【江別市】日本最北の古墳「江別古墳群」2022年現在の状況を見に行ってみた【国指定史跡】
北海道江別市元江別にある日本最北の古墳「江別古墳群」の現状(2022年10月現在)を見に行ってみました。北海道内では唯一現存している古墳としてたいへん貴重な史跡です。
江別古墳群のある場所
江別古墳群がある場所は、5丁目通りと江別インター線の交差点角地。交通量が大変多い場所です。市街地からかなり離れた場所にあり、最寄り駅となるJR高砂駅からは徒歩で3.2kmほど。バスも出ていないので、市外・道外から見に来る場合は野幌駅からタクシーに乗ったほうが無難です。
ちなみに古墳群の横などに駐車場は無く、指定の駐車場は世田豊平川を渡った先にある徒歩10分ほどの場所となっています。この不便さも、江別市民がほとんど知らない史跡ということに一役買っている気もします。
江別古墳群入口
交差点角にある江別古墳群入口の様子。とても史跡があるとは思えない寂れた雰囲気です。
入口階段の横に立っている江別古墳群の説明板。それによると、かつて北海道には3箇所(江別二・恵庭一)の群集墳が存在していたとのことで、現存しているのはこの場所のみ。8世紀後半から9世紀にかけて造られたとみられています。
江別古墳群は、昭和6年に後藤寿一によって発見され、昭和55年の再調査で古墳21基を確認、現在18基が残っているということです。
また副葬品も出土しており、それらは江別市郷土資料館(江別市緑町西1丁目38)で見ることができます。
説明板の横には駐車場の案内が書かれています。車で訪問する方はこの地図を参考にして下さい。
入口から続く階段。この先に古墳群があります。真夏に来ると階段がうまるほどの草が生えているので、春先か冬直前の秋の訪問がおすすめです。
江別古墳群
階段を登りきった先には広場があります。ここが江別古墳群。
嘘でしょ?何もないじゃん。と、この写真を見たらまず思うでしょう。実際の場所に行っても同じような感想を抱きます。古墳はどこにあるんだ?と。
階段を上がってきた場所から左手に、江別古墳群を示す標柱が立っています。
「史跡 江別古墳群」と書かれています。場所は間違っていません。
では、もう一度よく見てみましょう。地面が少し凸凹しているのがお分かり頂けるでしょうか?
手前側は削れたのか埋もれたのか、形がほとんど分かりませんが、奥の方に行くと丸い形が分かります。でも写真だと本当に分かりにくいですね。
広場の一番奥から階段方向を振り返ってみた写真。あちこち凸凹しているのが古墳です。
本州にある天皇陵古墳と比べてしまうとたいへんガッカリする史跡かも知れませんが、日本最北の古墳として貴重なものであることは間違いありません。
北海道の古墳については謎が多いので、さらなる研究が進むことを願ってやみません。またこの貴重な場所ももう少し管理がなされ、道内の歴史的観光地として知名度が上がることも期待したいところです。
江別古墳群
住所:〒067-0032 北海道江別市元江別