ウマ娘がリアルにゲートイン「ウマ娘の影響で競馬にハマってます!」大井競馬場でのコスプレ祭り
リアル競馬場と"ウマ娘"たちの共演
2021年6月、東京メガイルミ(大井競馬場内のイルミネーション施設)がコスプレイベントを実施。参加した"ウマ娘"に扮したコスプレイヤーたちは実際に競馬で使用するゲートやパドックを使って楽しんでいた。
東京都は緊急事態宣言が発令中ではあるが、東京メガイルミは収容人数6万人という大井競馬場の広大な敷地を生かし、"密"にならずに楽しめるイベントを実施した。
特に、今回は参加者を1日あたり約350名に絞って実施。イベント参加を呼びかけ始めた当初は1日あたり500名で、全国からの来場を想定していたが、緊急事態宣言中という状況を鑑みて途中から大井競馬場の所在地から近い東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県の一都三県の在住者に参加者を限定し、人数も絞った。
「おかげさまでたくさんのコスプレイヤーさんたちに楽しんで頂いています。大ブームの"ウマ娘"に扮するプレイヤーさんにより楽しんでいただくために、競馬で使用したゲートを撮影用に用意。パドックも開放しました。そして、普段から場内で人気のあるミニチュアホースも参加し、実物のウマに触ったり写真を撮ったりしていただいています」(東京メガイルミ)
場内では、ウマ娘のコスプレをする人が9割ほど居たように見えた。また、ウマ娘の衣装もひとつでなく、勝負服以外に制服や運動着などに着替える方も見受けられた。
「実際に競馬に行ってみたらワクワク感があるし、臨場感がすごくて楽しい」
実際に参加者の方にお話を伺ってみた。
シンボリルドルフのコスプレをしていた葵さんは、ウマ娘のリリース直後にウマ娘にはまったが、4月には実際の競馬にも興味を持ち、桜花賞あたりから競馬を見始めたそうだ。
「ウマ娘の影響で競馬にハマってます!ラッキーなことに抽選に当たったので、日本ダービーを見に行きました。実際に競馬に行ってみたらワクワク感があるし、臨場感がすごくて楽しいです」
ちなみにシンボリルドルフの衣装を作成するのに要した時間は約1か月。袖の模様やディティールの細やかな部分もリアルに再現しており「睡眠時間を削って作業した」そうだ。
「シンボリルドルフのウマ娘でのキャラクターも好きだし、史実からも七冠馬って凄い!」と目をキラキラさせていた葵さん。東京競馬場内に競馬博物館があり、顕彰馬であるシンボリルドルフについて展示があることをお知らせした。葵さんは想像の世界であるウマ娘とリアルの競馬をよりリンクさせて楽しんでいただけただろうか。
競馬場ならではの屋外でのダンパ「1年半ぶりに踊れて嬉しい」
次に、トレセン学園の制服を着て、ウオッカ、ダイワスカーレット、ビワハヤヒデ、ハルウララに扮した4人組にも話を聞いた。彼女たちは大井競馬場内の広場で行われた"ダンパ"(コスプレをしてダンスをする)への参加が一番の目的だという。
「以前は月に2日はダンパに行っていたのに、コロナ禍でダンパが行われなくなったんです。大音響の曲を流す中で踊るので、いつも建物の中でやってました。今回、屋外でのダンパは初めてでしたが、一年半ぶりにダンパに参加できて凄く嬉しいです」
彼女たちは史実に基づいてつくられたウマ娘のストーリーやキャラ設定もよく理解しており、
「ウララはとにかく元気に」
「ビワハヤヒデは真面目」
といったかんじで、決めポーズも扮したキャラに基づいていた。
ウマ娘たちがやってみたいことは"リアルな競馬の世界との融合"
ダンパが一番の目的という彼女たちがこのイベントやウマ娘のコスプレを楽しんでいるのはよくわかった。が、実際の競馬とのつながりはどうなのだろうか?競馬そのものに興味はないのでは?と恐る恐る聞いてみたところ…
「せっかく"ウマ娘"を通じて競馬に興味を持ったので、いつか大井競馬場でビール飲みながら観戦して実際の競馬も楽しみたいです」
「ハルウララは生きているそうなので実際に会ってみたいですね」
"ウマ娘"たちがコロナ禍が落ち着いた後にやってみたいことは、リアルな競馬の世界との融合だった。
次回、東京メガイルミでのコスプレイベントは、イルミネーションのリニューアルが済んだ後の2021年秋に予定されているという。競馬場を使った取り組みのひとつとして、そして"ウマ"を通じた文化のひとつとして、今後もこのコスプレイベントが活気づくことを願う。
東京メガイルミ
https://www.tokyomegaillumi.jp/
TCK大井競馬場
https://www.tokyocitykeiba.com/
■過去記事
クマに襲われる恐れも!守るべき牧場見学、馬の墓参りのマナーとは
■過去記事
30歳老衰で天寿全う、GI3勝のビワハヤヒデが教えてくれたこと
■過去記事