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【富士川町】 甲府盆地は昔湖だった!?難読名の神社は神話伝説を伝え高台から富士川の流れを見守る

おがわひでいち地域情報発信ライター/写真家(南アルプス市など)

ネットで地図を眺めていたら、国道52号沿いに「蹴裂明神」と言う名の神社を見つけました。何回も通っているはずの場所ですが、なかなか気づかないものです。というわけで、今回は名前が気になった神社と近くにあった富士川舟運の史跡を訪れてみました。

国道52号富士川町鰍沢地内、南アルプス市方面から進んできて、富士川支流の小柳川を渡って左カーブを過ぎて直ぐ右手。

逆方向から見る。

道路反対側の空き地から見る。全体像が分かりやすいですね。

階段の下。

由緒書きがありました「蹴裂(けさき)明神」と読むそうです。かつて、甲府盆地が湖であったと言われる伝承にも繋がっているようですが、実際のところどうなんでしょうね?はるか昔から、富士川流域の治水利水の歴史に関わる重要な地域であったことは間違い無いのでしょう。

階段を上がると、富士川の流れを見守るように石碑が祀られていました。この状態では神社庁の登録はされないのでしょうか?HPには記載されていませんでした。

文字は読みづらくなっています。

階段上から富士川の流れを眺める。

蹴裂明神より南アルプス市方面に少し戻ると、国道52号と県道42号(旧国道52号)が合流分岐する狭い土地内に、富士川舟運の「鰍沢河岸跡」がありました。以前ご紹介した「黒沢河岸跡」は、対岸の上流側にあります(過去記事

石碑や案内板があるだけで、地図で確認しないと存在が分かりにくいですね。何しろ近くに交差点や合流分岐があるので、気にしている余裕があまりない場所だと思います。

以前ご紹介した「黒沢河岸」は旧富士橋(写真のトラス構造の橋)の東詰(向かって右側)になります
以前ご紹介した「黒沢河岸」は旧富士橋(写真のトラス構造の橋)の東詰(向かって右側)になります

今回は、名前の読みが難しい神社が気になったのが発端でした。実際には石碑のみ祀られていてお社はありませんでしたが、整備の行き届いた場所からはとても大事に扱われていることが見てとれました。創建当初から変わらず地域の方々に大事にされ続けてきたのでしょう。これからも伝承と共に大事にされていくべき場所であると思いました。どなたにでもオススメとは言えませんが、富士川流域の歴史伝承に興味のある方はぜひ。

【蹴裂明神】

鎮座地:山梨県南巨摩郡富士川町鰍沢4930-3

※石碑のみで山梨県神社庁のHPには記載なし

【鰍沢河岸跡】

場所:山梨県南巨摩郡富士川町3343

駐車場:あり

トイレ:なし

地域情報発信ライター/写真家(南アルプス市など)

本業の傍ら写真家としても活動しています。南アルプス市を中心に、北杜市、韮崎市、西八代郡(市川三郷町)、南巨摩郡(富士川町、早川町、身延町、南部町)を担当しています。地元の皆さんが「出かけたい」「誇りに思う」と言えるような、また他の地域の人からも注目してもらえる記事をお届けできるように頑張ります。

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