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7月3日に新札が登場、新紙幣発行後も現紙幣は使えます #専門家のまとめ

久保田博幸金融アナリスト
(写真:アフロ)

 7月3日から、20年ぶりに新しい一万円札、五千円札、千円札が発行される。新しい一万円札には渋沢栄一、五千円札には津田梅子、千円札には北里柴三郎が採用されている。新しいお札は、7月3日以降、日本銀行から金融機関に支払われ、準備が整った金融機関から、順次、金融機関の窓口やATM等において入手が可能となる。新紙幣発行後に現紙幣使えずといった偽情報にも注意が必要となる。新札が発行されても現行の紙幣は使用することができる。

ココがポイント

▼政府広報で新しいお札のことについてチェック。新紙幣について詳しく説明されている

「2024年7月3日、新しいお札が発行!」(政府広報オンライン)

▼新札に関する偽情報も広まっているようなのでこちらにも注意

「新紙幣発行後に現紙幣使えず預金封鎖?” 偽情報拡散に注意」(NHK)

▼お札が変わるのは偽造防止が大きな目的となっている

「7月3日から新しい紙幣が発行されるが、これまでの紙幣も使うことができる」(Yahoo!ニュース エキスパート 久保田博幸)

エキスパートの補足・見解

 私たちが使っているお札、つまり日銀券の発行は日銀が行っている。ただし、日銀券の「製造」は独立行政法人国立印刷局が担当している。製造された紙幣は日銀がその費用を支払って引き取ることになる。新しいお札は、150年以上にわたり培った偽造防止技術の結晶と国立印刷局のサイトにあるが、お札が変わるのは偽造防止が大きな目的となる。非常に高度な印刷技術が使われており、その技術の継承も必要となる。新札を発行することでタンス預金を半強制的にあぶり出すとか、預金封鎖のためといった理由ではない点も理解してほしいと思う。1万円札でいえば聖徳太子のものでも福澤諭吉のものでも今後も利用は可能である。

金融アナリスト

フリーの金融アナリスト。1996年に債券市場のホームページの草分けとなった「債券ディーリングルーム」を開設。幸田真音さんのベストセラー小説『日本国債』の登場人物のモデルともなった。日本国債や日銀の金融政策の動向分析などが専門。主な著書として「日本国債先物入門」パンローリング 、「債券の基本とカラクリがよーくわかる本」秀和システム、「債券と国債のしくみがわかる本」技術評論社など多数。

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