【観測史上初が多発】与論町での大雨特別警報・富士山の初冠雪・台風10号の大雨・最も暑い夏
鹿児島県の与論町では、本日11月9日に断続的に猛烈な雨が降り、午前2時半すぎに気象庁は大雨特別警報を発表!
この大雨によって与論島では、昭和53年からの観測史上1位の雨量を観測しました。
そこで2024年を夏から振り返ってみると、観測史上初の記録が多発しています。今回は、どのような観測史上初があったのかをお伝えしましょう。
与論町での大雨特別警報|観測史上1位の大雨
沖縄や鹿児島県の奄美地方では昨日8日(金)から断続的に激しい雨が降り、気象庁は9日午前2時40分に鹿児島県与論町(与論島)に、大雨特別警報を発表。
午前8時までのアメダスによる与論島の24時間雨量は、593.5mmとピークに達しており、これは1978年(昭和53年)からの観測史上1位の記録的な大雨になっています。
富士山の観測史上最も遅い初冠雪|130年間で最も遅い記録
2024年11月7日に富士山の初冠雪が観測されましたが、これは1894年の統計開始以来130年間で最も遅い記録です。
初冠雪の平年値は10月2日ですが、2024年は36日遅れての観測となり、 2023年の初冠雪(10月5日)と比較しても33日遅い観測となっています。
これまでの最も遅い記録は1955年と2016年の10月26日でしたが、2024年はこの記録を大幅に更新。この異例の遅さは、2024年の夏から秋にかけての高温が影響していると考えられます。
気象庁のデータによると、2024年の6月から8月の日本の平均気温は、1991~2020年の30年平均値より0.76度高く、1898年の統計開始以来2023年と並んで最も高い記録です。
この記録的な遅さは、地球温暖化の傾向と一致しており、気候変動の影響を示唆する現象として注目されています。
台風10号(サンサン)|複数の観測地点で72時間降水量が観測史上1位
2024年の台風発生総数は22個となり、近年の平均を上回りました。そのうち9個がタイフーン(強い台風)に発達し、4個がスーパータイフーンの強度に達しています。
中でも台風10号(サンサン)は鹿児島県薩摩川内市付近に非常に強い勢力で上陸。枕崎市で観測された51.1m/sの最大瞬間風速は、当地域の記録を更新しています。
台風の影響で、西日本から東日本の太平洋側で記録的な大雨となり、複数の観測地点で72時間降水量が観測史上1位を更新しました。
東海地方や九州南部では、8月27日から9月1日までの総雨量が900ミリを超え、平年の8月の月降水量の2倍以上となった地域も存在しています。
現時点での2024年の台風による総死亡者数は661人に達し、近年では比較的多い被害が発生しています。
気候変動の影響により、今後も極端な気象現象が増加する可能性があることを、示しているといえるでしょう。
2024年観測史上最も暑い夏|熱中症による救急搬送者数過去最多
2024年の夏は2023年に並び観測史上最も暑い夏となり、7月29日に栃木県佐野市で41度を観測し、2024年の全国最高気温を更新。
9月5日時点で福岡県太宰府市において47日目の猛暑日を観測し、2023年の記録(46日)を上回り、国内最長記録を更新しました。
また、5月から9月までの熱中症による救急搬送者数が約10万人(97,578人)となり、2008年の調査開始以来最多を記録しています。
さらに、10月24日時点で東京都心が153回目の夏日(最高気温25度以上)を記録し、年間および10月の記録を更新するなど、記録だらけの夏を経験しています。
地球温暖化による観測史上初は毎年更新している
2024年の夏から11月9日までの「観測史上初」を確認すると、与論町での大雨特別警報・富士山の録観測史上130年間で最も遅い初冠雪・台風による複数の観測地点で72時間降水量の観測史上1位など、暑さ・大雨・雪のすべてが初めてを更新しています。
これらは地球温暖化によって起きる異常気象によるもので、富士山の初冠雪が130年間でもっとも遅くなったほか、全国各地の初雪も平年よりも遅くなっています。
もしかすると、来年も同様に「観測史上初」の記録が更新されるかもしれません。
異常気象が「異常でなくなる」時代にきているようで、今後どうなるのか怖ささえ感じてしまいますね。