Yahoo!ニュース

読売入団のビーディは「日米ジャイアンツでプレー」の13人目に。投手は過去2人

宇根夏樹ベースボール・ライター
タイラー・ビーディ May 1, 2022(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 今月5日、読売ジャイアンツは、タイラー・ビーディとの契約合意を発表した。来シーズン、一軍の試合のマウンドに上がると、ビーディは、日米のジャイアンツでプレーした13人目の選手となる。

筆者作成
筆者作成

 12人目のジャスティン・スモークは、どちらのジャイアンツも、短期間の在籍に終わった。サンフランシスコ・ジャイアンツの選手としての出場は3試合だけ。6打数0安打だ。2020年の9月上旬にミルウォーキー・ブルワーズから解雇され、サンフランシスコ・ジャイアンツに入団し、同月下旬に解雇された。翌年の年明けに読売ジャイアンツと契約を交わし、34試合で7本のホームラン――その4本目は日米通算200本目――を打ったが、新型コロナウイルスのパンデミックという状況の下、帰国を選択して退団した。その後は、どの球団にも属していない。

 4人目のキース・カムストックと7人目のコリー・ベイリーに続き、投手では、ビーディが3人目となる。カムストックは、日米のジャイアンツでプレーした他の選手と順序が違い、読売ジャイアンツで投げた後、サンフランシスコ・ジャイアンツでプレーした。ビーディは、10人目のケーシー・マギーと同じく、読売ジャイアンツで背番号「33」のユニフォームに袖を通す。マギーもビーディも、サンフランシスコ・ジャイアンツで背番号「14」の時期があった。

 今シーズン、読売ジャイアンツでプレーした山口俊マット・シューメーカーも、日米のジャイアンツでプレーした選手になる可能性があった。

 2017~19年と2021~22年に読売ジャイアンツで投げた山口は、昨年5月から6月にかけ、サンフランシスコ・ジャイアンツ傘下のAAA、サクラメント・リバーキャッツで5試合に登板。そこで退団し、日本へ戻ることにした。AAAの5登板は、23.1イニングで自責点16、御率6.17だった。

 シューメーカーは、山口が退団した2ヵ月後に、サンフランシスコ・ジャイアンツに入団した。こちらもAAAのサクラメント・リバーキャッツで投げ、9登板の計50.1イニングで防御率4.83。メジャーリーグに昇格することはできず、今年2月に読売ジャイアンツと契約を交わした。

 なお、2005年に読売ジャイアンツで出場38試合のゲーブ・キャプラーは、日米のジャイアンツ、どちらのユニフォームも着ている。サンフランシスコ・ジャイアンツでは、傘下のマイナーリーグを含めてもプレーしていないが、2020年から、監督として采配を振っている。

 今のところ、韓国のロッテ・ジャイアンツを含め、日米韓のジャイアンツでプレーした選手はいない。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

宇根夏樹の最近の記事