【京都市】北区『等持院』”日本映画の父” 『牧野省三先生像』と『等持院撮影所』
等持院撮影所
『等持院』塔頭跡地に、映画関連の場所がかつてあったこと、また銅像が立てられていることをご存知でしょうか?
1921年(大正10年)に「日本映画の父」である「牧野省三」は、日活から独立して牧野教育映画製作所と映画撮影所を、京都のお寺の中に設け、1933年(昭和8年)まで存続しました。
ストーリーを中心とした人間味のある描写を取り入れ、日本初の脚本家として、寿々喜多呂九平(すすきたろくへい)や山上伊太郎を育成し、阪東妻三郎などの新しいスターを発掘したようです。
撮影技術も研究され、編集技術も発達していきました。
「牧野の所にいけば、伝統にとらわれず新しいことができる」と才能ある人々が集まりました。
「一スジ(シナリオ)、二ヌケ(映像技術)、三ドウサ(役者の演技)」
と言い続けてきた牧野省三、今でも京都の映画人に語り継がれる原則です。
等持院境内に「牧野省三の銅像」と、「牧野家の墓」があります。
等持院
等持院(とうじいん)は、京都市北区等持院北町にある臨済宗天龍寺派の寺院。
山号は萬年山で、暦応四年(西暦1341年)、足利尊氏が天龍寺の『夢窓国師』を開山に迎え、衣笠山の南麓に創建されたのが、この等持院です。
霊光殿では、足利尊氏公が日頃念持仏として信仰された利運地蔵尊(伝弘法大師作)を本尊として、達磨大師と夢窓国師とを左右に、足利歴代の将軍像(5代義量と14代義栄の像を除く)が、徳川家康の像と共に両側に安置されています。
庭園は、庭園は大きく分けて3箇所。
きれいになった方丈南庭(枯山水庭園)と、本堂及び書院から眺められる方丈西庭(芙蓉池)、そして高僧にして天才造園師と謳われた『夢窓疎石』(夢窓国師)の作庭とされるのは方丈東庭(心字池)。
方丈東庭(心字池)は、方丈の北庭の東の苑池である心字池(草書体の心の字をかたどって作られた池)を中心に作られている回遊式庭園です。
室町時代に時の将軍・足利尊氏が開いた嵐山にある世界遺産「古都京都の文化財」にも構成されている寺院『天龍寺』では、夢窓疎石(夢窓国師)により作庭された“曹源池庭園”は国の特別名勝に指定されています。
築山上にある茶室“清漣亭”は足利尊氏の百年忌だった1457年に新築されたもので、足利義政好みと言われています。
私が伺った日は、庭に桔梗はじめ、多くの花が咲いていてとても癒されました。
静かな住宅地のなかにある『等持院』さんに、『映画の撮影所』や『製作所』があったとは驚きですね。
等持院(とうじいん)
住所:京都市北区等持院北町63
電話番号:075-461-5786
拝観時間:9:00~16:30
拝観日無休: 12月30日~1月3日は15:00迄
拝観料大人500円 大学生500円 高校生500円 小・中学生300円