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【京都市】東山区「御菓子司 亀屋清永」で聖天さんにお供えする日本最古の唐菓子『清浄歓喜団』♪

高津商会RICALIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

聖天さま、または歓喜天さまという神様をご存知でしょうか?

つい数年前に流行ったベストセラー本でも出てくるインドのガネーシャという象頭の神様、ガネーシャ神はあらゆる障害を取り去り、どんなことも幸運に導いてくれる万能の神として有名です。日本では「聖天」「歓喜天」「大聖歓喜双身天」又はインドヒンズー名で 「ガネーシャ」「ビナーヤカ」など様々な呼び名があります。

双林院(山科聖天)
双林院(山科聖天)

仏教の守護神である天部の一つである聖天(歓喜天)はヒンドゥー教のガネーシャ(Gaṇeśa)がルーツとされ、弘法大師空海さんが唐から日本に持ち帰った神様でもあります。

日本での聖天さんは十一面観音とガネーシャ神( ヒンドゥー教の神)の化身の姿をしており、頭が象、首から下は人間という、二体が向かい合って抱擁しているお姿でほとんどが秘仏です。

山科にも有名な山科聖天さんがありますよ→過去記事参照 願いが叶う『山科聖天・双林院』さんで紅葉とガネーシャ・お不動様・弁財天に祈る

「聖天」さんに供える団子を歓喜団(お団、清浄歓喜団)といいます。奈良時代、遣唐使が仏教と共に日本へ持ち帰った唐菓子「からくだもの」の一種です。

京都の八坂神社の斜め前にある「御菓子司 亀屋清永」では、 歓喜天(聖天)さんへの供物として使われる『清浄歓喜団』が買えます。

さすが有名なお寺さんの名前がずらっと並んでいます。聖天さんがいはるお寺さんもあれば、お茶菓子を献上しているお寺さんもあるそう。

いちごのきんつばなども気になりますwが、今回は聖天様の起源とも言われているガネーシャが好まれるのがモーダカがルーツと言われる「清浄歓喜団」という唐菓子をいただきます。

特殊な形をしているのは、聖天さんが持っている金袋だそう。奈良時代に遣唐使によって仏教とともに伝わった当時は貴族しか食べられない貴重なものでした。白檀、桂皮、竜脳などの7種類のお香を入れた皮で包んでごま油で揚げてありますが製作法は秘宝だそうです。

古代インドを発祥の地とする4千年以上に渡って受け継がれてきた民間療法アーユルヴェーダにも“モーダカ”と呼ばれる薬剤がありますが、ガネーシャが好きな”モーダカ”がルーツと伝わる歓喜をもたらす甘美な唐菓子。仏教とともに中国を通して日本に伝わり『清浄歓喜団』として聖天(歓喜天)さんにお供えされます。

上の結びの形は八葉の蓮華だそうで、お供えさせてもらったお下がりをいただくだけでもかなりのご利益を得られそうですね♪

1個648円(袋入りバラ、税込)という高価な唐菓子『清浄歓喜団』ですが、最初は好き嫌いはあれど後をひく大人の味です。私はアーユルヴェーダなど実践したりするのでごま油や香料にありがたみを感じるのですが1000年以上前に日本に伝わったそのままの味を楽しめるのは「亀屋清永」しかありません。

皮が硬いのですが、少し温めて食べるとより風味が出てきて味わい深くなります。

密教の修法の中でも最も深秘の法である聖天像に香油を注いで供養する「聖天浴油祈願」をされる大切なご僧侶にお供えものとして『清浄歓喜団』をお渡しできただけで気持ちがすっきり晴れやかになりました♪合掌♪

また高津商会「時代劇の小道具展」の際に大変お世話になった「神護寺」の聖天さまにもお供えさせていただき感謝。

おうちではインドから私と一緒に帰ってきたガネーシャさんたちにもおすそ分け♪

1617年(元和3年)創業から400年以上続く老舗「京御菓子司亀屋清永」さんで日本最古のお菓子を頂いてみてはいかがでしょう。

亀屋清永(かめやきよなが)
京都府京都市東山区祇園石段下南側534
075-561-2181

LIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

京都で生まれ育つ。世界各地を周遊、欧米中心に20年ほど滞在し京都に帰還。日本のコアな伝統文化や芸能、神社仏閣や裏歴史、催事らを国内外の旅サイト・雑誌・新聞で執筆。経験に基づく“陰謀説”の電子書籍出版あり。フォトジャーナリスト、写真映像家、音楽・イベントプロデューサー、特殊ツアープロデュース・ガイドから日本庭園庭師までマルチに活躍。日本映画の発祥時より美術に携わってきた”ジャパニーズハリウッド”京都太秦にある老舗『髙津商会』にて映画・美術装飾・アート&エンタメ、海外事業に携わりつつ伝統文化・芸能などに関わる史実や古美術らについて勉強中。『京愛』や『日本愛』を深め世界進出を夢見る毎日。

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