みどりの食料システム戦略の今後を考える 1
世界で新自由主義が広がり、資本による生態系や環境への危機的な負荷(Harvey 2014)が表面化している。新自由主義は農業政策にとどまらず、技術やイノーベーションにも影響を与えているとされる(Andorea&Tony2019)。日本の農業政策が新自由主義化しているとされる中で(田代2014,2020)、イノーベションの方向性にも影響が観察され始めている。気候温暖化対策やSDGsなどの国際的潮流へ適合するため策定された「みどりの食料システム戦略(以下、みどり戦略)」がそれである(農林水産省2021)。みどりの戦略ではスマート農業などの大規模・企業的農家向けのネオリベラルなイノベーション(Andorea&Tony2019)が重要視され(鈴木2021)、既存の有機農業政策の継承されていないという批判がある(松平 2021)。
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