岸和田市別所町の郵便局近くの交差点にある、「手打ちの味 丸亀うどん」は、昔から変わらぬ美味しさで人気の老舗のおうどん屋さんです。口コミによると、創業1975年の老舗です。

雰囲気ある行燈風の看板から溢れる老舗感や

メニューの食品模型など、昔から変わらぬ佇まいがノスタルジックな雰囲気でなんとも言えず、見ていると安心感を覚える方も多いかと思います。

お出迎えしてくれる年季の入った、おそらく信楽のたぬきの飾りや

入口にかけられた暖簾から、温かい情緒があふれていて、ここは絶対美味しいだろうと思わせる雰囲気が素敵です。

いつ行ってもなかなか満員で、順番表に名前を書いて表の椅子で待つことになるのですが、ここで待っている間もお店の中からふわっと「出汁」の香りが漂ってきて、その香りだけで丁寧に作られているであろう事が垣間見え、食欲をそそられ、普段は暇を持て余す待ち時間も苦になる事もなく、期待でなんだか楽しみに待つことが出来ます。

入口の営業中の木札も良い感じに年季が入っていて、ここでお商売をされて幾数十年、そんな重みを感じ、好きです。

中に入ると、カウンター席と、テーブル席が4席ほど、あとは座敷も３席ほどあり、思っているより大人数が入る事が出来ます。

さぁ、何食べる？みんなでわいわい、メニューを見る瞬間も楽しい。

こちらは定番のかけうどん・天かす・きつね・たぬき・その他カレーや磯おろしまで、すべてうどんとそば、お好みで選ぶ事ができます。

特製のだしがたまらなく美味しいので、どちらを選んでも正解な選択。

また、親子丼や天丼などの丼物も出汁が効いて美味しくて絶品です。天ぷらも絶品と評判が高いです。

いつもはうどんを食べるのですが、この日は少し温かかったので、おろしぶっかけそばを注文。

こっくり濃い、艶やかな色合いの「つゆ」を回しかけると、ふわっと香る、カツオなのかな？出汁と醤油の混ざり合ったいい香り。

最後までたっぷり「つゆ」をかけ終わったら

豪快に混ぜ合わせて、いただきます！大根おろしとおろししょうが、薬味の葱が合わさって、清涼感のあるさっぱりとした味わいがたまりません。

子どもは、お肉の旨味のしみ込んだ出汁が絶品の、これまた本日はおそばをチョイスした「肉そば」。

おそばバージョンも喉越しの良い麺が、お肉の旨味のぎゅっと溶け込んだお出汁と絡まって、あっさりだけど、満足感のある味。ああ、美味しい…そんなため息に近い感想が出るような安心できる味。こちらもあっという間に完食。

お連れさんは、他人丼とおうどんのセット。こちらも甘く食欲をそそる丼の出汁の香りに包まれて、他人様のお料理ですが、なんて美味しそうなんだろうとじっと見つめてしまいます。

うどんの味はいわずもがな、琥珀色の最高のお出汁に包まれた手打ちのおうどん。程よい弾力と小麦の風味がたまりません。

そして、この日はおじいちゃんおばあちゃんと来たので初めて知ったのですが、こちらは「そば湯」も、お願いすると快く出してくれます。

食べ終わった麺つゆの中に、そば湯を入れて頂く。ああ、最高の時間です。私もおろしそばの丼に少し頂き、飲んでみた。ほっとする美味しさでした。

こちらのお店の素晴らしい所は、味はいわずもがなですが、古い店構えなのに、店内はピカピカ光るように清潔感があり、店員さんはみな優しい雰囲気で、厨房の中の職人さんたちは、麺専門・天ぷら専門のように作業をシステマチックに分担して、無駄が一切ない所。

注文したお料理が出てくるまで何気なく厨房を見ていると、長年の試行錯誤で生み出されたであろうその完全にシステムとして出来上がった職人さんたちの分担パートの無駄のない動きに惚れ惚れしてしまう。

一つ一つ丁寧に丹精込めて作り上げている感じがして、その結果が、完成度の高い料理となって提供されている気がします。

それはもちろん注文を取りに来るスタッフさんにも通じていて、決して押しつけがましくない控えめさをまとっていらっしゃるのですが、注文を受ける、配膳をする、お会計をするなどの所作も美しく無駄がなく、そしてさりげなく優しく親切で、食べ終わった後は「ああ。いいお店だったな。また来よう。」と思わずにはいられない完璧なカスタマー対応にぐっと心を持っていかれます。

ちょっと遅くなった日、なにか外食がしたくなった時など、「何食べる～？」の声に「丸亀うどんは？」というと、必ず「おっ、いいなぁ！」と返って来る、そんな飽きない名店です。

なんとなく、何か食べたいけど何にする？なんてぼんやりと決まらない日に、「丸亀うどん」の名前を、是非声に出して提案して頂きたい。一度行ったことある人ならみんな「おっ、そうする？」と返ってくるような、そんなお店です。