【京都市】東山区 御寺泉涌寺塔頭『即成院』の見所♪”与一さん”に”仏像のオーケストラ”の極楽の舞♪
京都の東山三十六峯の一嶺、月輪山の麓にある御寺『泉涌寺』の塔頭『即成院』は、「泉涌寺」総門の左手にあります。
992年に恵心僧都が伏見桃山に建立した「光明院」がはじまりと伝わっていますが、実際の創立者は藤原頼通の子で歌人、風流人として知られる伏見長者「橘俊綱」と考えられているそうです。宇治の平等院を建立した人ですね。
山号を光明(こうみょう)山とする真言宗泉涌寺派で、通称は「那須の与一さん」として地元の人からも愛されるお寺さんです。
「那須与一」とは、平安時代末期の武将・御家人で、日本人の弓の名手として知られる人。病気平癒のご利益がある阿弥陀様の霊験を信じ、屋島合戦から戻ると出家し34歳で当院の阿弥陀さまの前で亡くなったと伝わります。源平の戦いで有名な「与一」さんが祈願して、戦で活躍したことからその恩恵を受けたい祈願者が多く訪れます。
そのため、弓の名手・那須与一ゆかりの寺として知られ、本堂裏には那須与一の墓といわれる石造宝塔が建てられ、『願いが的へ』書かれてるのを境内に見られます。
私も、年になんどもお参りさせて頂いているお寺さん。その理由は、1094年に作られた重要文化財である、現世極楽浄土と呼ばれる本堂内陣の本尊の『阿弥陀如来と二十五菩薩』です。
“仏像のオーケストラ”と呼ばれており、本堂でクラシックコンサートなども行われており、音楽や文化芸能を生業としている私は、お力をいただきたく参拝させていただいてます。
毎年10月の第3日曜日には午後13時から『二十五菩薩お練り供養』が行われることでも有名。今年はコロナ感染を防ぐため、境内での鑑賞を事前予約限定、または一般参拝は100名とされました。
コロナ前は、早い時間からカメラを片手に場所取りが行われ、僧侶に続き歩く菩薩さまの素敵な一枚を収めようとウロウロされてる方をよく見かけました。
本堂を極楽浄土そして地蔵堂を現世になぞらえ、その間に高さ2m余の赤い橋を架けその上を菩薩面をつけた金襴の菩薩の衣装をまとった25人が、手を引かれながら御詠歌や来迎和讃にあわせ練り歩きます。
以前、別日に泉涌寺さんでの特別イベントでいただいた泉涌寺Tシャツ(みうらじゅん画)を着て、菩薩面をもたせてもらいましたが、それはそれは感動で、大興奮!お面をもたせてもらっただけでもご利益をいただけるような…不思議な気持ちになりました。
また、毎年新年の成人の日に行われる「京の七福神巡り」では、即成院では第1番として「福禄寿」が祀られており、多くの人が参拝します。
福禄寿さまには、長寿・幸福を願ってお参りします。
よかったら、過去に書いた記事をご参照くださいませ→『泉山七福神巡り』御寺「泉涌寺」さんで新春の福集め
京都は紅葉の秋を迎える時期には、多くの人が行き交います。その自然の美しさに感謝しながら、様々なイベント行われ忙しい時期です。3年ぶりに開催される祭りやイベントも目白押し。再び喜びを分かち合い、お祈りできる機会にあらためて感謝を覚えます♪
即成院
住所:京都市東山区泉涌寺山内町28
電話:075-561-3443