3連休の終盤は、関東で一時的に雪が舞う可能性も
一時的に雪や雨が降り、雷を伴う可能性も
タイトル画像にある通り、3連休の最終日、あさって12日(月)朝にかけて、上空5500メートル付近で、-33度から-36度以下のかなり強い寒気が関東地方を通過する見込みです。今の平年値が-25度くらいですから、平年より約10度も低い寒気の通過となります。
この影響で、関東地方はあす11日(日)夕方以降、大気の状態が不安定となり、あさって12日(月)朝にかけて、ピークとなりそうです。
上図はアメリカのGFSモデルによる計算ですが、北陸から関東付近で降水域がややまとまり、関東地方でも、地上や上空の気温場から、降ればみぞれや雪になる可能性が高いものと思われます。ただこのあたりの降水域の予想は、モデルにより出方がバラバラの状態となっていて、ほとんど出ない計算やGFSモデルより強めに出ている計算もある状態です。
上空の寒気が強いため、降水域が発生すれば、雷を伴うことも予想されるため、念のため、12日(月)朝にかけての降水現象、不安定現象に注意が必要です。
雷を伴った初雪時とよく似た気象状況に
上図上段は、あさって12日(月)の気象予想を示していて、上図下段は東京都心などで、雷を伴い初雪が降った1月13日の気象実況を示しています。また一番左側は500hPa(上空5500メートル付近)の等高度線、真ん中は500hPa(上空5500メートル付近)の気温、一番右側は850hPa(上空1500メートル付近)の気温をそれぞれ表しています。
データを見ると、1月13日午後6時の実況とあさって12日(月)午前6時の予想が非常によく似ていることが分かります。専門的に言えば、500hPa付近で-36度以下の強い寒気を伴ったトラフが関東地方を通過し、降れば地上でみぞれや雪を降らせるような850hPaで-6度以下の寒気も関東付近へ南下している状態です。
ただ1月13日の方が500hPaの等高度線がやや鋭角に関東地方に南下していて、また850hPaの気温も関東付近で南北の差が大きくなっているため、より大気の状態が不安定化し、降水域が発達しやすい気象条件であると推察されます。
1月13日(土)は、東京都心で雷を伴った初雪
1月13日(土)は、昼過ぎから関東地方で雨雲がわき始め、午後4時頃からは東京都心など南部を中心に雷雲が発生し、それとともに気温が急降下し、東京都心、横浜、銚子、水戸で初雪となりました。
東京都心に関して言えば、午後3時にはまだ気温が10.1度ありましたが、雨とともに午後5時には3.3度まで急降下し、午後5時20分にはみぞれに変わり、午後5時45分には雪に変わって、その直後、午後5時53分には最低気温1.2度を観測しました。
関東地方で降る雪は、今週初めの大雪のように南岸低気圧によって降ることがほとんどですが、この時のように、上空の強い寒気の影響で降水域が発生し、雪が降ることも時々みられる現象です。
あさって12日(月)朝にかけては、この時ほど、強く雲域は発達しないと思われますが、それでも一時的には雷を伴って雨やみぞれ、雪が降る可能性も考えられますので、念のため、注意が必要です。