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【目黒区】中目黒にオープンしたばかりの「麺や みかん」。人気店なのに行列ができないそのヒミツは?

Chikuwa地域ニュースサイト号外NETライター(東京都目黒区)

煮干とサバ節が利いたスープと自家製麺、昔ながらの中華そば一本で勝負する「麺や みかん」は、2024年4月30日(火)にオープンしたお店。

オープンしたばかりの頃はGW中ということもあいまって、行列ができていたそうですが、最近はランチタイムでもあまり並ばずに食べられるそうです。

人気が下火になった、というわけではなく、徹底した回転率でお客様を待たせずにスムーズにラーメンが食べられるよう工夫しているとか。

今回は「麺や みかん」の店長である山本義隆さんに取材することができましたので、さっそくご紹介していきましょう。

「麺や みかん」がオープンしたのは、町中華の名店「高伸(こうしん)」跡地

2023年10月に惜しまれつつ閉店した「高伸」
2023年10月に惜しまれつつ閉店した「高伸」

2023年10月18日に40年という長きに渡る歴史に幕を下ろした人気の町中華「高伸」。その跡地にオープンしたのが「麺や みかん」です。

場所は中目黒の目黒銀座商店街の脇道を少し入ったところですが、道を挟んで向かい側には目黒区役所があるので、ロケーションとしては「好立地」といえるのではないでしょうか。

「麺や みかん」の店主&店長は、「まるえ中華そば」の惠本さんの下で修業

店長・山本義隆さん
店長・山本義隆さん

「麺や みかん」の店長・山本義隆さん、店主である一箭俊充さんはともに、巣鴨にある「まるえ中華そば」の惠本将裕(えもとまさひろ)さんのもとで修行したというキャリアの持ち主。

「まるえ中華そば」の惠本さんは以前、中目黒で大人気店だった「中華そば えもと」の店主さんだったので、ご存じの方も多いのでは?

厨房入口に掛かっている紺色の暖簾は惠本さんから贈られたもの
厨房入口に掛かっている紺色の暖簾は惠本さんから贈られたもの

同じ惠本さんのところで修業し、「中華そば えもと」の元店長だった初代えーいち(佐藤栄一)さんは、2023年4月にご自身のお店「えーちゃん食堂」を不動前駅近くにオープンさせていますね。

不動前駅近くにある「えーちゃん食堂」
不動前駅近くにある「えーちゃん食堂」

店長の一箭さんは都内で和食を経営。いつかラーメン店をやりたいという夢を持っていたそうです。

その後、お店が軌道に乗ったタイミングで妹さんにお店を譲り、惠本さんに弟子入りしました。

一方の山本さんは、有名ラーメン店で勤務し、店長やエリアマネージャーなどを務めて店舗拡大に大きく貢献。後に独立してまぜそば店を開店させました。

しかし、体調不良等もあり、お店を譲って違う職業についた時期もあったとか。しかし、やっぱりラーメン店をやりたいという想いが募り、知人の紹介で惠本さんに弟子入りしてラーメン修行を行ったそうです。

今回の「麺や みかん」という店名の「みかん」は、果物の「みかん」ではなく、「味貫(=味を貫く)」からネーミング。2人のラーメンの味と想いを貫き通す、という意味を込めて付けたそうですよ。

理想の「中華そば」を求めて、隅々までこだわりを貫く「麺や みかん」

「麺や みかん」で提供しているのは、昔懐かしいビジュアルの「中華そば」。一見するとなんの変哲もないラーメンのように思いますが、その裏側では徹底したこだわりが貫かれています。

煮干やサバ節から丁寧にとった出汁をメインに素材のうま味をじっくり引き出したスープ

「麺や みかん」の「中華そば」は、煮干やサバ節から丁寧にとった出汁をメインに、豚や鶏、香味野菜がスープの味を支えます。素材のうま味をしっかりと引き出した自慢のスープは、あと引くおいしさです。

毎日お店で炊き上げる絶品スープ。スープへの飽くなきこだわりと情熱は、一口味わってみればすぐにわかりますよ。

毎日お店で製麺する「麺や みかん」、こだわりの自家製麺はスープとの相性も抜群

「麺や みかん」で提供している中華そばは自家製麺を使用。厨房に向かって左手奥に製麺機を設置し、閉店後に翌日の麺をつくっているそうです。

毎日温度や湿度などが変わるので、その時々の気候に合わせてベストな仕上がりになるよう微妙に調整しているとか。京都にある「麺屋棣鄂(ていがく)」の知見さんから製法を学んだそうです。

変わった原料は使わず、あえてシンプルな原料のみで1つ1つの工程を大切に、無理無駄なく丁寧に製造。ツルツルでしなやかな自家製麺に仕上げているとおっしゃっていました。

2種類のチャーシューが味わえる「麺や みかん」の「中華そば」

「麺や みかん」のメニューは「中華そば」一択。あとはトッピングで自分好みの味に仕上げていきます。

スタンダードな「中華そば」をベースに味玉を乗せた「味玉中華そば」「チャーシュー中華そば」の3メニューから選択可能。

チャーシューは脂の少ない「炭火つるし焼きチャーシュー」と、脂身のバランスがよい「巻きバラチャーシュー」の2種類から選べるようになっており、両方食べたい人向けにMIXチャーシューというのもあります。

券売機はタッチパネル式で現金とキャッシュレス決済に対応。QRコード、電子マネー、クレジットカードなど幅広く利用できます。

今回はイチオシという「MIXチャーシュー中華そば」に味玉トッピング、人気の「チャーシュー炊き込みご飯」を頂きました。

懐かしくも新しい「MIXチャーシュー中華そば」、うま味たっぷりの「チャーシュー丼」

上写真向かって左が「チャーシュー炊き込みご飯」です。白いご飯の上にチャーシューを乗せた「チャーシュー丼」を提供しているお店が多いのですが、「麺や みかん」はチャーシューをごはんに炊き込んでいます。

お米一粒一粒にしっかりとチャーシューのタレがしみ込んでいて、夢中になる味。爽やかな針しょうがが全体をさっぱりとまとめています。

スープを一口いただくと、鼻の奥にサバ節の香りが抜けていきます。その後、重層的に煮干しや豚、鶏などの味わいが広がり、とても奥行きがあっておいしい。

脂っぽいかと思いきや、後味はとてもすっきりとしていて、ついついもう一口とスープを口に運んでしまいます。

自家製のストレート細麺がこちらのスープにぴったり。小麦の香りやちょっとパツンとした食感など、スープのうま味を贅沢にまとい、味わい豊かです。

香ばしく歯ごたえも楽しめる「炭火つるし焼きチャーシュー」と、とろけるような食感の「巻きバラチャーシュー」、2タイプのチャーシューを同時に楽しめるMIXはなかなかユニークな試みだと思います。

味玉は味染み&黄身とろとろで、スープにたっぷり浸して味わいました。

誰もがいつでも気軽に「中華そば」を味わえるよう、行列をつくらせないことにこだわる

お店の開店時間を待ちわびて、少し行列は出来ていたものの、その後はとてもスムーズ。店長の山本さんにうかがったところ、ランチタイムでもさほど行列にはなっていないそうです。

というのも、行列が長く伸びないよう、ともかく提供スピードは爆速でを心がけているそう。

「麵や みかん」の中華そばが食べたい、と思った時にいつでも気軽に来店して楽しんで欲しいと思っていると山本さん。確かに行列が長いと、ランチタイムが終わってしまうのでと躊躇してしまいますね。

お客様も食べ終えたらすぐにお店を出て、提供スピードも速い。このため、行列が伸びることなく流れるような回転率を実現させていました。

店長・山本さを始め、スタッフの方々の目配りや気配りが行き届いており、活気がありつつも落ち着いてラーメンが楽しめるお店です。

自分ではあまりラーメンを食べないという店長の山本さんですが、ラーメンを作って提供するのが大好きなのだそう。おいしいラーメンで幸せな笑顔になって、帰っていくお客さんを見るのが何よりも嬉しいとおっしゃっていました。

ラーメンへのこだわりと情熱、その裏側でのさまざまな工夫が感じられる「麺や みかん」。皆さんもぜひ、気軽に足を運んでみてくださいね。

■取材協力

麺や みかん

【店舗概要】
麺や みかんRettyページ
営業時間:11時30分~14時30分/17時~20時、水曜休み
※材料なくなり次第終了
住所:東京都目黒区上目黒2-18-9
問合せ先:080-3427-5555

地域ニュースサイト号外NETライター(東京都目黒区)

コピーライターからWebライターへ転身。アロマセラピスト・整体師としても時々活動しています。趣味はカンフー(八卦掌・長拳)と古代史(関裕二先生のファン)。目黒区の魅力やおもしろいところを発信していきます。取り上げて欲しい目黒の穴場や情報もぜひお寄せください!

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