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宿泊費が日本の3分の1!シャングリラホテルチェンマイ宿泊記・ホライゾンクラブラウンジを正直レポート

タイ旅行ライター吉田彩緒莉タイ大好きトラベルライター

シャングリ・ラ ホテルズ&リゾーツは香港に本拠地を置く世界的ホテルチェーン。日本には丸の内にあり、東京駅至近で大変便利。そして2025年には京都にも開業予定だ。しかし、1泊一室平日13万円台、週末は15万円台のシャングリラホテル東京のクラブレベル、ホライゾンクラブラウンジには、私の場合宝くじが当たらないと宿泊できないと思う(哀)。
私がこよなく愛するタイは日本よりはるか昔から、シャングリ・ラ ホテルズ&リゾーツが展開されており、首都バンコク、そしてタイ第二の都市チェンマイに堂々たる姿で佇んでいる。
そして、シャングリラホテルバンコクは1泊一室7万円台と日本の約半額、そしてチェンマイにいたっては、1泊一室3万円台と、日本の3分の1でホライゾンクラブラウンジに宿泊可能だ(2024年9月、オフシーズンの料金)。
そのコストパフォーマンスの良さや、宿泊記は別の記事で詳しく紹介するとして、今回紹介するのは、シャングリラホテルチェンマイのホライゾンクラブラウンジ。

何せこのビジュアルである
何せこのビジュアルである

シャングリラホテルチェンマイは建物を見かけただけで「何あの宮殿?」と誰もが立ち止まってしまう派手な造り。チェンマイ中心部で目を引くランドマークのひとつだ。エントランスにはタイでは幸運の象徴、白い象まで鎮座している。
タイのホテルを泊まり歩くことが趣味の私。チェンマイも数多くの素敵なホテルと出会うことができた。だからこそ思うのだが、チェンマイの場合、外資チェーン系ホテルやビルディングタイプのタイ資本チェーン系ホテルではなく、ランナー様式を取り入れたデザイナーズホテルや一軒家ホテルの方が魅力的だと思っている。
しかーし!シャングリラホテルチェンマイの建物を見たら「くぅうう、一度は泊まってみたい」と地団太を踏んでしまった。
このまま地団太をふんでいるだけだとあまりに醜い上にヤバい人でしかないので、毎日節約してやっとの思いで泊まってみた。しかも頑張りまくってクラブレベル、ホライゾンクラブに滞在するという無鉄砲ぶり。
せっかくなので今回もクラブラウンジでワインを水のように飲みまくる...いや、上品なひと時を過ごしつつ、徹底的にその魅力をレポートしたい。

シャングリラホテルチェンマイのクラブラウンジは落ち着いたリビングルームのよう

華美さやおしゃれさを前面に押し出すラウンジもあるが、ここシャングリラホテルチェンマイのホライゾンクラブラウンジは、昔からある大企業の応接室に通されたような、落ち着いた雰囲気だ。もちろんイマドキのIT企業がやりがちな奇抜な応接室ではない。大手ゼネコン的な貫禄あるイメージね!

訪れるたびに安心感しかない場所
訪れるたびに安心感しかない場所

開放感たっぷりのラウンジ

11階からの眺めも手伝い、開放感たっぷり。実際の面積より広々とした空間に思える。飲み物片手にチェックインや、談笑ならソファー席へ。

老舗だからこその貫禄が漂うシャングリラホテルチェンマイ「ホライゾンクラブラウンジ」
老舗だからこその貫禄が漂うシャングリラホテルチェンマイ「ホライゾンクラブラウンジ」

そして朝食やカクテルタイムなど、食事をメインに利用する場合のダイニングエリア。私の場合は食事をしながらがっつりと飲む方なので、もっぱらこちらの席に座ることが多かった。

テーブルの間隔が広くワインを水のように飲む私がいても、気にならないと思う。多分
テーブルの間隔が広くワインを水のように飲む私がいても、気にならないと思う。多分

イブニングカクテルの軽食レベルが高すぎる!これはもうディナーだ!

シャングリラホテルチェンマイのクラブラウンジのイブニングカクテルタイムは17時30分から19時30分。はっきり言おう。イブニングカクテルはタイの中でチャンピオンレベルだ。そう感じたポイントが、イブニングカクテルタイムの食事の内容。軽食と遠慮がちに書いてあるが、いや、謙遜しすぎだ。これはどう転んでもディナーだろう。
初日はこれ。ハンバーガーや野菜の天ぷら、マカロニチーズ。

いやこれホテルのディナービュッフェでしょ
いやこれホテルのディナービュッフェでしょ

この日は他にも焼きそばやお寿司、棒棒鶏などの中華料理とタイ料理も。恐らくメインや主食だけでも7,8種、チーズや生ハムなどの前菜類、スイーツなどを入れると20種類ほどあったはず。

ふんわりと蒸されたあっさり醤油仕立ての中華風魚料理。野菜もたっぷり
ふんわりと蒸されたあっさり醤油仕立ての中華風魚料理。野菜もたっぷり

さすが香港に拠点があるシャングリラ!中華料理のレベルも高い。

トートマンプラ―(魚のすり身揚げ)
トートマンプラ―(魚のすり身揚げ)

この日のタイ料理代表は、トートマンプラ―!魚のすり身を揚げたものだが、私にとってはご飯のお供にはならないので「おつまみのために生まれてきたタイ料理」という称号を勝手につけている。

翌日は海老に鶏肉、豪快ペンネ!お腹いっぱい

毎日全て異なる料理がふるまわれるシャングリラホテルチェンマイ。前菜からデザートまで一品残らず変えてくる!

美しく盛られたラープやチーズサンドウィッチ
美しく盛られたラープやチーズサンドウィッチ

翌日には豪快な大皿ペンネもご登場。トマトソースとチーズ、そしてペンネが絡んで赤ワインが進んじゃうじゃないか!

ペンネがアルデンテだったのも感動した
ペンネがアルデンテだったのも感動した

海老といんげんの炒め物はガーリックと唐辛子がたっぷりのピリ辛。スッキリ白ワインが止まらないじゃないか!

お酒が止まらない
お酒が止まらない

ここまでディナーなカクテルタイムの時間をすごさせていただいて良いのだろうか。ありがたい限りだ。

この写真だけでも前菜、メインのコースが成立している
この写真だけでも前菜、メインのコースが成立している

肉料理祭りの日もあった

シャングルラチェンマイのクラブラウンジは、料理に全く手を抜かない。その翌日のラインナップも凄かった。豚、鳥、牛のオール肉料理が揃った日は、もう、肉とワイン、肉とワインを交互に口に入れる恐悦至極な体験をさせていただいたわ!

腹ペコの野球部部員が食べそうな盛り方
腹ペコの野球部部員が食べそうな盛り方

あまりにもありがたかったので、少なくなった料理を新たに補充していたおにぃさんをパシャり。「え?オレで良いんすか?」的な、はにかみ具合。

料理の補充も怠りなく完ぺき!
料理の補充も怠りなく完ぺき!

ワインはスパークリングワイン、白、赤、どれもバランス良し

ワイン通ではないものの、ワインが大好きな私。五つ星ホテルなのにタイのスーパーで「ワインの高いタイでそんなに安い値段のワイン、大丈夫なの?」と思い、買うのをためらった某ブランドのワインを出されたときには、二度とそのホテルのクラブフロアに泊まらないと誓ったことがある。そんなホテルとシャングリラホテルチェンマイは違う!ワインの安い日本のスーパーでも1,500円~2,000円レベルと、1,000円以下のテーブルワインより、ちょっと上のランクを出してくれる心憎さ。

タイは日本で買えば800円クラスのワインが4,000円超えることもあるので、凄いことなのだ。

ワインだけではなくビールもキンキンに冷えてまっせ!
ワインだけではなくビールもキンキンに冷えてまっせ!

そもそもタイは暑い国。あまり重目のワインやじっくり味わうタイプのワインではなく、すっきりと飲みやすいキリリとした辛口のワインの方が、私的にはイイ!ライトなワインで十分だ。

ああ、もう1杯いただこうか(遠い目)
ああ、もう1杯いただこうか(遠い目)

ちょっとグラスが空くと、目を離しているうちにどんどんお代わりを注いでくれるので、紳士淑女は適度な所でストップを。

シャングリラホテルチェンマイ・ホライゾンクラブの朝食は?

シャングリラホテルチェンマイ・ホライゾンクラブでは、クラブラウンジのアラカルト&ハーフビュッフェの朝食か、Kad Kafé(カドカフェ)でのビュッフェの朝食が楽しめる。

Kad Kafé
Kad Kafé

Kad Kaféはメインダイニングの一つで、ダイナミックなオープンキッチンで作られる朝食にワクワクするし、ファミリーはこちらの方が子どもが楽しいはずだ。
ただ、大人の上に家族旅行でもない私はクラブラウンジのアラカルトと、種類は少なくても気の利いたハーフビュッフェの虜に。結局Kad Kaféには1日しか行かなかった。

クラブラウンジで朝からチェンマイ料理を堪能

ホライゾンクラブラウンジの朝食は、まずアラカルトから料理を選ぶことから始まる。何が嬉しいってチェンマイ料理を朝から頂けることだ。

豊富なアラカルトにはチェンマイ料理も
豊富なアラカルトにはチェンマイ料理も

私は全タイ料理の中で北タイ料理の「ゲーンハングレー」という豚肉のカレー(煮込みに近い味もある)が一番好きなのだが、しっかりと朝食にある。

他の朝食もオーダーできるポーションの小ささが良し!
他の朝食もオーダーできるポーションの小ささが良し!

もちろんオーダー。ホテルで作るとこういう味わいになるのか!という新たな発見。チェンマイでは総菜として売られている庶民の味なのだが、上品に作ると雑味や臭みを感じないし、脂身はぷるぷるのコラーゲン部分のみが残っている。ああ、豚肉の旨味がたまらない。

そして、チェンマイ料理の代表、カオソーイも。ホテルなのに、ちょっと辛めでそこが良し!

こちらもポーション小さめ。
こちらもポーション小さめ。

カオソーイは日本人の口にとても合うし、日本人からも人気が高い。なぜなら日本には「カレーうどん」文化が根付いているからだ。こちらのラウンジでは中華麺を使用しているのでカレーラーメンといった雰囲気。食堂や屋台のカオソーイもそれぞれ味が違う。店によって印象が違うので、ホテルメイドも比較対象に味わっておこう。

二日酔いの朝はオーソドックスなクイティアオやお粥がありがたい

単品料理にはチェンマイ料理だけではなくオーソドックスなタイ料理もある。こちらはタイの汁麺、クイティアオナームだ。

そしてお粥を砕いてトロトロに煮込んだお粥、ジョーク。

魅惑のカクテルタイムが素晴らしすぎて二日酔い続きの朝、ちょっとカオソーイや卵料理が重い時に助かる。

こってりオランディーズソースのエッグベネティクトが美味

もちろん卵料理もオーダー制だ。私はサーモンのエッグベネティクトをオーダー。

タイのホテルのエッグベネティクトはブリオッシュやバケット、パンケーキなどにポーチドエッグが乗せられボリューミーすぎるアレンジが非常に多い。ドキドキしながら料理の到着を待っていたのだが、きちんとイングリッシュマフィンにポーチドエッグが乗った正統派。
しかし驚いたのはオランディーズソース。ソースというか、クリーム!こんなタイプは初めてだけど、濃厚で美味!

ハーフビュッフェは少数精鋭美味しいおかずがずらり

実はホライゾンクラブラウンジの朝食は、ハーフビュッフェのおかずたちが少数精鋭で優秀だ。数は少ないながらも味が美味。クリーミーなゲーンパネーン(カレー炒め系の料理)、歯ごたえがたまらないエリンギ炒め、手羽先のグリルや豚の煮込みなど、タイ総菜、中華総菜、ベジタリアン総菜、サラダ、デニッシュやパンの用意も。デザートはヨーグルト、フルーツ、プチケーキなどなど。
ただし日替わりなので、確実にあるとは限らない。
タイ米が用意されており、やろうと思えばタイのぶっかけご飯にすることも可能だ。ホテルなので上品によそってみたけど、どう(笑)?

ちょっぴり食べたいタイ料理プレートもできちゃう
ちょっぴり食べたいタイ料理プレートもできちゃう

シャングリラホテルチェンマイ・クラブラウンジのアフタヌーンティー

シャングリラホテルチェンマイのアフタヌーンティータイムは日本人が想像しているそれとは違って、ちょっとしたお菓子、フルーツ、ケーキが3,4種ビュッフェ台にある程度。お茶やコーヒーなどのソフトドリンクはオーダーすると持ってきてくれる。

マフィンやタルト、シフォンケーキに、クッキーなど
マフィンやタルト、シフォンケーキに、クッキーなど

私は甘いものが苦手なので、フルーツを少しとコーヒーをいただいた程度だったが、夜に出すサンドイッチをここで出してほしいなー、と卑しいことを考えてしまった。いかんいかん。そんなことしてたら町で北タイ料理を味わう胃袋の隙間がなくなる。
あまりにもイブニングカクテルと朝食が充実しすぎているので、昼くらいは手を賭けたくないのか、ランチを期待してほしくないのか、それともやはり外に出かけてチェンマイグルメを楽しんでほしいのか、理由がありそうにも思った。いや、ないかもしれないけど(笑)。
スイーツ以外のちょっとつまめるものの導入はぜひとも検討してほしい。

イブニングカクテルは個人的に優勝!

今回も自腹で滞在しているので、素晴らしいポイントとちょっとだけ気になるポイントを正直に書かせていただいた。
タイはホテルの総数を考えると、クラブラウンジを有するホテルや、オールインクルーシブのホテルが、そこまで多くない。
クラブラウンジを有するホテルの大部分が、食前酒と楽しめる軽食として冷菜やコールドカット、チーズなどをメインに目玉に2、3品、ホットミールを提供するスタイルだ。
しかしシャングリラホテルチェンマイの凄い所は、大部分がホットミールで主食となる料理(チャーハンやパスタ、焼きそばなど)とは別に、メインディッシュも5,6種類ある。これはさすがに他のホテルには真似できないのではないだろうか。このイブニングカクテルタイムだけでも、シャングリラホテルチェンマイのホライゾンクラブに泊まる価値は十二分にある。

東京のシャングリラホテルの料金と比較すれば、いかにシャングリラホテルチェンマイのホライゾンクラブの宿泊価値が高いか、理解できるはずだ。

シャングリラホテル チェンマイ(Shangri-La Hotel, Chiang Mai)
所在地:89/8 Changklan Rd, Tambon Chang Khlan, Mueang Chiang Mai District, Chiang Mai
公式サイト:Shangri-La Hotel, Chiang Mai

タイ大好きトラベルライター

タイ旅行・タイエンタメ関連ライター。25年前タイにはまり「住んだら飽きるかも?」と1年住んで、ますますハマってしまいタイ大好き病が悪化。タイ関連記事は旅行、映画、ホテル、タイ芸能人・文化人インタビューなど多媒体&多岐に渡る。個性あるタイのホテルが大好きで泊まり歩く日々。特に好きな都市はチェンマイ、チェンライ、カオラック、バンコク、ホアヒン。ライター・編集者歴30年。大手音楽事務所宣伝部を経て某バンドの会報ディレクション、映画情報誌・旅行誌・インバウンドサイト・旅行サイトなど多くの編集部で執筆・編集を行ってきたライター・編集ひと筋のヒト。

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