【イヤイヤ期】パパママを悩ませる第一次反抗期を乗り切る6つの対処法を幼児教育講師が紹介!
幼児教育講師のTERUです。
日々の子育て本当にお疲れ様です!
今日は前回に引き続き『イヤイヤ期の対応』というテーマについてお話しします。
前回の記事がまだの方はぜひ併せてご覧ください!
それでは、子どもがイヤイヤ!という状態のときの具体的な対応方法について早速ご紹介していきます。
1.まずは共感をする
イヤイヤ期で一番上手くいかないのが『説得』です。
この時期の子どもはとにかく自分の意思を押し通すことに強いこだわりを持っていますから、子どもの意見を否定したり説得するように親が子どもの考えていることと違うことを言うよりも、子どもの想いに共感して
・「そっか○○がしたいんだね!」
・「〇〇が食べたいんだね!」
・「〇〇で遊びたいんだね。楽しいもんね!」
と、まずは子どもの気持ちを受け止めていきます。
そうすると少し子どもが落ち着いてきたりします。
自分の意見を否定されずに受け止めてもらえたからですね。
そして、その落ち着いたタイミングでそれができない理由を伝えると「わかった」と言ってくれることもあります。
イヤイヤ期は信頼関係構築のチャンス!
ちなみにイヤイヤ期に共感をおすすめする理由はもう1つあります。
私はこんなどうしようもないイヤイヤ期だからこそ、叱ったり怒ったりするのではなく『共感』をしてあげることで、イヤイヤ期が子どもとの信頼関係を構築していくチャンスに変わると思っているからです。
この時期の子どもは、自分の言っていることや行動していることが、絶対無理なことであったり良くないことなのは、実はちゃんとわかっていることが多いです。
「だったら直しなさいよ」と思うかもしれませんが、わかっちゃいるけどやめられないんです。
脳の仕組みがそうさせているだけなんですね。
この子どもにとってどうしようもない時期にそんなどうしようもない自分でも親が優しく共感してくれて受け入れてくれることほど、親子の信頼関係を構築できる時期はないのです。
そして、その信頼関係が強くなっていくと寝っ転がらなくてもお父さんお母さんは自分の気持ちを聞いてくれるということがわかってイヤイヤが減っていくこともありますし、共感の言葉を通じて何度も自分の感情を代弁してもらえたことにより自分で「何が嫌なのか」を言葉で伝えることができるようもなっていくので、大きな癇癪を起こすことも減っていったりするのです。
ですから、そんな信頼関係構築する意味も含めて『まずは共感する』ということを大切にしていってほしいなと思います。
2.選ばせる
とにかくイヤイヤ期の子どもはなんでも自分でやりたがります。
それを許容してもらえなくて泣き叫ぶ子もいますし、許容してもらえたとしても自分の思った通りにできなくて癇癪を起こしたりしますよね。
親としては「どっちにしてもじゃん」と嘆きたくなることもあるかもしれませんが、そんなときに使えるのが『選ばせる』という方法です。
例えば、靴を履くのを失敗して「わー!!!」となっている子どもであれば、
・「どっちの靴を履いていこうか?」
・「どっちの足から靴履く?」
と子どもに2択にして質問をします。
そうすると、子どもは自分で選べることで自分の意思を発揮することができ「こっち!」と選んだ瞬間から様子がコロッと代わり、靴を履くことにチャレンジし始めたりします。
他にもご飯を食べることにごねているのであれば
「今日はどっちのスプーンを使いたい?」
と2種類スプーンを用意してあげ、どちらを使うか選ばせても良いでしょうし
「飲み物はどっちを飲む?」
などと選ばせても良いと思います。
とにかく子ども自身に何かを選ばせてみることで、子どもの頭の中では思い通りになっていなかったことが思い通りになったと感じることができて、切り替えるきっかけになるかもしれません。
3.親の細かいこだわりを捨てる
これは、子どもがイヤイヤ!となるきっかけを作らないようにしたいと親側が思うときに意識してみるのをおすすめしていることの1つです。
イヤイヤ期は強いこだわりが出る時期ですから、自分のこだわりを何か1つでも否定されてしまうとスイッチが入ってしまったりします。
ですから、子どもが何かをしているときに、親のこだわりを捨て“なるべく自由にやらせて口を出さない”という姿勢はとても大事だと思います。
- 「そのやり方は非効率だよなぁ」
- 「それ使い方違うんだけどなぁ」
- 「本当はこっちからやってほしいんだけどなぁ」
というように親が思う理想や考えがあったとしても、それが「今別に言わないとめちゃくちゃ困るものでもないか!」と思うものであれば、それは自由にやらせて、子どものやり方やこだわりを尊重してあげると、イヤイヤ!となってしまうきっかけは減っていく可能性があります。
4.その先にある楽しい見通しを伝える
イヤ!となっている子どもには先の楽しい見通しを伝えてあげることが有効なこともあります。
例えば、時間がなくて早く家に帰らないといけないのに子どもがどうしても公園で遊びたい!と言ったとします。
そんなときにまずは共感をして、少し落ち着いたら
「じゃあおうちに帰ったら〇〇しようか!」
とお家での楽しい遊びなどを伝えます。
その楽しい見通しが子どもを前向きな気持ちにしてくれるかもしれません。
次にご紹介するのは、イヤイヤ期を少しでも早く終わらせるのに効果があるとされている方法です。
5.抑制機能のトレーニングを日々積み重ねる
前半の記事で、イヤイヤ期の子どもは脳の仕組み的にどうしようもない状態だとお伝えしました。
具体的に説明すると、イヤイヤ期の子どもは脳の前頭前野という欲求を抑える機能がまだ発達していません。
ですが、自我や欲求はそれより先に発達していくので自分の欲求や自我を抑えられず、自分の思い通りにならないと「イヤイヤ!」となってしまうのです。
つまり、この前頭前野が発達すればイヤイヤは収まっていくわけですね。
では、前頭前野はどうやったら発達するのでしょうか?
もちろん特に何もしなくても年齢とともに発達していくのですが、できるトレーニングもあります。
それは『納得できるルールで我慢の練習をする』という方法です。
具体的にはこんな方法です。
例えば、この時期は絵本の読み聞かせを嫌がったりする子がいます。
親に読んでもらうよりも「自分でめくりたい!自分で読みたい!」という欲求が強く出る子が多いのです。
そんな子には、
- 厚紙を大きめのカードの形に切り、そこに『口』と『耳』の絵を描く
- 「この口の絵を持っているときは〇〇ちゃんがお母さんに絵本を読んでね!お母さんは耳の絵だから聞いているね!そして〇〇ちゃんが耳の絵を持っているときはお母さんが口の絵を持っているからお母さんが絵本読んであげるね!」とルールを伝える
- そのルールを理解できたら、まずはお子さんに口のカードを持たせて好きなように読んでもらう
- 読み終わったら、カードを交換してお母さんが読んであげる
まだ文字が読めなくて、なんとなくめくったり適当に読んでいても大丈夫です。
あまり長い本を読むのではなく最初はすぐ終わる絵本が良いですね。
そして、最後まで聞いていることができたら「ちゃんと待てたね!」と伝えてあげてください。
もし途中で「読みたい!」と言ってきたら、「今はお母さんが口の番だから、順番ね!」と伝えて少し我慢をしてもらいます。
この小さな我慢の経験が、前頭前野の欲求を抑える機能を育ててくれるのです。
このときのポイントは、「なぜ我慢するのか」という基準を子どもでも納得できる状態で行うことです。
口と耳という子どもでもイメージしやすいルールで行うことで、子どもは納得をすることができ、その納得の状態で我慢することが脳の我慢する力を育てる上では大事なのです。
これはもちろん絵本でなくてもOKです。
私のコミュニティにご参加いただいている方のアイデアですごく良いなと思ったものがあるので1つご紹介します。
その方のご家庭ではお子さんが氷を際限なく欲しがることに困っていたそうで、その対策として
冷蔵庫に1・2・3と書いたマグネットを貼っておき、1個食べるたびにそのマグネット1枚と交換をして3つなくなったらその日は終わり
というルールを作ったそうです。
子どもはやはり「もっと食べたい!」とはなるみたいですが、最終的にはちゃんと我慢できているそうです。
1日に食べていいおやつの量などでも応用できそうですよね。
ちなみに「ダメ!」と怒られて我慢する場合も、同じ我慢だから脳は育つんじゃないの?と思われる方もいるかもしれませんが、実は怒られたときに子どもの脳で働くのは、恐怖や不安をつかさどる『へんとう体』という部分です。
無理やり我慢させても前頭前野の機能は働かず、我慢する力は育たないのです。
子どもでも明確にわかるルールで納得のいく我慢をすることが、イヤイヤ期から抜け出すための脳を育てていくためには大事だということですね。
6.親が悪いと思わない&心配しすぎない
イヤイヤ期って誰のせいでしょうか?
子どもが悪いのでしょうか?それとも親の対応が悪いのでしょうか?
誰も悪くありませんよね。
子どもはどうしようもない状態であり、親の対応が悪いということでもありません。
イヤイヤ期は親子ともに『しょうがないこと』なんです。
たまにイヤイヤ期のどうしようもない状態を自分の対応が悪いせいだと悩んでしまい自分を苦しめてしまう方がいらっしゃいますが、そんなことは絶対にありません!
もしそう思っているのであれば、まずは『誰も悪くない』と思い、自分を許してあげるところからはじめてほしいなと思います。
そうやって、親が子どもの状態や自分の子育てを必要以上に心配に思わず「その内収まるから大丈夫」という心持ちでいることで、子どもも安心ができてイヤイヤ期からも自然と抜け出していくことができます。
どうかご自身を責めずに、大丈夫と考えてイヤイヤ期のお子さんと向き合っていただけたら私としては嬉しく思います!
いかがでしたでしょうか?
イヤイヤ期は成長ととらえれば喜ばしいことなのですが、いざ反抗されるとイライラしてしてしまうときもありますよね。
今回の話が何か1つでも参考になって、イヤイヤ期を少しでも穏やかに過ごす助けになれば嬉しいです。
皆さんの子育てを応援しています!