洋書を読めるようにならない理由
こんにちは!
英語脳を鍛えるコーチ山口とうこです。
今年も残すところ、あと数日となりましたね
2023年を振り返って、わたしの今年の洋書1冊をご紹介しようとして気づいたことがあります
「この洋書は自分にはまだ早い」
「洋書なんて読めない」と、
勝手に決めつけてました。。。
実は今回私が読んだ本は、以前は「まだ読めない」ジャンルだと
敬遠していた本だったのです。
なぜ敬遠していたのか?
英語多読を始めて少しずつレベルを上げていくと、児童文学賞を取るような本が難しく感じるようになり、それまでのようにどんどんレベルを上げられなくなることがあります。
すると大人が読むような本までが、果てしなく遠く感じ、いつまでも読めないような気になってしまうのです。
ところがここの認識が実際とは違っていました。
洋書を読めるようになるために必要な能力が2つあります
①語彙力
②読書体力
ここで語彙力も読書体力も「大人向け洋書の方が 児童書よりも難しい」と、思いがちです。
読書体力を必要とする「長さ」に関しては、大体どの場合でも「大人向け洋書の方が 児童書よりも長い」のですが、
語彙力や表現が「児童文学賞受賞作品の方が 大人の大衆向け洋書よりも難しい」ということは多々あります。
つまり、読書体力があれば、難しめの語彙を必要とする児童書は疲れてしまっても、大人向けの洋書が読めてしまうことがあるということです。
まずは「読み始めてみる」
これに尽きます。
そして「つまらない」と感じたら読むのを止めて、他の本を読む。
つまらないと感じるのには理由として語彙力だったりその時の体調だったり気分だったり、本当にさまざまなので、また「読めそうかも」と感じたときに読んでみることをお勧めします。結構読めてしまうかも知れません。
さて、「私の2023年の一冊」は
Tara WestoverのEducated
米国では回想録は有名人だけが書くのではなく、本当に誰でもない、無名の人が書いた回想録がベストセラーになることが結構あります。
Educatedは今の時代にこんな人たちがいるの?と最初から度肝をぬかれ引き込まれていきます。
推薦者もそうそうたる人たちです。
オバマ元大統領夫妻、Oprah Winfrey、Ellen DeGeneres、など。
宗教上の理由で政府も病院も学校も信用しない両親の元で育てられたTara。交通事故にあってもインフルエンザに罹っても病院には行かず薬もハーブのみ。出生届も9歳までは届けられていませんでした。
「信じられない」というのはどの推薦者も口にすること。
私が怖いと感じたのは私が思っている「当たり前」が全く通用しない世界があり、それは、いとも簡単に環境によって作られてしまうということ。
Taraの両親は子どもたちを愛しているし、幸せを願っているのです。ただその定義が私たちのそれとは違うだけ。
知らず知らずのうちに当たり前だと思っている自分が身を置いている今の環境は自分で選んでいるわけではなく、他の誰かによって作られているものということです。Taraは、学校で教育も受けられず大けがをしても病院にもいけないような過酷な状況の中、ケンブリッジ大学に進学し博士号を取得します。
Taraはどうやって道を切り開いていったのか?
日本語の翻訳本も出ているので、興味のある方はぜひ手に取ってみてください。