台風8号が発生、異例に高い海水温が発達を後押し、沖縄や九州は厳重警戒を
台風8号が発生、急速に発達へ
沖縄近海にある熱帯低気圧が発達し、きょう午前9時に台風8号が発生しました。
今月は1日に台風3号と台風4号、9日に台風5号、10日に台風6号、18日に台風7号が発生しており、今回の台風8号の発生で今月6個目となり、8月の平年の発生数5.9個を上回ってきたことになります。
7月の発生数が統計史上初めてゼロでしたから、8月に入ってからまさに状況が一転している感じです。
発表された予報円によると、台風8号は今後発達しながら沖縄のすぐ北の海上をあさって24日(月)にかけて東寄りに進み、その後25日(火)から26日(水)にかけて強い勢力で九州の西の海上を北上する見込みです。
この時点での最大瞬間風速は55メートルから60メートルと予想されており、もし東寄りの進路をとれば、強い勢力で九州に接近、あるいは上陸するおそれもある予想となっています。
異例に高い海水温が発達を後押し
台風は東シナ海の北緯30度付近まで到達すると、海水温が下がるため、多くの場合、勢力を落とすものですが、今回は長い時間にわたり太平洋高気圧に覆われていたため、海面が熱せられて海水温が30℃以上もあるため、九州の西で最も勢力が強まる予想です。
もし東寄りのコースをとった場合、勢力が最盛期に達するとともに九州へかなり接近するタイミングとなるため、厳重な警戒が必要となりそうです。
気になる2つの渦巻きの動向
あす23日(日)にかけての雨と風の予想をみると、台風8号に伴う渦巻きが沖縄の北の海上を北東方向へ進み、台風の勢力が強まるとともに暴風や強風の範囲も広がるため、沖縄や奄美では大荒れとなるおそれがあります。
気象庁からは沖縄地方に「発生する台風に関する全般気象情報」が出されており、大雨や暴風、高波などに警戒が必要です。
一方、台風8号とは別に本州のすぐ南海上にも渦巻きが発生し、東海沖を東進する予想となっています。
コンピュータの計算では中心付近の平均風速は20メートル以上に達しており、もしこの通りになれば、台風に匹敵する勢力となりますが、気象庁の予想ではここまでの発達を見込んでおらず、しかも温帯低気圧という予想になっているため、今のところ風が強まっても、台風へ発達という認識はありません。
ただ性質は熱帯低気圧のようにも取れるので、今後の気象庁の解析に、念のため、注意が必要です。