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手のりモバイルレーザープロジェクターの衝撃「Smart Beam Laser」

いしたにまさきブロガー/ライター/アドバイザー
レーザー投写型モバイルプロジェクターなのでピント合わせも不要

ノートPC・スマホの進化が進み、CPUなどの本体にそのまあ画面がついている端末を持っている人が増えた、というのがここ数年の動きだと思います。

もちろんiPad Proぐらいのサイズであれば、他の人に画面を見せて共有するのも簡単ですが、ノートPCもスマホもプライベートなものなので、他人に画面を見せるのって何かいやですよね。別にそんなに変なものがあるわけでもないのに、見せるだけじゃなくて自分以外の人が手に持って画面を見てるのとかいやな汗が出るレベルです。

ただ、その画面をみんなで見た方がいいときもあるわけです。だから、今時の会議室には大抵プロジェクターが装備されています。でも2016年にもなっているのに、結局VGAで接続することがほとんどです。プロジェクターのサイズはなんだかんだでノートPCぐらいのサイズ、AC電源、台形補正ぐらいはついてるでしょうか。でも、ピント合わせを失敗すると台無しという感じです。

で、こんな感じなので、ここ数年プロジェクターは意外と進化していません。いや製品としてはプロジェクターはどんどん進化していますが、現場への導入が意外と進んでいないという印象です。

そしたらですね、韓国のSKテレコムから、「Smart Beam Laser」というすごいプロジェクターが出たので、ぜひテストして欲しいということで、販売元のタイセイテックさんからお借りしてモニター&テストしていたんです。

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荷物が届いて、話には聞いていたものの、そのサイズに衝撃というか、頭がくらくらします。この大きさでプロジェクターって何事?

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電源どこ?と探すまでもなく、あっさりマイクロUSBで充電と給電。だから、このSmart Beam Laserはスマホの充電などで使うモバイルバッテリーがあれば、さらに長時間使えるということです。超便利。

プロジェクターですから、当然PCからケーブルで接続できます。でも、やはりこのSmart Beam Laserらしい使い方はスマホとつなげるところにあると思います。ということで、手元のiPhoneで接続してみました。

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手前のノートPCが12インチですから、とりあえず40インチぐらいにいきなり表示されました。メーカーによる想定スクリーンサイズは20インチから100インチとなってます。

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iPhoneとの接続も簡単で、WiFiをSmart Beam Laserにつなげたら、あとはiPhoneからはAirPlayでつなぐだけ。

片手でらくらくとつかめるサイズなので、よくわかんないけどいろんなところに画面を打ちたくなりますね。ヤバい、これ楽しい。まずは壁。

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そして天井。

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こんな風に部屋の角にも画面を出すことができます。で、こんな風に簡単に映すところを変更できるのは、Smart Beam Laserがレーザー投射型だから。レーザー投射型のプロジェクターは自動でピントを合わせてくれるんです。なにこれすごい。

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折り畳み式のオプションのSmart Beam Screenを使えば、壁がないところでもSmart Beam Laserを使うことができます。iPhoneで接続した場合、ミラーリングになるので、アプリのデモなんかにもちょうどいいです。

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こんな風にツイッターを表示するのも簡単。

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写真もきれいに出ます。

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横長の写真もiPhoneを横にすればいいだけ。なにこれ簡単すぎる。

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もちろん動画も表示できます。で、実はSmart Beam Laserスピーカーも内蔵です。このサイズなのに全部入りなんです。すげえ。

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また、Smart Beam Laserの本体の音量・台形ゆがみ補正・スリープタイマーといったプロジェクターとしてのSmart Beam Laserの設定もアプリから簡単にできます。ファームウェアアップデートとかもアプリ経由です。

ということで、出先で電源のないところでも、投射できるプロジェクターが登場したというのは、これはかなりの衝撃です。ビジネスシーンで、プロジェクターがないためにあきらめていたことはさくっと実現できてしまいます。会議室は抑えたけどプロジェクターがない、貸し会議室を借りたけどプロジェクターは有料オプションとかそういうのですね。

また、パーティーとか結婚式とかプロジェクター設備のないところでも、モバイルで持ち込んでiPhoneから出力してしまえばいいというのは、とにかくお気楽です。しかもAirPlayで簡単につながるので、誰のiPhoneをつなげてもいいわけです。

さらに、すでにライターの荻窪敬さんがテストされてますが、お店でちょっとしたイベントや打ち上げなどでも使えてしまうので、これまでのプロジェクターでは想定できなかった利用シーンもこれから発見されていくのではないかと思います。

そして、これだけの内容が入ったプロジェクターが10万以上するとかいうなら、ふーんという感じなですが、実売は6万円程度。なんともすごい時代になったものです。未来だ。

ブロガー/ライター/アドバイザー

Webサービス・ネット・ガジェットを紹介する考古学的レビューブログ『みたいもん!』管理人。2002年メディア芸術祭特別賞、2007年第5回Webクリエーションアウォード・Web人ユニット賞受賞。「ネットで成功しているのは〈やめない人たち〉である(技術評論社)」「あたらしい書斎(インプレス)」など著書多数。2011年9月より内閣広報室・IT広報アドバイザーに就任。ひらくPCバッグ・かわるビジネスリュックなど、ネット発のカバンプロデュースも好調。 #カゲサポ

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