データが示すこの1か月の天候不順(日照不足、多雨、低温)
今年の夏は記録的な猛暑で始まりましたが、お盆の頃からは急速に失速し、その後は顕著な日照不足、多雨、低温にさらされました。
この要因は昨日気象庁から報道発表もありましたが、この30日間のデータをみてみると、ほぼ全国的に顕著な天候不順に陥っていたことが分かります。
顕著な日照不足
この30日間の日照時間は、北海道の一部で平年を上回っているものの、ほぼ全国的に平年を下回っており、特に関東や東北南部では平年の40%以下の所も多くなっています。
なかでも、平年比で最も少ないのは福島県内で、湯本では平年の25%(32.0時間)、白河では平年の26%(31.8時間)などとなっています。
これは平均すると1日にわずか1時間程度しか日が照っていない計算となります。
顕著な多雨
この30日間の降水量は、北海道で全般に平年より少なく、青森県や沖縄県などでも平年より少ない所がありますが、その他の各地はほぼ全国的に平年よりも多くなっています。
なかでも、東北南部や関東、東海で平年の300%以上(3倍以上)の所があり、静岡県の浜松では429%(799.0ミリ)にも上っています。
顕著な低温
この30日間の平均気温は、降水量の比較的少なかった北海道を含めて、全国的に顕著な低温傾向となっています。
なかでも、中国地方や九州北部で平年より2℃~3℃位低い所が目立っています。
台風20号は東海上を北上し、シルバーウィークは晴れ傾向
台風20号はけさ、強い勢力で小笠原諸島に最も接近しました。父島では35.7メートルの最大瞬間風速を記録し、また24時間の雨量が300ミリ近くに達する記録的な大雨ともなりました。
台風20号は今後、小笠原諸島からは徐々に遠ざかり、週明けにかけて日本の東を北上する見込みで、本州付近への直接の影響はほとんどないものと思われます。
この台風が抜ければ、シルバーウィークの期間中は大きく天気を崩す要素は見当たりませんので、北海道など一部を除き、広い範囲で好天が続く見込みです。
しかし、シルバーウィークが明けた頃からはまた気がかりな天気に変わりそうです。
南の海上には気になる台風の卵(熱帯擾乱)が発生中
台風20号は今後、遠ざかっていきますが、日本のはるか南の海上には台風の卵(熱帯擾乱)が二つ発生しています。
このうち右側にあるものは東経180度以東なので、おそらく影響することはないと思いますが、左側にあるものは日本列島を狙えるいやな位置でまとまってきています。
今後は発達し、台風となる可能性も十分にあると思われますので、シルバーウィーク以降の動向には注意が必要です。