まだ10日間ほどは断続的に大雨のおそれ、長丁場の警戒が必要
再び九州に活発な雨雲が到達
福岡県、佐賀県、長崎県に出された大雨特別警報はきょう午前11時40分に警報に切り替わりました。
ところが警報はもともと重大な災害が発生する時に出されるもので、引き続き、土砂災害や洪水などの危険度の高い状態が続いています。
九州以外もあちらこちらで大雨となっており、多くの所に土砂災害警戒情報も出されていますので、少しでも危ないかも?と思うような場合は、躊躇(ちゅうちょ)することなく、積極的な避難行動を心がけて下さい。
この九州を中心とした大雨ですが、まだ当分安心できる状況にはなってくれません。
太平洋高気圧と梅雨前線の予想は?
今後の雨の鍵を握るのが、太平洋高気圧とその北側に位置する梅雨前線です。
タイトル画像にもある通り、このところ南海上の太平洋高気圧の勢力が本州のすぐ南まで張り出しており、このため、この高気圧のすぐ北側に位置する梅雨前線も本州付近に横たわるように停滞しているため、各地で雨が降りやすく、しかも西回りの暖湿気の影響をまともに受けている九州を中心に大雨が続いている状況です。
今後の予想をみてみると、太平洋高気圧は本州の南でやや強まったり、やや弱まったりを繰り返しながらも、来週にかけて、あまり位置が変わらない予想です。
ということは、この高気圧の北側に位置する梅雨前線も本州付近に位置することが多いことを示しており、湿った空気が強く流れ込んだり、上空に寒気が入ったりするタイミングで活発となり、大雨を降らせやすい状態となるおそれがあります。
少なくとも今後10間ほどは大雨が降りやすい?
ウェザーマップが発表した最新の16日間予報は上図の通りです。
今後も梅雨前線が本州付近に停滞しやすい計算結果を受けて、来週いっぱいは広く断続的に雨が降り、九州には雷マークも出されています。
梅雨前線の活動が活発となるタイミングの予想は日替わりも大きく、難しいため、常に最新の情報を確認することが必要ですし、思いがけず活発な雨雲が発生することもあるため、地元の気象台が発表する情報はもちろん、気象庁の気象レーダーや危険度マップで、自ら最新情報を確認することも必要です。
これからまだ少なくとも10日間ほどは断続的に大雨の降りやすい状態が続きそうですから、十分な警戒をお願いします。