Yahoo!ニュース

【京都市】中京区 雨乞い祈願や祇園祭発祥地である『神泉苑』で『神泉苑祭』開催♪

高津商会RICALIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

二条城のすぐそばにある『神泉苑』は、794年桓武天皇により創建されました。

歴代の天皇が行幸され、また弘法大師が雨乞いをして雨をふらせた場所であったり、日本三大祭りの一つである『祇園祭』にも関係のある神聖な場所です。

日照りの時には僧が「祈雨の修法」を行い、 疫病が流行した時には国の平安を祈り、日本の国の数であった66本の鉾を点てて「御霊会」を行ってきました。それが、祇園祭となったと言われています。

5月2日から4日までの期間、『神泉苑』祭りが行われます。

5月2日(月)
 19:00 奉納よかろう太鼓
5月3日(祝)
 10:00 大般若経転読祈願法要
 13:00 お稚児さん
 16:30 静御前の舞奉納
5月4日(祝)
 ①10:30 祇園囃子奉納(龍王社前)
 ②11:30 祇園囃子奉納(本堂)

平安京(大内裏)の南東隣りに位置したことからも、その大切さがわかりますね。

824年の旱魃の際に、東寺の空海と西寺の守敏が法力による雨乞い競争が行われました。弘法大師が、北印度にある無熱池の善女龍王を呼びよせて雨を降らせることができたということから、神泉苑の池には善女龍王がお住まいになっていると言われています。

池には、龍を模した舟が浮いているのも理由があるのですね。 白拍子・静御前による祈雨の舞や、小野小町による雨乞いの歌などもあり、文化人にも深い意味がある場所だと言えます。

また、日本で唯一の『恵方社』もあります。方位神と呼ばれる神々の一人である「歳徳神」を祀り、その年の吉方の方角に向け、社自体を動かし、神さまのおられる恵方に向かい祈ります。

弁財天さまもいらっしゃいますよ、芸能と金運の神様ですね♪

静御前と増運弁財天さま、なんともパワフルな方々です。力一杯お参りさせていただきます。

また『神泉苑』は、謡曲『鷺』にも関係がある場所です。能《鷺》の舞台でもある、『神泉苑』のいわれ→

醍醐天皇が神泉苑に行幸になったときに鷺(サギ)が羽を休めていた。 帝は召使いにあれを捕らえて参れと仰せられた。 召使いが近づくと鷺は飛び立とうとした。 召使いが「帝の御意なるぞ」と呼びかけると 鷺は地にひれ伏した。 帝は大いに喜ばれ、鷺に「五位」の位を賜った。 以降、鷺は「五位鷺」と呼ばれ、謡曲にも謡われるようになる。

あひる達が優雅に泳ぐ池を眺めながら、観月会なども行われます。

コロナ禍のゴールデンウィークですが、3年ぶりに規制なく迎えられています。疫病が流行し、多くの人のひとが亡くなっていった時、貞観五年(863)5月20日に神泉苑で御霊会を行いました。怨霊のたたりを恐れた朝廷は、なだめるために御霊会を行ったのが『祇園祭』の始まりだとか。

ゴールデンウィークに『神泉苑』で平和を祈りながら、『神泉苑龍王市』で骨董や手作りのものを求めに行くのも京都ならではの過ごし方かも、ですね♪

神泉苑
住所:京都市中京区御池通神泉苑町東入る門前町167
Tel :075-821-1466

LIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

京都で生まれ育つ。世界各地を周遊、欧米中心に20年ほど滞在し京都に帰還。日本のコアな伝統文化や芸能、神社仏閣や裏歴史、催事らを国内外の旅サイト・雑誌・新聞で執筆。経験に基づく“陰謀説”の電子書籍出版あり。ジャーナリスト、写真映像家、イベントプロデューサー、特殊ツアーガイドから日本庭園庭師までマルチに活躍。京都太秦にある老舗『髙津商会』にて映画・美術装飾・アート&エンタメ、海外事業に携わりつつ伝統文化・芸能などに関わる史実や古美術らについて勉強中。『京愛』や『日本愛』を深める毎日。

高津商会RICAの最近の記事