【仙台市若林区】コフンにコーフン! 住宅街とバイパスに囲まれた「登れる前方後円墳」に悠久の時を感じる
仙台市宮城野区・若林区を愛する号外NETライターの長谷川誠です。
仙台市若林区。東日本大震災の被害が大きかった沿岸部から、伊達藩の街並みが残る仙台駅東口付近まで、様々な「歴史」が沢山つまっている区です。今回は、そんな「歴史」に関する若林区のスポットをご紹介したいと思います。
キーワードは古墳。
仙台市若林区、古墳。このキーワードを聞けば仙台市民の皆さんであれば「そういえば、何か古墳があったような気がする」と思う方も多いかもしれません。
仙台バイパス沿い、仙台市立遠見塚小学校に隣接しているこちらの「遠見塚二丁目東公園」。
一見何の変哲もない公園に見えますが、こちらの公園の敷地内にはなんと
遠見塚「古墳」があるんです!
入口にはしっかりと古墳に関する解説もあります。
東北地方では第5位の規模となる前方後円墳であり、4世紀末から5世紀初め頃の墳墓(ふんぼ)のようです。古墳の形状や埋葬物から、仙台平野に君臨していた政治・経済力のある王が祀られていることが分かっているとのこと。
さらに古墳について詳しくお知りになりたい方は、こちらをどうぞ↓
【仙台市公式HP:若林区まちづくりページ内「古墳は物語る」】
前方後円墳、あの鍵穴のような形の古墳。
ちなみに、私が「前方後円墳は鍵穴の形」と覚えたのは、漫画「キン肉マン」の中で、仁徳陵古墳の形を見たテリーマンが「前方後円墳は地球のエネルギーを活動させたり停止させたりする鍵穴だ!」と閃くエピソードだったなぁ、ということを思い出しましたが、それは本編とは全く関係ないので割愛させていただきます。
仙台バイパス側から、いざ公園の中へ。
古墳の外周が遊歩道になっていました。広い敷地内には、散歩中の人、走り回る子供たち、古墳の写真を撮影している人…。公園として楽しむ人だけでなく、歴史好きな人も訪れる人気の公園であることが分かります。
そして外周から眺める遠見塚古墳。
あまりにも自然に、ちょっとした丘陵でもあるかのように公園の風景に溶け込んでいます。ウソみたいだろ? 古墳なんだぜ、コレ。と、キン肉マンの前方後円墳エピソードに引っ張られ、漫画の名言が飛び出しそうな勢いです。
しかし、よく見ると、右側が方(四角)左側が円。まさに方と円が組み合わさっている、まごうことなき鍵穴のような前方後円墳。
しかも、前方後円墳の「前方」部分から上に登ることができるんです。
「前方」を登った先には、「後円」へと続く階段が…。
頂上に到着です! 前方後円墳という墳墓の頂上から見渡す、公園の住宅街側入口付近。
グルリと見回すと、すぐ脇の仙台バイパスでは車が忙しく往来しています。
古墳時代の王様のお墓とバイパスの車。足元の古代と、視線の先の現代が共存していると思うと、何だか悠久の時の流れを感じる不思議な景色に見えてきます。歴史好きな人たちが散歩に来るスポット、というのも分かりますねぇ。
近隣の住宅街も一望できました。
「古墳の隣に住んでいる」。自分が住んでいたら、自慢したくなってしまうかもしれません。ちょっと羨ましい…。
今回ご紹介したのは、史跡遠見塚古墳のある「遠見塚二丁目東公園」。
仙台バイパスと住宅街の間に急に現れた、悠久の時を体感できる不思議な公園でした。皆さんも歴史を感じるのもよし、広い敷地を走り回るのもよし、漫画「キン肉マン」を思い出すもよし、是非一度行ってみてはいかがでしょうか。
●遠見塚二丁目東公園●
〒984-0823 宮城県仙台市若林区遠見塚2丁目21