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静岡県を含む東海地方 梅雨明けは遅れそう

伊藤麻衣気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
静岡市の花 タチアオイ(筆者撮影)

梅雨を知らせるタチアオイの今

こちらの写真は静岡市の花、タチアオイです。梅雨入りの頃に下の方から花が咲き始め、梅雨が明けるころに茎の先端まで咲きそろうといわれています。

7月16日のタチアオイの様子(静岡市葵区・筆者撮影)
7月16日のタチアオイの様子(静岡市葵区・筆者撮影)

7月16日に上の方で花が咲いていましたが、まだもう少し上にも蕾がありました。タチアオイは、梅雨明けは近いけれどももう少し先だと教えてくれていました。

最新の1か月予報

コンピュータの予想はどうなっているのか、7月16日に1か月予報が発表されました。

1か月予報(気象庁HPより)
1か月予報(気象庁HPより)

週別の天気を見ると、7月いっぱいは梅雨前線や湿った空気の影響を受けやすい予想です。平年の東海地方の梅雨明けは7月21日ころですので、今年は平年よりも明けるのが遅くなりそうです。8月に入れば晴れる日が多くなりそうです。

梅雨前線のできる場所

そもそも梅雨前線は、東日本では2つの高気圧の勢力によって位置が決まります。北の冷たい空気を持つオホーツク海高気圧と、南の蒸し暑い空気を持つ太平洋高気圧です。2つの空気がぶつかるところが梅雨前線です。空気はなかなか混ざり合わないので、ぶつかると蒸し暑い空気が上昇して雨雲が発生します。

梅雨前線ができる場所(筆者作成)
梅雨前線ができる場所(筆者作成)

オホーツク海高気圧と太平洋高気圧の今後の勢力

7月いっぱいは太平洋高気圧は、西への張り出しが強い一方、北への張り出しはそれほど強くはありません。一方北のオホーツク海高気圧も強く、東日本付近で2つの高気圧がぶつかりそうです。前線の影響を受けやすいでしょう。

~7月31日にかけての太平洋高気圧とオホーツク海高気圧の勢力(筆者作成)
~7月31日にかけての太平洋高気圧とオホーツク海高気圧の勢力(筆者作成)

ただ8月に入れば太平洋高気圧の北への張り出しが強まりそうです。オホーツク海高気圧が7月の後半に比べれば弱まるため、梅雨前線が北上しながらだんだんはっきりしなくなるでしょう。8月に入れば夏空が広がりそうです。

8月1日以降の太平洋高気圧とオホーツク海高気圧の勢力(筆者作成)
8月1日以降の太平洋高気圧とオホーツク海高気圧の勢力(筆者作成)
気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

静岡県御前崎市出身。2011年に気象予報士資格を取得。2014年にNHK広島放送局で気象キャスターをはじめ、2017年からは地元のNHK静岡で気象キャスターを務める。たっぷり静岡(平日・午後6時10分~)に出演。地域に根ざした天気や、天気というフィルターを通すと気づく静岡の魅力をお伝えします。

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