決して営利目的ではない! アストロズが特製マスクを販売開始した意味を考える
【アストロズが特製手作りマスク販売開始】
アストロズ広報は現地時間5月8日に、チーム特製のマスクをチーム公式サイト上でオンライン販売をすることを明らかにした。
販売価格は15ドル(約1600円)。売り上げはすべてチーム内にある「アストロズ基金」に回り、新型コロナウイルス救済対策に使用される予定だ。
扉写真を見てもらえば分かるように、公式サイトのマスク販売画面では「BUY TODAY(購入しましょう)」ではなく、「DONATE TODAY(寄付しましょう)」と呼びかけているのが特徴的だ。
【チームグッズ素材をそのままマスクに使用】
今回販売されるマスクはすべて手作りで、チームが販売するTシャツやユニフォームの素材を使用している。
そのため各マスクのデザインはまちまちになってしまうが、どのマスクも必ず全部もしくは一部にアストロズだと分かるデザインが入るよう工夫されている。
チーム広報によれば、現時点で9000枚のマスクを販売する予定だという。
【すでに特製Tシャツも販売】
アストロズは先週から同じく資金集めを目的にした特製Tシャツ「The Houston Together T-shirt(ヒューストンは皆一緒Tシャツ)」をオンライン販売しており、今回のマスクは第2弾となる。
アストロズはすでにアストロズ基金を通じて、ヒューストン地域で新型コロナウイルスの影響を受けた人々や医療関係施設などに向けて、様々な支援活動を展開している。
つまりTシャツやマスク販売は、ファンから活動支援の資金を募るのではなく、グッズを購入してもらうことで間接的に活動を支援してもらうことを目的にしているのだ。
【日本でも簡単に導入可能?】
世界中に新型コロナウイルスが蔓延する中、本欄でも様々な米国の主要リーグやチーム、選手たちの支援活動を紹介してきた。そしてその度に、プロスポーツに携わる彼らが当然のように考えている地域社会貢献の必要性を力説してきた。
最近日本でも、チームや選手たちが支援活動を行う動きが出てきているが、残念ながらリーグ単位の支援活動があまり聞こえてこない。
米国の主要リーグと比較すれば、日本の各リーグの資金力は明らかに劣っている。だが今回のアストロズのように自らがプラットホームになり、ファンを巻き込んで資金を集めながら支援活動を展開するのなら、すぐにも導入可能ではないか。
是非日本の主要リーグにも、ファンと一緒になって新型コロナウイルスに立ち向かう姿勢を見せて欲しい。