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【JAZZ】クリヤ・マコト・オールスターズ サマーフェスタ!

富澤えいち音楽ライター/ジャズ評論家

“ジャズの醍醐味”と言われているライヴの“予習”をやっちゃおうというヴァーチャルな企画“出掛ける前からジャズ気分”。今回は、クリヤ・マコト・オールスターズ サマーフェスタ! 

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クリヤ・マコト・オールスターズ『ナッシング・バット・ジャズ』
クリヤ・マコト・オールスターズ『ナッシング・バット・ジャズ』

世界を飛び回り、ジャズの遺伝子を増殖し続けているクリヤ・マコト。その彼が、2014年に“世代を超え、国境を越え、スタイルにもこだわらず、ジャズの魅力をめいっぱいに楽しもう!”というコンセプトを掲げ始動させたのが“クリヤ・マコト・オールスターズ”のプロジェクトだ。

昨年はそうしたコンセプトに賛同したミュージシャンが集結し、“オールスターズ”の名にふさわしい内容のアルバム『NOTHEIN' BUT JAZZ』を完成させた。

ブラジルに新たな潮流を巻き起こすべく結集したプロジェクト

2015年の“クリヤ・マコト・オールスターズ”は顔ぶれも新たに、夏を満喫できるサウンドをクリエイトできるコンセプトで再起動した。

東京と宮崎のステージに続き、8月には日伯国交樹立120周年記念事業の招聘を受け、サンパウロ、リオデジャネイロ、ブラジリア、クリチバの4都市で6公演のブラジル・ツアーを敢行。ブラジルでは“ブラジリアン・ミュージックの女王”と称えられるジョイス・モレーノ(ヴォーカル、ギター)とのジョイントも予定されている。

クリヤ・マコトは、高校卒業後に渡米してウエストヴァージニア大学に学び、アフリカン・アメリカンのコミュニティでジャズの洗礼を受けたリアル・ジャズの申し子と呼べる人材だ。

その一方で、ジャズが20世紀にさまざまなポピュラー音楽の要素を貪欲に吸収して発展してきたように、彼もまたドメスティックなアメリカン・トラディショナルにこだわりすぎることなく、音楽界のグローバリストとして活躍の場を広げ続けている。

RHYTHMATRIXなどのユニットでラテン・ミュージック分野への開拓にも意欲的だったクリヤ・マコトが、いよいよ本格的な南アメリカへの上陸を果たす。そのグローバリストとしての好奇心が、どのように増殖してサウンドに反映されるのかが楽しみだ。

では、行ってきます!

●公演概要

7月23日(木) 開場18:00/開演19:30

会場:ブルース・アレイ・ジャパン(目黒)

7月25日(土) 開場17:00/開演18:00

会場:シーガイアスクエア1(宮崎・シーガイア)

出演:クリヤ・マコト(ピアノ)、納浩一(ベース)、吉田次郎(ギター)、本田雅人(サックス)、中川英二郎(トロンボーン)、中村恵介(トランペット)、大槻“kalta”英宣(ドラム)、SHANTI(ヴォーカル)、MARU(ヴォーカル)

※7月25日はUMK SEAGAIA JamNight 2015への出演でタイムテーブルは当日発表。ほかに板橋文夫オーケストラ、TOKU Group、メイシオ・パーカー Group、山本剛トリオ with 尾方隆子が出演予定。

♪クリヤ・マコト Art for Life PV by Makoto Kuriya with All-stars

♪Rhythmatrix Batucada / RHYTHMATRIX

音楽ライター/ジャズ評論家

東京生まれ。学生時代に専門誌「ジャズライフ」などでライター活動を開始、ミュージシャンのインタビューやライヴ取材に明け暮れる。専門誌以外にもファッション誌や一般情報誌のジャズ企画で構成や執筆を担当するなど、トレンドとしてのジャズの紹介や分析にも数多く関わる。2004年『ジャズを読む事典』(NHK出版生活人新書)、2012年『頑張らないジャズの聴き方』(ヤマハミュージックメディア)、を上梓。2012年からYahoo!ニュース個人のオーサーとして記事を提供中。2022年文庫版『ジャズの聴き方を見つける本』(ヤマハミュージックHD)。

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