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WBC暫定スーパーウエルター級タイトルに挑む指名挑戦者

林壮一ノンフィクションライター/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属
(C)Team Lubin/MJS Entertainment

 4月9日、WBCスーパーウエルター級1位のエリクソン・ルビンが、同タイトル暫定王座を懸けてセバスチャン・フンドラと戦う。

 ルビンは昨年6月26日に挑戦者決定戦を制したものの、WBCチャンピオンのジャーメル・チャーロが4団体統一戦を優先させるため、暫定タイトル決定戦にお鉢が回ってきた。

https://news.yahoo.co.jp/byline/soichihayashisr/20210717-00245140

 身長197センチのフンドラの戦績は、18勝(12KO)1分け。ルビンは24勝(17KO)1敗。

 3月末日、ルビンが練習を公開した。

(C)Team Lubin/MJS Entertainment
(C)Team Lubin/MJS Entertainment

 両者は20センチの身長差がある。177センチのルビンが、いかにフンドラの懐に潜り込むかが鍵となるが、公開練習では手の内を隠した。

(C)Team Lubin/MJS Entertainment
(C)Team Lubin/MJS Entertainment

 ルビンは言う。

 「このタイトル戦は、俺が次のステップに進むための試合だ。休日無しで、今回の一戦に向けたラスベガスキャンプで自分を追い込んできた。自分史を書き換えるチャンスだからな。俺は必ず世界王者になる。

 フンドラはこの階級の選手、誰にとっても危険な男だ。常にベストコンディションでリングに上がるし、とにかく背が高く手足も長い。そこをファンも注目しているよな。

 こちらも今までにない最高の状態でリングに上がる。お互いにとって最高の試合になるだろう。

(C)Team Lubin/MJS Entertainment
(C)Team Lubin/MJS Entertainment

 暫定タイトルを得るために、ハードに練習している。世界王者になるという自分の夢を叶えるためだ。ボクシングが、向こうから何かを与えてくれることはない。選手全員に対してそうだ。チャンプの座は自分で掴み取るもんだ。

 この試合はSHOWTIMEで放送され、ボクシング界の中心であるラスベガスで開催される。SHOWTIMEを見ながら成長し、"次世代の選手"がTV画面で俺を見るなんて、夢が現実となるよ。物凄いモチベーションになっているぜ。不可能など無いってことを、リングで証明したいね」

 対戦相手であるフンドラのリーチは、203センチ。ルビンのイメージした展開で試合は進むか? 興味深い一戦である。

ノンフィクションライター/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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