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留年危機から名門大学合格の高学歴アイドルが“万バズ”、実は親子二代で「今でしょ」の林修の教え子だった

田辺ユウキ芸能ライター
大阪大学に通いながらアイドルとして活動する、かれんさん/写真:筆者撮影

大阪を拠点に全国規模で活動しているアイドルグループ、カラフルスクリーム。同グループのメンバー、かれんさんが9月4日に投稿したXのポストが、178万インプレッション、1万5千いいね(9月11日時点)に達するなど反響を集めた。また同投稿をきっかけに、フォロワー数も約3千人増加したことを報告している。

“万バズ”を記録した投稿の内容は、かれんさんが大阪の名門である大阪大学に在籍中(2回生)で、さらに英検準一級を持っていることなど、自身の経歴を記載したもの。その投稿を見たXのユーザーからは「天才ってことでいい?」、「完璧すぎる。どれか一つでも分けてほしい」とその多才さに驚きの声があがっていた。

中学では常に成績上位、しかし偏差値70以上の高校で留年危機に

かれんさんがカラフルスクリームに加入したのが、高校1年生時の2020年12月。当時、偏差値70をこえる高校に通っていたが、勉強に行き詰まりを感じていたという。

「小学生のときから勉強に苦しんだことがありませんでした。得意科目は英語で、小さいときからお母さんが英語のビデオを見せてくれたり、英語の曲を聴かせてくれたりしていました。日常的に英語を吸収していたので、勉強をしているという感覚がなかったんです。中学では毎年『クラスの学力優秀者5名』に選ばれ、卒業式では賞をもらいました。でも高校に入って、最初のテストで360人中70位くらい。そのあとアイドル活動を始めるようになり、両立がうまくできず、300位台まで落ちてしまいました。レッスン、ライブ、勉強で毎日疲れちゃって、いつの間にか玄関のあたりで寝落ちしていることもありました」。

テストの結果も悪く、進級するために必要な点数を下まわり、留年危機にも立たされていたというかれんさん。そんな崖っぷちの状況からなぜ、全国的にも偏差値が上位の大阪大学に合格できたのか。かれんさんは、高校2年生修了後に通い始めた東進衛星予備校の存在が大きかったと明かす。

予備校で林修さんの授業を受講「わっ、芸能人の方だ!」

東進衛星予備校は多数のメディアで取り上げられるなどし、敏腕講師たちが揃っていることでも有名だ。特に現代文の講師である林修さんは、「いつやるか? 今でしょ」の決め台詞で2013年度新語・流行語大賞年間大賞を受賞(受賞対象は「今でしょ!」)し、バラエティ番組『日曜日の初耳学』(MBS)、『ネプリーグ』(フジテレビ系)ほか数多くのレギュラーを抱えるなどタレントとしても活躍している。

かれんさんは、そんな林修さんのオンライン授業を受けた一人。しかも、埼玉県出身の父親も同校に通って、林修さんの対面授業を受講していたのだという。つまり、親子二代で林修さんの教え子というワケだ。

「林先生の授業を初めて受けたときは、『わっ、芸能人の方だ!』とミーハーな気持ちになりました(笑)。ただ、テレビ番組でお話をされているとき同様、すごく分かりやすく説明をしてくださいました。私は現代文が苦手だったのですが、林先生から『現代文の答えは必ず問題文に書いてある。自分で勝手に答えを想像してはいけない。問題文を深く読み込みすぎるのではなく、そこになにが書いてあるのかをしっかり把握しましょう』と教わって、それが突破口になりました。あと、授業の合間に『こういう教え方をする先生は良くない』、『このテストの出題の仕方は捻くれている』などいろいろ裏話をしてくださるところは、バラエティ番組の林先生の姿を見ているようでとてもおもしろかったです」。

世界の貧困問題に取り組み、苦しい環境で暮らす子どもたちに語学を教えたい

勉強とアイドル活動の両立で多忙な日々。その疲れから玄関あたりで寝落ちすることも/写真提供:本人より
勉強とアイドル活動の両立で多忙な日々。その疲れから玄関あたりで寝落ちすることも/写真提供:本人より

かれんさんのXの投稿には学歴ほか、書道歴や、中国語を勉強中であることなども書かれていた。書道は文部科学大臣賞の受賞経験があり、中国語も聞き取りはできるようになってきたと話す。ちなみに中学時代にはダンス部に在籍。大会で日本一を目指したが敗退し、人生で初めて悔し泣きをしたと振り返る。

「勉強でもダンスでも、いつも上を目指して取り組んできました。そんな私にとっては『いつか、なにかで日本一、世界一を獲る』というのは、決して大げさな目標ではないんです」。

その向上心の高さはアイドル活動でも変わらない。カラフルスクリームの一員として、世界へと羽ばたきたいと力を込めて語る。

「多くの方は『阪大を卒業したら、アイドルをやめて就職するんでしょ?』と思っているはず。もちろん迷いはあるのですが、でも自分が納得できるまでアイドルは続けたいです。というのも私は小さい頃から、世界の貧困問題や苦しい環境で暮らす子どもたちのために働きたいと考えていました。そういった地域の教育に携わり、学校で語学を教えたいという夢を持っています。でもカラフルスクリームで活動するようになり、このグループで世界中へ行って、子どもたちに元気を与える存在になりたいと考えるようにもなりました。ほかにもアイドル活動を通して、歌、ダンスができるようになったので、この経験もいつか生かしたい。いろんな地域の人たちを支援できるよう、自分はもちろんのこと、グループも成長させていきたいです」。

カラフルスクリーム:「あなたのココロに彩りを!」をテーマに、2017年1月より活動する女性アイドルグループ。メンバーは、なこ、ゆうか、かれん、あみ、みくる、みゆ、みなみの7名。日本最大級のアイドルイベント『TOKYO IDOL FESTIVAL』に2020年から連続出場(2021年は新型コロナで開催中止)。また、BIG CAT、なんばHatch、大阪城野外音楽堂といった大阪の大規模会場でのワンマンライブも満席にするほど高い人気と実力を誇る。2025年1月12日には、サンケイホールブリーゼ(大阪)でグループ最大規模のワンマンライブを実施する。

芸能ライター

大阪を拠点に芸能ライターとして活動。お笑い、テレビ、映像、音楽、アイドル、書籍などについて独自視点で取材&考察の記事を書いています。主な執筆メディアは、Yahoo!ニュース、Lmaga.jp、Real Sound、Surfvote、SPICE、ぴあ関西版、サイゾー、gooランキング、文春オンライン、週刊新潮、週刊女性PRIME、ほか。ご依頼は yuuking_3@yahoo.co.jp

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