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野球愛溢れる一夜限りの祝祭――『パワプロ』30周年記念コンサートに主題歌を歌った歴代シンガーが集結

田中久勝音楽&エンタメアナリスト
写真提供/EMP

『パワフルプロ野球30周年記念コンサート』に主題歌を歌った歴代シンガーが集結

日本だけでなく、アメリカでも一大野球ブームが巻き起こっている2024年。メジャーリーグ大谷翔平をはじめとする日本人プレーヤーの活躍もあり、世代問わず幅広い層から支持を得ている。

野球ファンのみならず世界各国で愛されているKONAMIの人気野球ゲーム「パワフルプロ野球」(以下『パワプロ』)シリーズが、1994年にシリーズ1作目が発売から今年で30周年を迎えた。それを記念したコンサートが、10月14日(月・祝)渋谷・Bunkamuraオーチャードホールで行われる。

注目のオーケストラ・gaQdanが「パワプロ」ワールドを彩る

ゲストシンガーとして米倉千尋、堀内恵子、東野純直、maoをはじめ、これまで「パワプロ」シリーズを彩ってきた主題歌を担当した歴代のシンガーが集結。その驚異的なテクニックと演奏力が高く評価されているオーケストラ「gaQdan(ガクダン)」+バンドが作り上げるゴージャスなサウンドに乗せ、歴代の主題歌や、サクセスで人気の楽曲をメドレー形式で披露する注目のコンサートだ。

25周年の時にオーケストラコンサートを開催し、今回が5年ぶり2回目の開催となる。前回は1000曲以上ある楽曲の中から「歴代シリーズオープニング主題歌」を中心に、モバイルゲーム「実況パワフルプロ野球」の人気楽曲や「パワプロクンポケットメドレー」などを豪華なオーケストラアレンジでスクリーン映像と共に披露し、子供から大人まで幅広い世代のファンを楽しませた。今回は歴代の主題歌を歌ったシンガーが次から次へと登場し、あの歌を再現し、昔を懐かしみつつ“更新“していくステージだ。

米倉千尋、東野純直、maoが語る『パワプロ』の魅力と主題歌に込めた想い

出演する米倉千尋、東野純直、そしてmaoにインタビューし、今回のコンサートへの意気込みを聞かせてもらった

米倉千尋
米倉千尋

「パワプロ8」の主題歌「Little Soldier」を歌った米倉千尋は「このコンサートの開催が決まった時は思わず『うぉーー!』と声を上げてしまいました」と語り、歌だけではなく作詞も手掛けた「Little Soldier」について「パワプロ初の主題歌を担当するという緊張と喜びが押し寄せてきたことを覚えています。KONAMIさんのスタッフと打合せをした時に、パワプロ愛と熱量の大きさに触れ、私も有竹の熱量を込めました」と、当時のことを熱く語ってくれた。「『Little Soldier』は今でもライヴで欠かせない1曲となっていて、毎回会場全員でジャンプをする、米倉千尋の元気さを表現できる大切な楽曲になっています」と、今も大切に歌い続けていることを教えてくれた。

改めて「パワプロ」というコンテンツと今回のコンサートへの思いを聞くと「30年愛され続ける『パワプロ』に携われたこと、とても幸せで光栄です。今回のコンサートでは歴代主題歌シンガーの皆様とご一緒できることも楽しみにしていま す。オーケストラアレンジも加わりスケールアップした『Little Soldier』を楽しみにしていてください」と、キャリアの中でも大きな出会いだった『パワプロ』に感謝し、オーケストラアレンジが施された「Little Soldier」をファンの前で歌えることを楽しみにしている。

東野純直
東野純直

『パワプロ11』の主題歌「PRIDE」を歌った東野純直は、「日本を代表する野球ゲームの金字塔である『パワプロ』シリーズの主題歌を担当させて頂けたことが誇りでありました。『パワプロ』も30周年、僕も30周年ということで、まさに『パワプロ』と共に歩んできた30年と言えます。なので今回のコンサートに出演することはとても不思議な縁を感じています」と、自身の30周年と重なり、まさに原点になっている曲を『パワプロ』ファンの前で歌えることを心待ちしている。

その原点になっている「PRIDE」については、「かけ抜ける熱い人生を描いた楽曲にしたかった。スマートでもなく美しくもない泥だらけの毎日に、光る自身の夢と希望を、ストレートに格好つけずに表現したかった。その頑張った証がプライドで、ひとりひとりがそれぞれの色や形でそのプライドを輝かせて欲しい、という願いが込められた楽曲です」と語ってくれた。自身も含めて、多くの人の心の支えになって欲しい、自分自身を大切にして欲しいという“祈り”が込められた普遍的な楽曲であると明かしてくれた。

自身と同じように30年という時を重ねてきた『パワプロ』というコンテンツについては、「KONAMIさんの企業理念である“価値ある時間の創造と提供”通りの素晴らしいシリーズだと思います。かけがえのない時間を積み重ね、歩いて行く人生において、誰しも迷い、悩むこともあります。そんな時『パワプロ』を通して忘れていた大切な想いに気付いたり、嫌なことを吹き飛ばすことで前に一歩踏み出せたり、それぞれの価値観にフィットします。“人を想う素晴らしい優しさ”が『パワプロ』の根幹であると感じています」と、長年愛され続けてきたゲームの根底に流れるものを伝えてくれた。

mao
mao

『パワプロ2014』の主題歌「Link」を歌ったmaoは「『Link』を…ついに生でお届けすることができる!!」と、興奮が隠せない様子で語ってくれた。「30周年という長い時の中で変わらず愛され続けているというのが『パワプロ』というコンテンツの素晴らしさだと思います。野球好きの友達との会話の中で『パワプロ』の話は当たり前のようにトピックにあがりますし、野球というスポーツに魅了されてからその間もずっとずっと『パワプロ』はそこにあって、話題の選手の話や新しいモードの話など…私達を夢中にさせてくれています」と、改めて『パワプロ』の魅力を教えてくれた。

作詞も手がけた「Link」については「パワプロの主題歌を担当させていただけるということが決まったときはあまりの嬉しさと驚きで思考回路が停止したほどです。それが2014年でもう10年前なんですね…。歌詞を書くにあたってまず思い出したのは学生時代、野球に打ち込む友達の姿でした。雨の日も雪の日も一生懸命練習に練習を重ねて、そのひたむきな姿はどこまでもまっすぐで、とても眩しくて野球の応援を始めました。そこから野球がどんどん好きになっていってそのとき感じた『熱さ』や『感動』『まっすぐな想い』を歌詞に、歌に込めたいと思いました」と、野球への深い愛情が歌詞に昇華されている。

gaQdanとバンドが生み出すグルーヴとアーティストの歌が交差する、壮大な一夜限りのセッション

このコンサートの大きな見どころ、聴きどころは聴きたかった歌と曲がオンパレードということはもちろん、その演奏にも注目したい。映画やTVCMからゲームミュージックまで、あらゆるメディアで必要とされる音源収録の技術を持つ「音楽制作会社が作った録音専門のオーケストラ」gaQdanの、超絶テクから繰り出される魔法のような音が、歌をさらに盛りあげる。大編成のオーケストラとバンドが生み出すグルーヴとアーティストの歌が交差して生まれる情熱。それが着火点となって、常に新しい驚き、チャレンジを積み重ね進化してきた『パワプロ』というゲームが放つ圧倒的な“熱量”を放熱し、ファンの心を熱くしそうだ。壮大な一夜限りのセッション、楽しみだ。

「30周年記念バット型ペンライト」や「音が鳴るオーケストラパワプロくんぬいぐるみ」など特典付きチケットも用意されている。

『パワフルプロ野球30周年記念コンサート』

■2024年10月14日 (月・祝)

■会場/渋谷Bunkamuraオーチャードホール

■昼公演 開場14:30/開演15:30(終演予定時刻17:30)

■夜公演 開場18:30/開演19:30(終演予定時刻21:30)

料金(全席指定・税込):SS(パワフルシート)席¥18,480(限定グッズ付)、S席¥16,500(限定グッズ付) 、A席¥8,800、B席¥7,700

(問)キョードー東京0570-550-799 (平日11:00~18:00/土日祝10:00〜18:00)

『パワフルプロ野球』30周年記念コンサートオフィシャルサイト

【出演者】米倉千尋、堀内恵子、東野純直、麻田キョウヤ、MAKI、岡めぐみ、Koh-ichiroh、 上田和寛、瀬下千晶、mao、麦野優衣、KOCHO、國土佳音、パン野実々美、藤原美慶 他

【演奏予定曲】

1.歴代オープニング主題歌
「Little Soldier」(実況 パワフルプロ野球8 主題歌)
「Tomorrow~未来への翼~」(実況パワフルプロ野球9 主題歌)
「Catch Up Dream!」(実況パワフルプロ野球10 主題歌)
「PRIDE」(実況パワフルプロ野球11 主題歌)
「空色の軌跡」(実況パワフルプロ野球12 主題歌)
「ONE」(実況パワフルプロ野球13 主題歌)
「Shining Road」(実況パワフルプロ野球14 主題歌)
「ready, steady, go!」(実況パワフルプロ野球2011 主題歌)
「Chance!」(実況パワフルプロ野球2012 主題歌)
「START」(実況パワフルプロ野球2013 主題歌)
「Link」(実況パワフルプロ野球2014 主題歌)
「Never-ending tale」(実況パワフルプロ野球2016 主題歌)
「Brand New Sky」(実況パワフルプロ野球2018 主題歌)
「蒼の彼方へ」(eBASEBALL パワフルプロ野球2020 主題歌)
「群像夏」(eBASEBALL パワフルプロ野球2022 主題歌)
「RELAY」(パワフルプロ野球2024-2025 主題歌)

2.実況パワフルプロ野球6 メドレー
3.パワフルシンフォニックギター メドレー
4.パワフルプロ野球2024-2025 メドレー

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音楽&エンタメアナリスト

オリコン入社後、音楽業界誌編集、雑誌『ORICON STYLE』(オリスタ)、WEBサイト『ORICON STYLE』編集長を歴任し、音楽&エンタテインメントシーンの最前線に立つこと20余年。音楽業界、エンタメ業界の豊富な人脈を駆使して情報収集し、アーティスト、タレントの魅力や、シーンのヒット分析記事も多数執筆。現在は音楽&エンタメエディター/ライターとして多方面で執筆中。

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