【富士宮市】病気を治してくれる神様ホウエンさんが祀ってある芝川の『郷の神さん』
くれいどる芝楽前の道を富士宮芝川線側に向かい『志ん橋』を渡ってすぐに坂本のバス停があります。
坂本バス停の背後はコンクリートの塀になっていますが、その塀に階段があり、一段高い場所に『郷の神さん』が祀られています。
『郷の神さん』で『ごろがみさん』と読むそうで、地元の方々に親しみを込めて呼ばれているのだと感じました。
階段下には5基の馬頭観音像があります。
4基はよく見かける観音様ですが、左の1基は丸い石に馬頭観世音、建立日や建立人の名前まで刻まれていました。
階段を登ると、東側のお堂には栄達院法印像が祀られていました。栄達院法印が正しいと思われますが、仏像前に置かれた位牌にようなものには栄達院法院と記されていました。
そういえば、富士講の山伏は法印さんと呼ばれています。
こちらに祀られている栄達院法印像も富士講と関係のある神様なのでしょうか。
栄達院法印像はホウエンさんと呼ばれて親しまれ、病気になったときにお参りすると、病気を治してくれるという言い伝えがあるそうです。
また西側のお堂の中には2基のお題目塔がありました。
右側には『本願主 佐野彦右衛門 一結 羽鮒村中』と刻まれていました。
このお題目塔は1673年、羽鮒村と上中里村が境界争いをしたときに紛争解決に功績のあった人を祀っているのだそうです。
お堂の奥には、寛文13年とありますので、今から350年前に村境を決めたときの古文書の複寫が掲示されていました。
いつも気にせずに通り過ぎていた場所ですが、こんな歴史が隠されていたんですね。驚きました!
現在通院中なので、ホウエンさんに丁寧に手を合わせて、気持ち軽やかに階段を下ると、道向かいの花壇から沢山のチューリップの葉が芽吹いているのが見え、どんなチューリップが咲くのだろうと楽しみがまたひとつ増えました!
郷の神さん:くれいどる芝楽前の道を富士宮芝川線側に向かい『志ん橋』を渡る。坂本バス停付近