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無理なく“行動力”を上げる秘訣「ナッジ」についてご存じですか?

精神科医しょう精神科医/メンタルドクター

こんにちは、精神科医しょうです。私は普段、精神科での外来を行い、インスタやvoicyにてHSP気質に関する発信を行なっています。インスタにも遊びにきてね(外部リンク)

この記事を読んでくださっている方の中には、こう感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

「もっと行動力を上げたい」

「夢を叶えるためには、行動するしかない」

しかし、その気持ちと同時に感じているのが、「行動しないといけないのは分かっている・・・でもそれができない」そういった気持ちではないでしょうか。

「行動したい」

「行動しなければならない」

「でもそれができない」

焦りますよね。。

自分に嫌気がさすこともあるかと思います。

HSPさんは、物事を深く考える、考え過ぎることで、慎重になってしまうことがありますから、なかなか行動するまでのハードルが特に人よりも高いかもしれませんね。

これは気質ですから、ある程度仕方のない部分でもありますが、行動しなければやはり現実はなかなか変わりません。

夢を叶えたい、自分を変えたいと望むのなら、尚のことです。

今回は、そんなHSPさんに“無理なく”行動力を上げる秘訣をお伝えしたいと思います。

行動力の重要性は分かっているけど、それができないという方にとって、役立つ内容となっています。ぜひ参考にしてみてくださいね♪

“行動力”を上げる秘訣「ナッジ」について

では、さっそくお伝えしていきたいと思います。

皆さんは、「ナッジ」という言葉を聞いたことはありますか?

行動経済学の分野で注目を集める理論です。

CMで耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

このナッジとは、簡単にお伝えすると、「やらないという選択肢も残しつつ、それとなく行動を促すもの」です。

「自分自身にとってより良い選択ができるように人々を手助けすること」を目的としています。

ですので、重要なことは、「選択を禁じること」は、ナッジではありません。

また、お金のようなものを使って、行動を促すこともナッジではありません。

あくまでも、選択の自由を残す、やらないという選択肢も残すことがナッジです。

行動を制限したり、強制することは、ナッジではありません。

では、ナッジには一体どういったものがあるのか?

いくつか例をお伝えしたいと思います。

例)ゴミをゴミ箱に捨てるのが面倒くさい人

ゴミ箱の上に、バスケットボールのゴールリングのイラストを貼ってみる

→ついゴミをゴミ箱に捨てたくなる

例)運動するのが面倒くさい人

自宅に階段があるなら、階段1段1段に○○kcalという紙を貼ってみる

→階段を上る意欲が湧く

例)部屋の電気をよく消し忘れる人

電気のスイッチの下に、「電機代○時間○円」「消し忘れによる出費年間○円」という紙を貼ってみる

→電気を消すことへの注意力が増す

いかがでしょうか?

身近な例をいくつかお伝えしました。

その行動をやらなくても良いけど、やりたい、やろうという意欲が湧きそうではありませんか?これがナッジです。

では、「夢を叶えたい」「自分を変えたい」

そういった少し大きな目標に向かって行動力を上げたい場合はどうすれば良いのか?

これも考え方は同じです。

「やらないという選択肢も残しつつ、それとなく行動を促す」

そういった仕組みを考えましょう。

  • 理想の自分を書いた紙を張っておく
  • 憧れの人物の写真を貼っておく
  • 入りたい会社の写真を貼っておく、など

※部屋や手帳など目につく場所が良い(スマホなら待ち受けにする)

しかし、これも先程お伝えした身近な例と何も変わりません。

「夢を叶えたい」「自分を変えたい」

ゴールは遠く感じるかもしれませんが、結局は毎日の積み重ねでしかありません。

痩せることが自分を変えることなら、階段1段1段に○○kcalという紙を貼ってみることが、そのゴールにたどり着くための1歩です。

メンタルが不調気味で、ベッドから起きて部屋の電気を点けることすら億劫なら、先程の電気を消すための仕組みと近いことを考えてみたり、電気のスイッチを点けた時に完成する文字やイラストのシールをスイッチの上に貼ってみるなども考えられます。

小さな積み重ねが夢を叶えることや、自分を変えることに繋がります。

また、こういった小さな積み重ね、できたことによる“成功体験”が今後行動力を上げる上でも役立つはずです。

まずは、“無理なく”行動力を上げる仕組みを考えてみてください。

高すぎるハードルは、できなかった時のダメージも大きいですし、自分を責めてしまうことにも繋がりかねません。

“無理なく”行動力を上げて、自分に自信を付ける。

そうすると、また行動力が上がるという好循環も生まれるはずです。

焦らずゆっくり前に進んでいきましょう。応援しています♪

まとめ

“無理なく”行動力を上げる秘訣は、「ナッジ」です。

ナッジとは、「やらないという選択肢も残しつつ、それとなく行動を促すもの」

行動を制限したり、強制することは、ナッジではありませんし、長続きしませんので、“無理なく”できる仕組みを考えてみてください。

それが、“無理なく”行動力を上げる秘訣です。

自然と行動したくなる、行動しようと思える、そんな仕組みを考えてみてくださいね。

少しずつ行動力が上がっていくのを感じ取ることができるはずです。

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あなたの気持ちが楽になりますように♪

精神科医/メンタルドクター

HSP気質とメンタルヘルスについて発信している精神科医。精神科外来で診療を行い大学で研究も行っている。instagramのフォロワー7万人以上。著書:頑張り屋さんのための心が晴れる本(KADOKAWA)、新刊:精神科医が教える笑顔うつから抜け出す方法(2023年8月16日発売)。私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。あなたはこんな悩みをお持ちではありませんか?「他人の顔色ばかりみてクタクタ」「自分の意思で生きられない」「いつも後悔ばかりでグルグル一人反省会」こんな他人軸の悩みでクタクタなあなたは、上記の私の名前をクリックして公式ブログから自分軸を目指しましょう♪

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