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初出場は実力で掴む。ブラインドサッカーのリオ予選、9月に東京で開催

瀬長あすか障がい者スポーツライター/健康系編集ライター
魚住稿監督(左から2人目)、黒田智成選手(左から3人目)らが記者発表会に臨んだ

6月29日、日本サッカー協会のJFAハウスにて、2016年リオパラリンピック地区予選を兼ねた「IBSA ブラインドサッカーアジア選手権2015」記者発表会があり、9月2日から7日まで、国立代々木競技場フットサルコートで開催されることが発表された。

アジア枠は「2」

出場国は、中国、イラン、韓国、インド、マレーシア、そして日本の6ヵ国。1回戦総当りのリーグ戦を行い、上位2ヵ国が決勝に進出できる。8ヵ国が出場するリオパラリンピックのアジア枠は「2」。決勝に進出したチームがリオへの出場権を獲得できる。

ブラインドサッカーは2004年からパラリンピックの正式競技に採用されているが、日本はまだ一度も出場していない。アジアからは、韓国(2004年アテネ大会・2008年北京大会)、中国(2008年北京大会・2012年ロンドン大会)、イラン(2012年ロンドン大会)が出場している。

2020年に東京オリンピック・パラリンピックが開催されることが決まってから、選手たちは、常々「自国開催の前に、実力でパラリンピック切符を掴みたい」と話しており、そのチャンスをホームで迎えることになった。

中国&イラン撃破へ!

日本は、4年前に仙台で開催されたロンドン大会予選(アジア枠は2、上位2ヵ国がパラリンピック出場権を獲得)の総当りリーグで、中国に敗れ、韓国に勝利。迎えた大一番でイランに敗れて3位に終わり、出場切符を逃している。

記者発表会に出席した、日本代表チームの黒田智成選手(36歳)は「パラへの挑戦は悔しい思いばかりが残る。今度こそ、何がなんでも2位以上に入りたい」と力を込めた。

また、2012年からチームを指揮する魚住稿監督は「アジアを勝ち抜くために、(イランのような)体格の大きな相手と試合を重ねてきたし、7月のスペイン遠征では(中国のような)ドリブルがうまい相手と対戦する。代表チームの試合数も年間3~4試合から26試合程度に増え、4年前に比べて経験値も上がっている。大会では、日本の粘り強さ、コミュニケーションの丁寧さを見せたい」と話している。

日本は、大会初日に中国(2013年アジア選手権1位/2014年世界選手権4位)と、2日目にイラン(2011年アジア選手権2位/インチョン2014アジアパラ競技大会1位)と勝負する。世界ランキングの高い強豪国から順に、暑さとも戦うタフな連戦になるが、それが平均年齢の高い日本に有利となるか。ホームの利を活かして悲願のパラ切符を掴んで欲しい。

サッカーファミリーとして・・・

実は、日本ブラインドサッカー協会主催による、この記者発表会は、障がい者サッカー団体として初めて、日本サッカー協会の施設で開催したものだという。

記者発表会はJFAハウスで行われた
記者発表会はJFAハウスで行われた

「(社会全体が)ブラインドサッカーや障がい者スポーツをサポートしていこうという雰囲気に変わってきたのではないか」とは、大会アンバサダーを務める日本サッカー協会理事の北澤豪氏。

9月のアジア選手権には、多くのサッカーファミリーが会場に足を運び、ブラインドサッカー日本代表の勇姿を見届けることを期待したい。

'''今秋、東京近郊で開催される

リオパラリンピックのアジア地区予選'''

【ブラインドサッカー】IBSA ブラインドサッカーアジア選手権2015 

9月2日(水)~7日(月)@国立代々木競技場フットサルコート(7月21日チケット発売!)

【車椅子バスケットボール/男女】2015IWBFアジアオセアニアチャンピオンシップ千葉

10月5日(月)~17日(土)@千葉ポートアリーナ(入場無料)

【ウィルチェアーラグビー】2015アジア・オセアニア選手権

10月25日(日)~11月2日(月)@千葉ポートアリーナ(入場無料)

障がい者スポーツライター/健康系編集ライター

1980年、東京都江東区生まれ。大学時代に毎日新聞で記事を書き、記者活動を開始。2003年に見たブラインドサッカーに魅了され、2004年のアテネパラリンピックから本格的に障がい者スポーツ取材をスタート。以後、パラリンピックや世界選手権、国内のリーグ戦などに継続的に足を運び、そのスポーツとしての魅力を発信している。一方で、健康関連情報のエディター&ライターとして、フィットネスクラブの会報誌、健康雑誌などに携わる活動も。現場主義をモットーに、国内外の現場を駆け回っている。

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