【モノ語り #6】ERGO M575:トラックボールをイロモノだと思ったら後悔するかもね
そのモノが良いとか悪いとか、そういう話はおもしろくない。そうではなく、そのモノがぼくにとってなんなのかを話したい。そんな一方的な「モノ語り」、どうぞお付き合いください。
今日の話はマウス。LogicoolのERGO M575です。
ゲテモノでイロモノなマウスが出てきたと思うかもしれませんが、これは万人におすすめできる、めちゃくちゃに使いやすいマウスです。
いわゆるトラックボール型と呼ばれるマウスで。表側についているボールを転がすことでカーソルをコントロールします。
トラックボールならではの良さは色々ありますが、一番は「マウスを動かす必要がない」というポイントがあげられますね。
一般的なマウスは、マウス自体を動かさなければならず、机の上を右に左にせわしなく移動させます。
しかしトラックボールは、指先でボールを転がすだけ。すべてが手元で完結するのです。極端な話、マウスを置くスペースさえ確保できれば、100%のパフォーマンスを発揮できます。
ぼくの机は、正直そこまで広くありません。サブディスプレイとキーボードを広げたらもうパンパンで、マウスを動かせるほどスペースに余裕がない。カーソルを画面の左から右に移動させるために、マウスを一度持ちあげなければならんのです。
一方 ERGO M575 は、親指でボールをスィーッと転がすだけで、カーソルが右へ左へ縦横無尽。好きに動かすことができます。ほんの少しだけ動かしたいときも、指先の絶妙なコントロールが可能で、細かい作業にも向いています。
たしかに、「トラックボール」というタイプのマウスはなかなかアクが強い。特に、ぼくが最初に手にしたトラックボールマウス、ケンジントンの「SlimBlade」は、なかなかにくせ者でした。
「せっかくトラックボールを使うなら、マウスの形をしたものじゃダメだ!もっと尖ったデザインで使いこなしてやる!」と息巻いて、ざせつの苦汁をなめることになったのが、コレでした。
手のポジション自体が普通のマウスと全然ちがって、まったく馴染んでいかなかったんです。これは明確に「失敗だったなー」といえる、数少ない買い物です。
「トラックボールといえばケンジントン」みたいなところがありましたから、粋がってみたかったのですけどね。やむなく断念でした。
「ERGO M575」がおすすめしやすいのは、馴染みの深い "ふつう" のマウスの形をしていて、扱いに抵抗がうまれにくいから。イレギュラーなのは親指のボールだけで、クリックやマウスホイールはふつうのマウスと同じ使い方ができます。
なので、「まったく違うガジェットを新しく習得する」みたいな苦労がほとんどありません。親指の扱いには慣れが必要かもですが、それもすぐに馴染んできます。
「変なマウスだなぁ」と思うかもしれません。ですがこれ、見た目よりもずっと使いやすい。食わず嫌いをせずに、ぜひ一度は使ってみてもらいたい。マウスというものの常識がかわる逸品です。
親指一本でカーソルを自在にコントロールできる快感を、ぜひみなさんにも味わってもらいたいなぁ。
今日もお付き合いいただきありがとうございます。
ちなみにボールは取り外せましてね。考えごとをしているとき、手でコロコロと転がしていると、なんだかちょっとリラックスできたりします。副産物ですね。