6月下旬は典型的な梅雨型へ、南からは熱帯擾乱が北上してくる気配も?
今週は14日(月)に関東甲信地方で梅雨入りの発表があり、またきょう18日(金)は北陸地方でも梅雨入りの発表がありました。
ただともに梅雨入りをもたらしたのは梅雨前線ではなく、日本の上空に流れ込んだ強い寒気や気圧の谷によるもので、梅雨期というのは単純に梅雨前線に伴う雨が降るだけではなく、これら様々な要因が絡み合い、曇りや雨の天気が起こりやすい期間だとも言えるでしょう。
これからあす19日(土)にかけて、上空の気圧の谷(低気圧や前線のようなもの)の影響で広く雨が降り、大雨となる所がありますので、気象庁から発表される気象情報などにご注意下さい。
ところで、来週になると、いよいよ梅雨前線による雨が降りやすくなり、しかも日本のはるか南の海上からは熱帯擾乱(ねったいじょうらん)が北上してくるような計算も出ています。
太平洋高気圧が梅雨前線を押し上げ、熱帯擾乱も北上?
上図をご覧ください。
日本の南東海上でオレンジや赤色の広がっている範囲が太平洋高気圧の勢力圏内で、その北側にある雨雲がおおむね梅雨前線に対応しています。
週明けからは太平洋高気圧が日に日に勢力を強め、その北側にある梅雨前線の雨雲を北上させ、関東などの太平洋側に雨雲を押し上げる予想となっており、いよいよ本州付近で梅雨前線に伴う本格的な梅雨のステージが始まる見込みです。
しかも23日(水)をみると、太平洋高気圧の中にスッポリと円形で開かれた部分があり、これはずっと南にある活発な雨雲が北上してきたもので、いわば熱帯擾乱と呼ばれるような雨雲とみられます。
まだまだ不確定要素(不確実性)は非常に大きいものの、来週は梅雨前線の北上に加え、この熱帯擾乱とみられる活発な雨雲の挙動にも注意が必要となるかもしれません。
日本のはるか南東に大きな積乱雲群
上述した熱帯擾乱になるかもしれない雲の塊が日本のはるか南東海上の赤道のすぐ北の海域あたりで発生しています。
気象庁の実況天気図上では特に熱帯低気圧などは解析されていなく、今後もすぐに発達するような予想は今のところ出されていませんが、活発な雲頂高度の高い積乱雲群があちらこちらで発生しており、今後の推移に注目したいと思います。