子供が一番好きな野菜は?
親にとって子供の関心事の一つに挙げられるのが、食べ物の好き嫌い。中でも野菜は子供のえり好みが激しいため、親としては注視を続け、好き嫌いを見極める必要がある。野菜を食べること自身は良いのだが、そればかりを口にするようになっても困るし、当然嫌いなものを避けて一切口にしないのも食育上好ましいものではない。
次に挙げるのはパルシステム生活協同組合連合会が2013年8月に発表した、幼児から高校生までの子供を持つ母親(20代~40代)に対し、自分の子供が好きな野菜を答えてもらった結果。「ジャガイモ」「トウモロコシ」「キュウリ」「サツマイモ」などを抜いて、「枝豆」がトップについている。
「枝豆」の独得の食感と味、そして豆を取る時の面白さが受けて、多くの子供たちの支持を集めたのだろう。さらには大人がおつまみとして食べている様子と同じ仕草で食べられるのもポイント(子供は得てして大人の真似をしたがる)。そして「ジャガイモ」「トウモロコシ」「キュウリ」「サツマイモ」「ニンジン」など、食感が良く食べごたえ・歯ごたえ・重量感があるもの、根菜類、さらには野菜独特の甘みがあるものが並ぶ。また色の視点で見ると、黄色・茶色系統のものが多い。
子供は概して本能的に、甘いもの、しょっぱいもの、旨味を持つものを選り分けて好む傾向がある。甘味が強い野菜が好まれるのも、この本能に多分に左右されているものと考えられる(子供がピーマンを嫌うのは遺伝的要因)。
なお今件調査の対象となる子供は、年齢が幼児から高校生までと比較的幅広いが、その年齢幅の中で野菜への好みは少しずつ変化している。
「キュウリ」は歳を経るごとに好きな子供が増え、「サツマイモ」は好きな子供が減る。またグラフ中には無いが、「ニンジン」は幼児に限れば66.0%でトップについているものの、小学生になると46.7%で10位に下がり、中学生・高校生ではそれ以下の順位となる。「サツマイモ」と合わせ、子供が成長するに連れて甘みのある根菜類の類は少しずつ「好き」の範ちゅうから外れていく傾向があるようだ。
もっともこれらはあくまでも調査対象母集団内の平均的な結果。好き嫌いは個々の子供に寄りけり、個性や周囲環境(親の料理の腕前やレパートリーの多少)によるところが大きい。参考程度に留め、自分の子供の好き嫌いは、親自身が確認し、食育に励んでほしいものだ。
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