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あなたは大丈夫?犬の飼い主に守ってほしい最低限のマナー3つ

松永由美ペットケアアドバイザー|ペットロスカウンセラー

検索画面で「犬の飼い主」とワードを入れると、続いて「非常識」という言葉が出てきます。みなさん…マナーを守れない非常識な飼い主になっていませんか?「私は大丈夫!」と思っていても、知らないうちに他人に迷惑をかけていることもあるかもしれません。今回はワンちゃんのいるご家庭で最低限守ってほしいマナーについてお話します。

「知らなかった」が意外と多い!

筆者は動物病院で勤めていた経験もあり、現在はペットショップでお世話スタッフとして働いています。そんな中でワンちゃんの飼い主さんとお話することも多いのですが、ワンちゃんを飼っていても犬のことについて無知な人がものすごく多いです…!

最低限のことを守らないと、ワンちゃんや飼い主さんだけではなく近隣の住民の方にも迷惑をかけてしまう危険もあり、「知らなかった」では済まないこともあリます。

ワンちゃんと暮らしている方、これからワンちゃんを迎えようかと考えている方は、ぜひ最後まで読んでいただけたら幸いです。

最低限守りたいマナー1:毎年ワクチンを打つ

先日、勤務先のペットショップにいらしたお客様とお話していると「犬のワクチン、1回も打ったことないんだよね」と笑いながらおっしゃっていました。このような飼い主さんはとても多いのが現状ですが、決して笑い事ではありません!

特に狂犬病の予防ワクチンは、日本では年に1度の接種が法律で義務付けられています。狂犬病を「今はなくなった過去の病気」と勘違いされている方も多いですが、狂犬病は日本で発生していないだけで、海外ではまだ存在している病気です。

犬も人も感染・発症すると100%死にいたる怖い病気なので、法律でも厳しく取り締まっていることを忘れてはいけません。

「うっかり忘れていた」程度ですぐにワクチンを接種すれば問題ありませんが、故意に狂犬病ワクチンを怠った場合、法律違反で罰金が科せられます。

自分のワンちゃんの健康を守るため、そして近隣の人や動物たちを巻き込まないためにも、ワクチン接種は必ず行いましょう。

最低限守りたいマナー2:排泄物を放置しない

ワンちゃんが散歩中にしたうんちを片付ける。当たり前のようなことですが、できていない飼い主さんは本当に多いですよね…。筆者もよく道にうんちが転がっているのを見かけます。

散歩はあくまでも「運動不足やストレス解消のため」に行うことで、できればトイレはおうちでさせるのが理想です。もし外で排泄してしまったのであれば、それは飼い主さんが責任を持って片付ける必要があります。

厳しいことを言うようですが、自分の犬の排泄物すらも片付けられない人は動物を飼う資格はありません。

犬のうんちを放置するのはマナーとしても迷惑なことですが、多くの自治体で“条例違反”としていることが多いので続けていると処罰の対象となりますし、軽犯罪法1条27号に規定されている「公共の利益に反してみだりにごみ、鳥獣の死体その他の汚物又は廃物を遺棄した者」に値する場合もあり得ます。

自分のワンちゃんの排泄物は必ず飼い主さん自身で片付けるようにしましょう!

最低限守りたいマナー3:外ではリードをつける

時々、「うちの子は噛まないから」「甘えん坊で自分から離れないし」とリードをせずにワンちゃんを外に出している飼い主さんを見かけますが、これもマナーとしてはNGです!散歩はもちろん、車から家の中に入れるなどの短時間であってもリードはつけておくべきだと私は考えています。

というのも、愛犬がどんなにお利口さんだったとしても、予期せぬ行動がないとは言い切れません。例えば、大きな音に驚いて車や自転車の前に飛び出して事故に遭ってしまったり、何らかの理由でパニックを起こして近くにいた人に噛みついてしまったり…ということも考えられます。

また、ワンちゃん自身が何かしたわけではなくても、犬が苦手な人や重度のアレルギーを持っている人からしたら、犬が近くをノーリードで歩いているのは恐怖でしかないでしょう。そのため、これも先ほどの排泄物と同じように条例違反と見なされる場合があります。

飼い主さんは当然ながら犬が好きですよね?でも、だからこそ自分のせいで犬や犬と暮らす人たちが嫌な目で見られるようになったら悲しくて悔しいかと思います。

犬と暮らす方々は、近隣の方への配慮も忘れず過ごすことが大切です。

※記事内容には個人の感想や見解を含みます。
※記事に含まれる内容は執筆当時の情報であり、現在と異なる場合がありますのでご了承ください。

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ペットケアアドバイザー|ペットロスカウンセラー

もとはトリマーでしたが、愛犬を亡くしたことをきっかけにペットロスカウンセラーやペットセラピストなど、動物の健康や終末期に関連する資格を複数取得。現在は、ペット関連メディアへの記事や台本の提供・ペットロスカウンセリング・ペットショップでのお世話スタッフなど、動物に関する活動を多方面で行っています。【保有資格】愛玩動物飼養管理士2級・ペットセーバー・動物介護士・ペット終活アドバイザー・動物健康管理士など。

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