ダブル台風が去っても気がかりな太平洋の雲集団
ダブル台風は遠ざかる
上図は現在発生しているダブル台風の最新の予報円です。
台風9号は南シナ海を西寄りに進んでいて、あす25日(木)には中国大陸南部に上陸するでしょう。先島諸島を中心とした沖縄では、きょう24日(水)をピークに、あす25日(木)まではうねりを伴った高波に要注意です。
一方、台風10号は雲の様子をみても分かる通り、中心付近に明瞭な台風の眼が見えており、強い台風に発達しています。現在関東の東、1000キロ近く離れた所を北上しており、あす25日(木)にかけても、日本の東を離れて北上するため、この台風も陸地の上にはほとんど影響はありません。
ただ関東から北海道の太平洋側では、あさって26日(金)頃まで、うねりを伴った高波の出る所が多くなりますので、ご用心下さい。
そして、これらダブル台風が去ったあとも、来週にかけて、南海上の騒がしい状態が続きそうです。
気がかりな雲集団が来週にかけて台風へ発達も?
タイトル画像で雲の様子をみると、台風10号の南側(赤い丸内)に沢山の雲が湧きたっており、今後これらの振る舞いの予想から、とても気がかりな雲集団といっても過言ではない状況です。
これら太平洋にある雲集団は、今後全体的に西寄りに移動しながら、小笠原から日本の南海上で雲がまとまり、来週にかけて、熱帯低気圧や台風を発生させる計算が一気に増えてきている状態です。
上図は日本のアンサンブル予報(GEPSモデル)の一部を抜粋したもので、いずれもちょうど一週間後の31日(水)午前9時の予想ですが、左図のように熱帯低気圧程度に弱く発達するものが6割程度を占める一方、4割程度は台風とみられる勢力に発達し、その内、強い台風とみられる勢力に発達する計算も散見される状態です。
このアンサンブル予報(GEPSモデル)では、これまでよりは明らかに熱帯擾乱(ねったいじょうらん)としての発達を予想する計算が増加中です。
また海外のモデルをみても、発達の程度や位置に違いはあれど、やはり来週にかけて、台風とみられる熱帯擾乱を発生させる計算が増加中です。
上述したことは、まだ来週のことで、もちろん早計に判断することは出来ませんが、太平洋にある気がかりな雲集団の今後の振る舞いには十分注視する必要がありそうです。