名古屋市北区の住宅街に、新鮮な野菜や果物を格安で買える無人販売所があることをご存じでしょうか。
北図書館の向かい、アーバンラフレ志賀23号棟の1階に突如現れました。
1か月ほど前からマルケイフーズさんが運営しています。

マルケイフーズさんは飲食店などへの卸売りを中心とした八百屋さん。
シャッターの奥は事務所のようになっていて、通常閉まっています。
有人の店舗ではありません。

周辺はUR住宅が何棟も立ち並ぶほか、公園や、図書館、北文化小劇場などがある落ち着いた住宅街。
野菜や果物の無人販売といえば郊外にあるイメージでしたので、初めて見かけたときには、こんなところで！？と驚きました。

今まで空き店舗が目立つ印象でしたが、ここ数か月でチーズケーキとシフォンケーキのアウトレット店や、薬膳カレーの専門店、雑貨店などが次々とオープンし、徐々に活気づいてきています。

安さの理由

この日はオレンジが2個100円、ネギ1束50円、アボカド1個50円など、旬の野菜や果物が衝撃的な価格で売り出されていました。

以前はメロン1玉600円、シャインマスカットが一房1200円（早い者勝ち）で販売されているのを見たこともあります。
日によって品ぞろえは変わりますが、すべて税込みの表示価格ですからぎょっとするほど安いですね。

無人販売なので、通常はシャッターが閉まっているのですが、たまたま品出し中のお店の方がいらっしゃったのでお話を伺いました。

安さの理由を尋ねると、やはり人件費をかけていないから。
お取引先へ卸すために夜中2，3時から市場へ行き、仕入れをするのですが、その際にお値打ちなものが出てくるんだそうです。
例えば、新鮮で味も間違いないけど、見た目がちょっと・・なもの。
そこはプロの目利き。掘り出し物を安く仕入れて、販売しているのだとか。

仕入れの後は、事務作業や配達などに走り回っているため、とても人員を割けないそうです。
仕入れてそのまま並べるだけ、無人販売ならではのお値打ち価格です。

「ここの無人販売は正直利益ないっすよー（笑）」
そういいながら、少し傷がついた商品を見つけると、「もうこれ、20円」と激安の最終値下げをしていました。
「お年寄りだと、そんなにたくさん食べれなかったりするでしょ。ほんのちょっと果物食べたい時とか。少し傷ついた部分を取ればおいしく食べてもらえるから、安くね。」
町の八百屋さんらしく、商品同様イキのいいお兄さんでした。

試しにオレンジ2個100円を購入。
画像のオレンジ、いくつか斑点がありますよね。これが安い理由だそうです。
こんな小さな斑点で？と思いましたが、お兄さん曰く「やっぱツラ（見た目）がいいもんから売れるんすよ」

実際食べてみたら、とても甘くておいしかったです。
みずみずしくて、果汁たっぷりでした！

夜間販売もやっています

日が暮れると、当然片づけるのだと思っていましたが、なんと夜でも販売されています。
お仕事帰りでも、ふらっと買うことができるんです。
ただし無人販売はおつりが出ないので、ご注意ください。

盗難など心配では？と聞くと、「防犯カメラもあるし、随時商品を補充しに来たりしているし。それよりも、地域の人たちに安くておいしい野菜やフルーツ食べてほしいから」

旬の野菜や、果物を取り入れると食卓が豊かになりますよね。
お近くの方は、足を運んでみてはいかがでしょうか。
（仕入れの状況によって品ぞろえは変わりますし、良いものはあっという間になくなるそうなのでご了承くださいね。）