ブラタモリが訪ねた地味な「三差路」は、銘菓や工場見学も楽しめる、超穴場観光地だった
宿泊経験500泊。関東圏の穴場ずらし旅の愛好家、とらべるじゃーな!です。
休止していた人気紀行番組のブラタモリ。3夜連続の特番形式(東海道五七次、京街道)で放映され、大きな反響を得ています。
京都・三条大橋からスタートしたタモリさんは、大津の三差路へ。見た目は地味に映りますが、この一帯は、家族連れや若い人でも楽しめる、ちょっとした穴場観光スポットになっています。
大津の三差路(大津追分)
京阪の追分駅は、京都駅から電車を乗り継ぎわずか15分。
内外の観光客であふれかえる、京都市街の喧騒から離れた、静かな場所です。
分かりやすいように駅名版がある出口の写真を示しましたが、三差路へは国道側のもっと地味な出口から向かいます。
徒歩数分でタモリさんが気に入った、三差路(大津追分、髭茶屋追分)に到着!
正面が京へ向かう東海道、左が伏見を経て大阪(大坂)へ向かう東海道五十七次のルートです。江戸時代、数々の西国の大名も、ここを通って江戸へ向かった、由緒の深い場所です。
道しるべの「みぎハ(は)京みち」(京都方面)、「ひだりハふしミミち」(伏見方面)の文字を確認しておきます。
そばの標識にも注目すると、左は京都市、右は(滋賀県)大津市となり、県境にもあたります。若い方なら、県境をまたいだ写真撮影もおすすめです。
東海道を京都方面に進むと?
東海道を京都方面に少し進むと、お寺の前に石があり、ナゾの切れ込みが。この切れ込みは何の跡なのでしょうか?
実は、東海道のなかでも大津・京都間には、牛車が動きやすいように、花崗岩の板が敷き詰められていたのです。
切れ込みは、牛車の車輪に削り取られた跡。東海道のこの区間が、いかに重要な道だったかが分かります。
この車道は、ブラタモリ山科編でも紹介されました。
【ブラタモリ京都山科・全ロケ地】タモリさんが要衝・山科を探る#234(とらべるじゃーな!)
さらに数分進み、歩道橋で道路をまたいだ先には?
旧東海道を京都方面に、さらに数分歩くと歩道橋があり、渡ります。小さな公園を抜けると、ナゾの石像が。
中大兄皇子と坂上田村麻呂の像ですので、歴史好きのお子さんなら喜ぶかも?
お店は「井筒八ッ橋本舗 追分店」で、なんだ八ッ橋かと言われそうですが、このお店はユニークです。
まず右の石碑は、大津絵発祥の地。ブラタモリ好きなら撮影したい石碑です。
まん中手前は、有名な八ッ橋の夕子。お子さんや若い方ならこちらでしょうか?
そして要注目は左の井戸。「走り井の名水」と呼ばれるおいしい水が湧きます。大津絵発祥のもととなった、京で立ち退きを迫られた仏画師の移住も、この名水の存在が理由の1つとなったようです。
江戸時代に、走り井の名水で作られた銘菓が、走り井餅。
水のしぶきをかたどり、モチモチ感が印象的で、ぜひ食べたいお菓子です。
店内で試食ができ、白、抹茶、きな粉があります。売れ筋は白とのことですが、あんが普通程度なため、味に変化のある抹茶がおすすめです。
またこのお店では、お子さんのほか、若い方にも意外に人気がある工場見学が、予約なしで可能です。
さらに、混雑具合によるかもしれませんが、筆者が訪ねた時は、八ッ橋2種類とお茶が無料で振る舞われました。常に試食コーナーや無料のお茶があるようです。
2F・工場見学
営業時間 9:00~16:00(販売は17:00まで)
※季節によって変更あり
定休日 水曜・日曜(販売は無休)
このほか、ブラタモリ東海道五七次(京街道)編のロケ地は、下をご覧ください。秀吉の大好物だった伏見のようかんもおすすめです。
【ブラタモリ特番 東海道五十七次の全ロケ地】帰ってきたタモリさん、京街道を歩く#263(とらべるじゃーな!)