【目黒区】「まち歩きボランティアガイド」養成講座を受講、実際にまち歩きガイドを体験してみた!
目黒区の魅力や観光情報を発信している(一社)めぐろ観光まちづくり協会が、中目黒にあるのをご存じでしょうか。ポッドキャスト「ゆるやかめぐろラヂオ」でトークバラエティ番組を定期配信。
都市ボーイズをMCに迎えた「都市伝説ツアーズinめぐろ」は、YouTubeやイッツ・コムチャンネルでもおなじみですね。最近では、「MEGURO レジェンダーズ」というオリジナルキャラクターが誕生し、豪華声優陣によるアニメ化が話題になっています。
2023年1月22日(日)には、めぐろ観光まちづくり協会主催「第2回目黒観光検定」をオンライン試験で実施。私自身は、2022年1月に実施された第1回目を受検しました。
無事合格し、昨年末に募集された「まち歩きボランティアガイド」養成講座を10月・11月の2回にわたり受講してきました。今回は実際にボランティアガイドとしてまち歩きを行う「模擬ガイド」に挑戦した時のことをご紹介したいとます。
しゃべるって意外に大変! 下調べをしてシナリオ作りに四苦八苦
1回目に実施された「まち歩きボランティアガイド養成講座」で、以下5か所の観光スポットをベテランのボランティアガイドとともに巡りました。
- 中目黒八幡神社
- 目黒区総合庁舎
- 正覚寺
- 目黒川船入場
- めぐろ歴史資料館
そのうち、自分が模擬ガイドしてみたいスポットを2か所選び、めぐろ観光まちづくり協会へ申請。私が模擬ガイドを希望した場所は「目黒区総合庁舎」と「めぐろ歴史資料館」です。
それぞれ、いろいろな角度からおもしろそうなトピックをダイジェストでまとめ、シナリオを作成しました。
ガイドする時間は1か所3分程度と決められています。早口にならないよう、自宅でリハーサルしますが、思うほどうまくしゃべれない・・・。
途中で質問などを受けたら、おそらくしどろもどろになってしまいそう。ベテランガイドの話術に感服することしきりです。
時間がオーバーしてしまったので、何度もシナリオを書き直し、当日に挑みます。
参加者4名とボランティアガイド1名のグループで出発、1か所目は「中目黒八幡神社」へ
1回目の講座で一緒だったグループ、男性2名・女性2名のメンバーと早速まち歩きに出発。1か所目は「中目黒八幡神社」です。
こちらのスポットを選択された男性Aさん。初めてとは思えないほど落ち着いてガイドしてくださいます。
神社の由緒や境内の見所などを巧みにご案内するのはもちろんのこと、参加者の方から不意打ちのように質問されても慌てることなく、すらすらと答えていらっしゃる。
しかもカンニングなしです。すごい・・・。
他の参加者の方々も関心されていました。
私を含め、3名が模擬ガイド先に選んだ「目黒区総合庁舎」
2か所目は「目黒区総合庁舎」です。世界平和記念聖堂や日生劇場などを手掛けた村野藤吾さんが設計した建物は見どころ満載です。1人目は先ほど中目黒八幡神社を巧みにガイドしたAさん。
そして2人目は女性のBさんです。
玄関から入口ホールを抜け、螺旋階段の設計ポイントなど、ガイドをスムーズにバトンタッチしながら進みます。私はしんがりを務めたので、皆さんが触れなかったところをちゃっかりご紹介。
村野さんが建物を設計する際にこだわったポイントや屋上の庭園などをガイドしました。同じ場所をガイドする場合でも3人3様、着眼点が異なるのが面白かったです。
伊達家と縁が深いスポット、日蓮宗のお寺「正覚寺」へ
「正覚寺」は1619年(元和5年)に、日栄上人により開山された日蓮宗のお寺。碑文谷法華寺(現在の円融寺)の末寺として創建されました。
正覚寺の境内で最も目を引くのは三沢初子さんの像。伊達家三代目藩主綱宗のご側室でした。
初子さんは正覚寺の帰依により、寺門繁栄に貢献。鬼子母神堂では初子さんが祈念したとされる安産・子育ての神様、開運子安鬼子母神が祀られています。
こちらのガイドを担当された男性Cさん。熱のこもった案内で参加者を惹きつけます。
少し時間オーバーしてしまいましたが、初子さんのお墓へも案内くださいました。
街のにぎわいを生み出す「目黒川船入場」は、目黒区の治水も支えています
続いて訪れたのが「目黒川船入場」です。こちらは正覚寺をガイドされたCさん、目黒区総合庁舎をガイドされたBさんが担当。
Cさんは環境問題に詳しい方で、目黒川を流れる水は新宿区落合にある落合水再生センターできちんと処理された高度処理水等によるものだというトリビアを披露されていました。
BさんもCさんの後を引き続ぎ、補完しつつ、巧みにガイド。皆さん、本当にすごいと関心しきりです。
ちなみに「目黒川船入場」は、公共空間プロジェクトの一環として「川の資料館跡」とともにリニューアルが予定。2023年4月にはコワーキングスペースを備えた新施設「FUNAIRI-BA」をオープンさせる予定となっていますよ。
江戸時代に大流行した富士講の遺構を再現、「めぐろ歴史資料館」の見どころをご案内
最後は再び私が模擬ガイドする「めぐろ歴史資料館」へ。目黒区の歴史について紹介するこちらの資料館、皆さんあまり足を運んだことがない様子でした。
特に江戸時代に大流行した「富士講」について、ご存じではなかったようで、興味深く展示をご覧になっています
鎌倉時代に活躍された目黒氏や碑文谷氏、江戸時代に名産となったタケノコなど、目黒の知られざる歴史はなかなか面白いものがあります。
ボランティアガイドとして付き添っていただいた米本さんにフォローいただきながら、なんとか終了。
ホッとしました。
ボランティアガイドとして街の魅力を「伝える」面白さを実感
ボランティアガイド模擬実習を終了。「めぐろ学校サポートセンター」に戻り、グループごとに意見交換し、今回のガイド体験の振り返りと講座を受講しての感想をまとめます。
私たちのグループは特に交通量や通行量が多い街中をどのように安全に誘導するか、その難しさを実感された方が多かったようです。
他のグループの方もおっしゃっていましたが、ボランティアガイドを務める人の視点や着眼点がそれぞれ違い、知らなかったこと・知りたかったことなどをわかりやすく案内してもらったのがとても興味深かったという意見が多かったように思います。
皆さん、目黒という街の魅力を生き生きと語り、自分のことばで一生懸命伝えてくださいました。そして、ガイドすることで自分でも新しい発見や感動があり、やりがいを実感。
古くから碑文谷で暮らしてきた同じグループのCさんは、今では失われてしまった昔の姿やスポットについて、若い方にもっと知ってもらいたいとおっしゃっていたのが印象的です。
「まち歩きボランティアガイド」修了証を授与、ガイドとしてさらなる研鑽を積みます
講座の最後にめぐろ観光まちづくり協会の石田裕容事務局長より「修了証」の授与が行われました。今後はさらなるステップアップを目指し「ボランティアガイドレベルアップ講習」も開催されます。
今回の講座を第一歩とし、さらなる研鑽や経験を積み、ボランティアガイドとしてのキャリアをスタートしていくことになります。
この後、講座受講者を対象にした「ボランティアガイドレベルアップ講習」にも申込済。抽選で当たれば受講できるのではないかと思います。
もし受講できましたら、当日の様子についてまたこちらでお知らせしますね。
目黒区で暮らしている方にとって、目の前にある日常ががらりと変わる興味深い発見がたくさんあります。皆さんもぜひボランティアガイドとともに巡る「めぐろまち歩き」に参加してみてはいかがでしょうか。
めぐろ観光まちづくり協会では随時会員を募集中。会員になると、協会主催のまち歩き等へ参加する場合の割引などさまざまな特典が受けられます。
会費は目黒区の町の魅力アップや、観光資源を育むお手伝いに使われるとのこと。ぜひ、チェックしてみてはいかがでしょうか。
協会では今後もボランティアガイドを募集していくとのことなので、興味のある方はぜひめぐろ観光まちづくり協会のホームページをこまめにチェックしてください。
■取材協力
めぐろ観光まちづくり協会
住所:東京都目黒区上目黒2-1-3 中目黒GT B1
問合せ先:03-5722-6850
営業時間:9時30分~17時15分、土日祝・年末年始(12月29日~翌1月3日)休み