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3連覇中・藤井聡太王将に挑戦するのは誰か? 9月24日、王将リーグ開幕戦・永瀬拓矢九段-菅井竜也八段

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 9月24日。東京・将棋会館においてALSOK杯第74期王将戦・挑戦者決定リーグ戦1回戦▲永瀬拓矢九段(32歳)-△菅井竜也八段(32歳)戦がおこなわれます。

 藤井聡太王将(七冠、22歳)への挑戦権を争うリーグは、本局をもって開幕となります。

前期挑戦者・菅井八段

 菅井八段は前期、激戦のリーグを制して藤井聡太王将への挑戦権を獲得しました。

 藤井王将に菅井八段がいどんだ七番勝負。振り飛車党の菅井八段は、全局振り飛車でいどみましたが、藤井王将の壁は厚く、4連敗で敗退となりました。

 藤井王将は現在3連覇を達成。どんな棋戦、どんな時間設定でも強い藤井王将ですが、特に2日制(王将戦、竜王戦、王位戦=8時間、名人戦=9時間)では一度も敗退したことがありません。

 今期の挑戦者は果たして誰か。捲土重来を期す菅井八段はもちろん、有力な候補です。

2020年度挑戦者・永瀬九段

 永瀬現九段は2020年度、渡辺明王将(当時)に挑戦しています。

 白熱の七番勝負、永瀬挑戦者は2勝4敗1千日手で敗退しています。

 永瀬九段は昨年のリーグ、最後で佐々木勇気八段に敗れ、挑戦権を逃しています。

 過去に七番勝負に登場した経験のある永瀬九段と菅井八段が、今期は開幕戦からぶつかることになりました。

拮抗の対戦成績

 永瀬九段と菅井八段は過去に17回対戦し、永瀬10勝、菅井7勝という数字が残されています。

 今年度は王座戦本戦2回戦、A級順位戦2回戦で当たり、永瀬九段が2勝しています。

 図は王座戦本戦での対戦より。永瀬九段は当たりになっている角を逃げずに端に香を足します。

 最後は端からの逆襲が決まる形となり、永瀬九段が勝ちました。永瀬九段はこのあと、王座戦の挑戦権を獲得。現在は五番勝負で藤井王座に挑戦中です。

 王将戦リーグの持ち時間は各4時間(チェスクロック使用)。通例では夕方頃に決着となります。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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