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PGAツアーとLPGAの男女混合チーム戦が四半世紀ぶりに復活!新大会名は「グラントソントン招待」

舩越園子ゴルフジャーナリスト/武蔵丘短期大学・客員教授
(写真:ロイター/アフロ)

 PGAツアーとLPGAのコラボレーションによる男女混合チーム戦が、ほぼ四半世紀ぶりに復活することが2月22日(米国時間)に正式発表され、米ゴルフ界が沸いている。

 新たな大会の名前は「グラントソントン・インビテーショナル(招待)」。今年12月8日から10日の3日間、米フロリダ州ネイプルズのティブロンGCを舞台に、PGAツアー選手16名、LPGA選手16名の合計32名がチームを組み、54ホールを競い合う。

 賞金総額は400万ドル。もちろん全米に向けてTV中継も行なわれる。

 米ゴルフ界では1960年以来、男女混合チーム戦がほぼ40年の長きに亘って開催され、多くのゴルフファンに愛され続けていた。

 大会のタイトル・スポンサーは3度変更され、1985年からは「JCペニー・クラシック」という大会名で開催されていたが、ジョン・デーリー&ローラ・デービス組が優勝した1999年を最後に同大会は終了され、以後、男女混合のチーム戦は一度も開催されないまま、長い歳月が流れた。

 しかし、昨年12月に開催された「QBEシュートアウト」にLPGA選手のレクシー・トンプソンとネリー・コルダが初参加したところ、一緒にプレーしたPGAツアー選手たちからもゴルフファンからも大好評を博した。

 そして今年、24年ぶりに男女混合のチーム戦が復活することが決まり、やはり長年開催されていた「QBEシュートアウト」と入れ替わる形で、PGAツアーとLPGA双方の12月のスケジュールに組み入れられることになった。

 PGAツアーのジェイ・モナハン会長は「男女ミックスのチーム戦を創設することは最優先課題だった。LPGAとパートナーシップを組み、一流のエンタテイメントを大勢のファンに披露することが、とても楽しみだ」と語っている。

 LPGAのモリー・マクーン・サマーン会長は「この大会創設は、ゴルフというゲームにとっても、女性のゴルフにとっても、重要なステップになるはず。PGAツアーとグラントソントンのリーダーシップに感謝している」と絶賛している。

 グラントソントンは監査・保証業務や税務関連業務、アドバイザリー・サービス提供などを手がける国際的な会計事務所だ。ゴルフとの結びつきは、きわめて強く、リッキー・ファウラーをはじめ、フィナウやコルダ姉妹、キャメロン・チャンプといった男女双方の多数のスター選手とスポンサー契約を結んでいる。

 サマーン会長の言葉が示している通り、男女双方の選手を抱えているグラントソントンがPGAツアーとLPGAを結びつけるキューピッド役を務め、四半世紀ぶりに男女混合戦の創設に至ったことは、まさに歴史的な出来事と言っていい。

 リブゴルフが創設され、ゴルフ界が混沌としている中で、新たに生まれたこのコラボレーションが、いろんな意味で大きく育っていくことを期待したい。

ゴルフジャーナリスト/武蔵丘短期大学・客員教授

東京都出身。早稲田大学政経学部卒業。百貨店、広告代理店勤務を経て1989年に独立。1993年渡米後、25年間、在米ゴルフジャーナリストとして米ツアー選手と直に接しながら米国ゴルフの魅力を発信。選手のヒューマンな一面を独特の表現で綴る“舩越節”には根強いファンが多い。2019年からは日本が拠点。ゴルフジャーナリストとして多数の連載を持ち、執筆を続ける一方で、テレビ、ラジオ、講演、武蔵丘短期大学客員教授など活動範囲を広げている。ラジオ番組「舩越園子のゴルフコラム」四国放送、栃木放送、新潟放送、長崎放送などでネット中。GTPA(日本ゴルフトーナメント振興協会)理事。著書訳書多数。

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