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【河内長野市】烏帽子形城が大人気イベント、大阪お城フェス2024に出展!旧三日市交番でも特別展開催中

奥河内から情報発信奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

大阪で城と言えば、一般的には大阪城を連想しますね。昭和初期に、市民が寄付をして建てた天守閣は、登録有形文化財となっており、大阪の観光名所のひとつとして存在感を放っています。

大阪城:筆者撮影
大阪城:筆者撮影

しかし、大阪府内を見渡すと大阪城の他にもいろんな城がありました。三好長慶ゆかりの芥川城や飯森山城、南河内なら楠木正成由来の千早城や赤坂城、嶽山城など本当に多くの城跡があります。

岸和田城:筆者撮影
岸和田城:筆者撮影

また泉州・岸和田には大阪城と同じ天守閣がある岸和田城も忘れてはいけません。中村一氏(かずうじ)が和歌山方面の根来、雑賀、粉河の軍勢と戦ったのですが、苦戦中の一氏の前に、大蛸に乗った地蔵が助けに来たという蛸地蔵伝説があります。

そんな一氏とも関係の深いのが、地元、河内長野にある烏帽子形城です。一氏が岸和田城で和歌山側の軍勢と戦う際に、岸和田城の支城として烏帽子形城を補強して備えたともいわれています。

烏帽子形城は中世の山城で、石垣や天守閣などもないので、ここにお城があったとは想像しにくいですね。しかし、実際に烏帽子形城に行って地形をよくよく観察すれば、明らかに自然とは違う違和感のある深くえぐられたような傾斜の場所がいくつもあるのがわかります。

河内長野市が作った説明版を読むと、人工的に堀を掘って、敵からの攻撃を守るために準備をしていたとのこと。

そんな烏帽子形城について、河内長野市が、大阪市内のグランフロントで開催する「大阪お城フェス2024」に出展するという情報を得ました。

昨日10日から明日12日までの3日間ということでしたので、初日の昨日、梅田にあるグランフロントの会場まで行ってみました。

お城フェスは、グランフロント大阪北館の地下2階が会場です。

地下2階の入口です。

入口で頂いたパンフレットのフロアマップを見ると、河内長野市のブースは、右上に発見しました。赤丸で囲んだところです。

手前に大阪城の文字が見えますが、その先に河内長野市と国史跡烏帽子形城の文字が見えます。

こちらが河内長野市のブースです。モックル提灯もありますね。

河内長野ブースでは、こちらが必見です。烏帽子形城のジオラマ(500分の1サイズ)です。

発掘調査の成果をもとに。河内長野高向にあるふるさと歴史学習館の学芸員の皆さんの制作により復元したものです。

このように、当時の烏帽子形城がどういう風な形状をしていたか、一目瞭然ですね。

拡大しました。土塁や曲輪などは今の烏帽子形城跡でも見られますが、ジオラマは具体的に兵の様子や、城を守るために必要なものがどう配置し、敵に備えたのかがわかります。

さらに拡大しました。貴重なジオラマなので、お城フェスが終わった後でもどこかに展示して欲しいと思いました。

また、お城フェスではクイズがあります。烏帽子形城の問題はこちらです。

河内長野は烏帽子形城跡の他にも石仏城や旗蔵城など中世の城郭の遺構を紹介しています。

烏帽子形城の歴史年表も紹介しています。

そして烏帽子形城の構造や、保護、活用についても紹介がありました。

その他、烏帽子形城のパンフレットやふるさと歴史学習館の資料などがあります。これをきっかけに、河内長野を訪問する人が増えたら良いですね。

さらにこちらです。南蛮人のイラストがある理由は、烏帽子形城の城下にキリシタンが多くいたという伝承があるからです。

そして河内長野高向にある大阪ケース製作所さん(外部リンク)が作った段ボール甲冑も飾られていました。

南天苑の山崎社長率いる楠木正成甲冑隊にお話を伺ったとき、本物の甲冑はとても重たいという話をされていました。だから、本物ではありませんが、段ボールのような軽いもので甲冑を着用できる体験というのはとても良い気がしました。

実際に、お子さんが甲冑を着用できる体験ができるようになっていました。

また段ボールで作られた甲冑も販売していました。普段はふるさと納税の返礼品として用意されているものですが、お城フェスで特別に販売しているとのこと。

そしてもうひとつ、こちらもなかなか貴重なものです。神社仏閣の御朱印のようにお城に訪問した記念として御城印をもらえますね。普通は紙でできていますが、驚いたことに河内長野らしくおおさか河内材を使って用意しているというのです。

ひとり2点までしか買えない非常にレアなものです。これはとても貴重ですね。

ということで、河内長野ブースを紹介しました。

全国各地から城に関係ある自治体が集まっているお城フェス。旅が好きな私も、以前はいろんな城に訪問しましたが、まだまだ行けていない城が多いと思いました。

烏帽子形城のようにジオラマとして展示しているお城があります。大阪城や岸和田城のように天守閣があるお城と違って、山城は山全体でみる必要があるので、ジオラマがわかりやすいですね。

また城に関する書籍も数多く販売してありました。

それ以外にも出店している全国の自治体のグッズなども販売しています。

さらに出陣した格好をしたゆるキャラを発見しました。ゆるキャラの他にも甲冑や戦場にいるようないでたちをした自治体のスタッフの方の姿もよく見かけました。

こちらは、全国各地の御城印です。

もちろん河内長野の烏帽子形城のものもありました。

またイベントステージがあります。

取材時に行なわれていたのは、全日本お城写真コンテスト2024の表彰式と、受賞作品の講評でした。大阪城や姫路城など有名どころが多いですが、山城跡も入賞していましたので、来年は烏帽子形城をモチーフに写真コンテストに応募してもよさそうですね。

さて、今日と明日のイベントはこちらです。自治体のPRやフォーラム、セミナーなどが行われるようです。

なんと!本日11日の午前10:20~10:40の間は自治体PRとして河内長野が登場します。奇しくも山の日の祝日に、面積の7割が山になっている河内長野の山城でもある烏帽子形城が選ばれています。どんなPRが行われるか必見ですね。

ということで、河内長野の烏帽子形城をはじめ全国のお城の情報が一堂に会した大阪お城フェス2024は、城ファンはもちろん、歴史、旅好きやあらゆる世代の人が楽しめるイベントでした。

大阪お城フェス2024(外部リンク)

日時:8月12日まで10:00~17:00

場所:グランフロント大阪 北館地下2階

入場料:当日券 大人1,600円、中高生1,000円(前売券 大人1,400円、中高生800円)小学生以下無料(成人保護者同伴)

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そして、河内長野市内でも烏帽子形城に関する特別展が行われています。場所は土日祝日に営業している三日市交番です。

三日市交番の近くは、旧三日市村の中心部近くにあり、三日市代官や三日市村村役場跡地などがすぐそばにあります。

北部のだんじり小屋がすぐそばにあります。またこの奥には河内長野市内では珍しい、浄土真宗の寺院「真教寺」があります。

三日市交番跡では「みんなで烏帽子形城跡を守り活用する」という第2期常設展が行なわれていますが、タイトルにもあるように単なる展示ではなく、「城跡を守るためにみんなで活用しよう」という団体の活動報告の展示がメインです。

旧三日市交番の中に入りました。旧三日市交番をミュージアムとして修理する様子が紹介されています。

そしてこちらが烏帽子形城跡、国指定史跡の説明です。

城跡を守り活用するボランティア団体「烏帽子里山保全クラブ」と「えぼしがた公園自然観察会」がどういう活動をしているのか紹介されているパネルです。

これまでの具体的な活動報告も、パネル展示されています。烏帽子里山保全クラブの公式ぺージ(外部リンク)によると2001年に4名の会員から発足しましたが、現在は24名で構成されています。活動内容と目標は次の3点です。

  1. 里山としての機能を取り戻し、多様な動植物が住める環境づくり
  2. 伐採した竹材を竹炭、竹工芸品等有効加工し、市民に提供
  3. イベントを通じて、自然環境保全の大切さを市民に啓発

烏帽子形城跡での活動の他、伐採した竹材を使って加工した竹製品を寺ヶ池公園のオータムフェアに参加してPRするなど、市と協議しながら城の保全活動を行っているとのこと。

また、えぼしがた公園自然観察会(外部リンク)は、公益社団法人大阪自然環境保全協会(外部リンク)の地域観察会グループのひとつです。子どもたちが四季折々の花々や昆虫などを観察したり、ドングリや落ち葉などを使って遊ぶことを通じて、公園として整備している烏帽子形城の自然に触れようということをおこなっており、ほぼ毎月第3日曜日に自然観察会を開催しているとのこと。

こちらは烏帽子形城の近くにある三日市小学校の保全活動のためのマップです。このように烏帽子里山保全クラブやえぼしがた公園自然観察会の地道な活動により、烏帽子形城跡が親しまれているわけです。その活動があるからこそ、グランフロントの大阪お城フェスに出展できていているともいえますね。

烏帽子形城跡山頂からの風景
烏帽子形城跡山頂からの風景

烏帽子形城跡は、旧三日市交番から比較的近い山の上にあり、頂上からは市内が一望できます。

三日市交番跡で見学した後、烏帽子形城に登って城跡を確認してみるのはいかがでしょう。また「烏帽子里山保全クラブ」と「えぼしがた公園自然観察会」の活動に興味があれば問い合わせてみても良いですね。

烏帽子形城跡

住所:大阪府河内長野市喜多町725-1

アクセス:南海・近鉄河内長野駅から徒歩25分

旧三日市交番

住所:大阪府河内長野市三日市町1062

開館時間:10:00~16:00

定休日:平日(土日祝のみ営業)

アクセス:南海三日市町駅から徒歩8分

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奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

河内長野市の別名「奥河内」は、周囲を山に囲まれ3種類の日本遺産に登録されるほど、歴史文化的スポットがたくさんある地域です。それに加えて、都心である大阪市中心部に乗り換えなしで行ける複数の大手私鉄(南海・近鉄)と直結していることから、新興住宅団地が多数造成されており、地元にはおしゃれな名店や評判の良い店なども数多くあります。そして隣接する富田林市もまた、歴史文化が色濃く残る地域。また南河内地区の中核都市として、行政系施設が集まっています。これを機会に、奥河内(一部南河内含む)地域に住んでいる人たちのお役に立つ情報を提供していければと考えています。どうぞよろしくお願いします。

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