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“アニメのすべてが、ここにある。”いまさら聞けないAnimeJapanってどんなイベント?

小新井涼アニメウォッチャー
AnimeJapan 2024会場入り口(筆者撮影)

この週末、「【推しの子】」第2期の放送時期発表や、アニメ「ポケットモンスター」の追加キャストの解禁など、やけにアニメ関連の新情報が話題になっていたなと感じた人もいるのではないでしょうか。それもそのはず、実はこの土日は※東京ビッグサイトにて、世界最大級のアニメイベント「AnimeJapan 2024」が開催され、それに合わせた情報解禁が相次いでいたのです。

  • ※土日の開催はパブリックデイ、ビジネスデイは本日明日開催

毎年、年度末に開催され既に10年を超える歴史を持つこのイベント。しかし実はどんなイベントか良く分からない、最近その存在を知ったという人もまだまだいらっしゃると思います。

果たして、“アニメのすべてが、ここにある。”とまでされる世界最大級のアニメイベントとは一体どんなものなのか。今年の会場の様子と共に、その概要を紹介します。

■AnimeJapanとは?

AnimeJapanとは、2014年から毎年開催※されているアニメの総合イベントです。一般参加者向けのパブリックデイと、ビジネス商談向けのビジネスデイに日程が分けられ、パブリックデイではアニメ作品のエキシビションをはじめ、コスプレ食事等も楽しめる内容となっています。

  • ※2020年は新型コロナウィルスの影響で中止

中でも目玉となってくるのが、アニメ作品のエキシビションの部分。その年度の話題作をはじめ、4月以降の次年度に放送/配信/公開を控える新作アニメ等に関する展示が会場いっぱいで行われます。出展企業は、アニメ制/製作会社をはじめ、放送局やグッズメーカー、近年は各種配信プラットフォームや海外の関連企業も増えてきました。

好きな作品をもっと深く楽しめて、まだ知らない作品に出会えるこのエキシビション。ではその内容には、具体的にどんなものがあるのでしょうか。

■主な展示内容

各ブースでの主なエキシビションの内容は大まかに3つ、ステージ物販、そして展示に分けられます。

ステージは、メインのAJステージ3つとクリエイションステージの他、ステージを設けている各出展ブースでも作品トークショーやライブが行われます。この各ブースでのステージは基本オープンスペースのため、会場内を歩く中で偶然知っている声優さんのステージをみかけたり、思った以上に近い距離でステージを観覧できたりするのもAnimeJapanの醍醐味です。物販が設けられているブースでは、各出展企業が関わる作品の発売中グッズはもちろん、AnimeJapan先行販売のグッズや、AnimeJapan限定グッズが販売されることも。

  • 出展ブースでのステージの様子

そして最後の“展示”ですが、一見すると一番シンプルそうに思えるこの部分が、実はAnimeJapanの中で回数を重ねる度に一番大きく変化してきている部分ではないかと、個人的には思っています。というのもその内容が、作品ビジュアルやキャラクターの等身大パネルの設置といったお馴染みの形式はもちろん、まるで各ブースがアトラクションであるかのような参加型の要素が年々増えてきているのです。

■展示の変化と今年の特徴

もともと、ファンが“ただ見る”だけではなく、たとえば“SNSの作品公式アカウントをフォローしてグッズをゲット”といった企画や、ブース内に設置された大型のガチャガチャで作品グッズをランダムにもらえるといった参加型展示は年々増加傾向にありました。しかしコロナ禍での開催中止やオンライン開催等を挟んで、昨年の現地開催での完全復活を経た今年は、これまで以上に多彩な体験型の展示が至るブースで行われていたのです。これでもほんの一部ですがたとえば以下の通り。

同様に感じたのが、写真撮影だけじゃなく動画撮影もOKであると、聞かずとも周知するブースが増えたこと。こうした変化は、SNSへの投稿による宣伝効果への期待や、年齢層も幅広く多国籍化してきた参加者皆が展示を楽しめるための工夫を模索している結果でもあるのかもしれません。

いずれにせよ、こうした会場の様子をみると、アニメの総合イベントやエキシビションと聞いて思い浮かべるシンプルな見本市ではなく、実はかなりアトラクション性も高いイベントであると感じた人もいるのではないでしょうか。

今年のパブリックデイは終了したばかりですが、早くも来年の開催も決まっているこのAnimeJapan。最近アニメをみるようになった、好きな作品ができた、といった人達も、実際に体験してみることできっと楽しめると思います。

アニメウォッチャー

北海道大学大学院国際広報メディア・観光学院博士課程在籍。 KDエンタテインメント所属。 毎週約100本以上(再放送、配信含む)の全アニメを視聴し、全番組の感想をブログに掲載する活動を約5年前から継続しつつ、学術的な観点からアニメについて考察、研究している。 まんたんウェブやアニメ誌などでコラム連載や番組コメンテーターとして出演する傍ら、アニメ情報の監修で番組制作にも参加し、アニメビジネスのプランナーとしても活動中。

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