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日本が開発中の「島嶼防衛用高速滑空弾(早期装備型)」の発射試験を実施

JSF軍事/生き物ライター
防衛省・防衛装備庁の動画より「島嶼防衛用高速滑空弾(早期装備型)」の事前発射試験

 7月4日、防衛省および防衛装備庁は開発中の新兵器「島嶼防衛用高速滑空弾(早期装備型)」の事前発射試験を実施したことを報告しました。実施日は令和6年(2024年)の3月23日および4月7日、場所はアメリカのカリフォルニア州の試射場です。

1.目的
じ後の発射試験に向けた計測系の確認等

2.事前発射試験日
第1回発射 令和6年3月23日(日本時間)
第2回発射 令和6年4月07日(日本時間)

3.試験場所
米国(カリフォルニア州)

島嶼防衛用高速滑空弾は令和8年度(2026年度)に取得を予定しております。

出典:スタンド・オフ防衛能力に関する事業の進捗状況について 島嶼防衛用高速滑空弾(早期装備型):防衛省(令和6年7月4日)

防衛省・防衛装備庁の動画より「島嶼防衛用高速滑空弾(早期装備型)」の事前発射試験
防衛省・防衛装備庁の動画より「島嶼防衛用高速滑空弾(早期装備型)」の事前発射試験

 公式発表には米国カリフォルニア州とだけあり詳しい場所は書かれていませんでしたが、おそらくポイントマグー射場で発射試験を実施したものと思われます。

 島嶼防衛用高速滑空弾(早期装備型またはBlock1)は短距離弾道ミサイル相当の射程(1000km未満と推定)を持つ極超音速滑空ミサイルです。更なる発展型の島嶼防衛用高速滑空弾(能力向上型またはBlock2A/2B)は中距離弾道ミサイル相当の射程(3000km前後と推定)を持つ極超音速滑空ミサイルを予定しています。

  • 島嶼防衛用高速滑空弾(早期装備型):1段式ロケット+滑空弾頭(分離)
  • 島嶼防衛用高速滑空弾(能力向上型):2段式ロケット+滑空弾頭(分離)

 今回公開されたものは早期装備型の方になります。令和8年度(2026年度)には実戦配備予定と、急ピッチで開発が進んでいます。基本的には対地攻撃用の装備として開発中です。将来的には対艦攻撃型を開発する可能性もありますが、こちらはまだ決まっていません。

[PDF]島嶼防衛用高速滑空弾の現状と今後の展望 | 防衛装備庁(2019年資料)

防衛装備庁2019年資料「島嶼防衛用高速滑空弾の現状と今後の展望」より
防衛装備庁2019年資料「島嶼防衛用高速滑空弾の現状と今後の展望」より

軍事/生き物ライター

弾道ミサイル防衛、極超音速兵器、無人兵器(ドローン)、ロシア-ウクライナ戦争など、ニュースによく出る最新の軍事的なテーマに付いて兵器を中心に解説を行っています。

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