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スタートアップのための人事制度のつくり方(後編)

倉重公太朗弁護士(KKM法律事務所代表)

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 一般的な企業でインセンティブというと、賞与や営業成績に応じた成果報酬が思い浮かぶと思います。ところが、それをスタートアップ企業で導入すると、採用で不利になったり、社員のモチベーションが下がったりすることがあるそうです。ではどのようにすればいいのでしょうか。スタートアップ企業のインセンティブの考え方について伺いました。

<ポイント>

・制度導入時に気をつけるべきバイアス

・マネジャーの大事なことはメンバーの記録を残すこと

・人事は10年続けてようやく1歩目が見えてくるもの

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■人事制度導入の注意点

倉重:人事評価の前提となる目標設定は、個人が決めるのですか?

金田:会社が半年や1年でするべきことを経営計画で決めて、最終的にマネジャーが目標を決めます。マネジャーが「これをしてほしい」と期待を伝えますが、メンバーが自分で何をすべきか考えることも大事だと思います。

 全部トップダウンで落としていくやり方ではなくて、1on1で話しながら、本人が何をしたいのかきちんと聞いて、会社の目標とすり合わせて最終的に落とし所をつくっていきます。

倉重:よくある質問で、「低い目標を立てたら評価はどうなるのか」というのがありますよね。

金田:僕はメンバーには目標を決める権限はないと思っています。それはマネジャーの仕事です。もしメンバーが全員低い目標を作ってきたら、そのチームの成果が下がることになります。当然マネジャーの評価も下がるので、そういうことは起こらない前提で考えています。

倉重:成果は会社の目標にそって判断されると思いますが、行動はどのように評価するのでしょうか?

金田:会社のビジョンやミッションを実現するための行動指針があって、「きちんと成果を上げるためにはこのような行動が必要だ」ということを1個1個整理していきます。

実際にはバリューや価値観を、僕がコンサルに入る前に多くの会社さんで定義しています。その抽象度によって、見方が変わってきます。抽象的すぎる会社であれば、バリューや価値観を行動指針ベースに落として、具体的にどのような行動が必要なのかというところまで言語化していきます。

 その具体化された行動指針が実際にどのように行動として体現されていたかを、実例で挙げてもらいます。そこまで書いたら評価基準として出来上がってくると考えています。

倉重:良い例が、「困っていたら助ける」「失敗を責めない」「率直にフィードバック」「情報の透明性を高める」というものですね。

金田:きちんとバリューが浸透している会社だと、「バリューの『失敗を責めない』と反しているからやめておこう」といったフィードバックが日常的に行われます。

倉重:バリューに基づいてフィードバックができるということですね。

金田:「日々のバリューの積み重ねにより成果が出る」という前提が行動評価にはあります。

倉重:これまで評価をしたことがない方も、制度導入で初めて関わるケースがあると思います。そういう時に注意しなければいけないバイアスの話をぜひお願いします。

金田:スタートアップにはバックグラウンドの違う方が集まってくるのが大きな特徴です。誰もが1人目の上司の影響を強く受けていると感じます。

倉重:自分が社会人になった時の最初の上司は、雛にとっての親のようなものですね。

金田:その人から受けたフィードバックや評価は、何となく頭に残っていたりします。よいフィードバックならいいのですが、その人の経験に基づいたバイアスがかかっていることもあります。そのようなことを意識しておくだけでも違います。

倉重:他にも気をつけるべきバイアスはありますか?

金田:「セルフスタンダードバイアスや、直近の評価に引っ張られるピークエンドというバイアスは注意してほしい」と話しています。特に直近の出来事に引っ張られるピークエンドバイアスです。

 記憶が鮮明なのでずっとその話をしてしまうのですが、評価期間の前半のタイミングから振り返ると違ったものが見えてくるし、バランスが取れます。

倉重:12月が評価のタイミングだとすると、直前のイベントに意識が向きがちですが、もっと前に良い行動をしたという場合もありますから、しっかりと記録しておかないといけないですね。

金田:評価者研修などで、よく「評価者はメモを残してださい」という話があります。記録を残さないと正しい評価ができないからです。

皆さんから「行動評価のような定性評価は難しい」という話を聞きますが、メモを付けているかどうか聞くと大体していません。

 評価制度を導入する際、この負担感を受け入れる前提でいたほうがバリューをきちんと浸透させる意味でも重要です。

倉重:記録は解雇や降格よりも大事なことなので、私もいつも「良いことも悪いことも1個1個の行動をしっかりと記録しておいてください」と話しています。

金田:人をマネジメントするという仕事であればメモを残すのは当然だと思います。会社として徹底させないと制度がきちんと回りません。数字を追いかけるのと同じぐらいの感覚でメンバーの記録を残すことが大事です。

倉重:世の中には人事評価のシステムがたくさんありますが、最初はスプレッドシートでいいのでしょうか?

金田:初めはスプレッドシートでいいと思っています。なぜなら制度を運用していく中で制度が変わるからです。その都度、手作業で個人のシートを修正していく手間は発生しますが、人事制度の定着を目指して、臨機応変に変えていくことを制度導入期ほど優先しています。

 スプレッドシートの運用が落ち着いたころにシステムを入れ替えるのがちょうどいいと思います。

倉重:最終的に納得感を与えるために、どのようなことを意識されていますか?

金田:報酬制度の肝は、会社としての方向性をきちんと決めて、そのルールに基づいてある程度機械的に処理していくことだと思います。

 調整しないといけない場面がイレギュラーで起きることはあります。

 ただし、人事制度がなぜそうなっているのかという背景を説明したら、そのとおりにやっていくしかありません。

報酬の交渉に対しても、「会社のスタンスはこうなのだ」と言い切れるような状態にすることが大事だと思います。

■スペシャリストの評価は?

倉重:それが制度の公平性、納得性につながっていくという話ですよね。スタートアップやベンチャー系は、一般的なゼネラリストの社員からスペシャリストの人たちもいると思います。全く違う考え方で制度を作っていくのでしょうか?

金田:基本的には僕が見ている100人から300人規模の会社に関しては、同じ制度を使っています。大企業はどちらかというとマネジメント優位で、本当に一部の特殊能力を持った専門職の人たちには破格の待遇があります。

 スタートアップでもマネージャーが重要なのは変わりませんが、事業の差別化要因として、マネジメントではない人たちの専門性が効いてきます。専門職の人たちをきちんとリテンションして、モチベーション高く、長く働いてもらうために、人事制度はフラットに考えるということを示してあげることが大事です。

倉重:たくさんの報酬のテーブルがあるわけではないということですか。

金田:僕が制度を入れる時は大きく分けて2テーブルにしています。スタートアップではエンジニアのテクノロジーの力を使って拡張させていくので、その人たちの採用はどうしても激化してしまいます。エンジニアとプロダクトマネージャーと呼ばれる人たちの報酬水準や市場価値は非常に高くなっているので、そこだけは分けて運用します。

倉重:確かに市場賃金も鑑みなければなりません。

金田:将来的に従業員が1,000人程度になるタイミングで細分化していく必要がありますが、まずは大きく2つです。

■セールスインセンティブをやめたほうがいい理由

倉重:本の中で意外だったのが、「セールスインセンティブはやめたほうがいい」ということです。

金田:セールスだとインセンティブをつけることが普通だと思いますが、スタートアップの初期フェーズは、みんながいろいろなことをしないといけません。セールスの方だけを優遇する制度を作ると不和が起きるんです。

倉重:納得感を得るためのコミュニケーションコストも高くなりますね。

金田:不和が起きるところをクリアしたとしても、スタートアップは右肩上がりで成長していくのでセールスのノルマはどんどん上がっていきます。ノルマを上げるたびに説明も必要になるのです。

 事業が成熟していけば、来期もその次もノルマが変わらないことはありますが、成長過程なのでそこの基準が変わっていきます。

 経営者としては「もっと成長していきたい」と思うので、今までのノルマが10だったとしたら、次の期は20、30を目指すのが当然になってきます。どんどん上がっていくノルマと評価が連動していると、メンバーはつらくなっていきます。スタートアップでこのような話をするだけでも雰囲気が悪くなるんです。

 もともと目指していた「仕事に集中できる環境をつくること」とは相反するので、やめてしまうことが多いです。スタートアップにはストックオプションのような夢のある制度があるので、そこに集中してもらったほうがいいと考えています。

倉重:賞与はいかがでしょうか?

金田:賞与を入れている会社は、月給が下がってしまいます。大手から転職してこられる方は年収は下がったとしても月給は下げたくないと考えている方が多いんですよ。賞与があっても月給の部分が下がってしまうとオファーの観点ではかなり不利です。年収ベースでは負けてないけれども月給で負けているからNGだったというケースがあります。

倉重:ローンなど毎月の支払いもありますからね。

金田:賞与を将来的に入れるのはアリですが、初期のスタートアップでは必要ないかなと思っています。

■制度導入時の注意点は?

倉重:いよいよ制度が出来上がって、仮運用したり定着させていったりするフェーズから法的な問題も出てきます。導入時の注意点などはありますか?

金田:社員が20人から30人のフェーズで入ってくれる方は、その会社のミッションをきちんと理解して、コミットしてくれる方です。こういう人たちに「人事制度を入れるよ」と言っても特段大きな不和は起きません。

 基本的には「会社が自分たちのことを考えてやってくれているんだな」という信頼関係のもと人事制度を導入することができます。

 社員が50人を過ぎてくると、段々難しくなってくるんです。人事制度に対するフィードバックもたくさん出てきますし、揉めることもあります。

 そういう意味でも早いタイミングで導入をすることが合理的だと思います。

倉重:実際に運用をしながら、常に改善して再設計しながら進むという感じでしょうか。

金田:大事なのは「評価してどうだったのか」という振り返りです。どうしても悪いところばかり話してしまうのですが、良かったところも話をして、「これはこのままのほうがいいよね」と社員に説明する。

 逆に改善の余地があるところは、「すぐに変えていこう」なのか「少し時間をかけて変えていこう」なのか、検討過程も含めて話をしていきます。

倉重:導入した会社さんから、どのようなところがよかったと言われますか?

金田:人事制度の評価基準が言語化されることによって、会社が何を期待しているのか分かるようになったということです。言語化したものをドキュメントに残していくのは、大変な作業です。口答でもできてしまうことですが、それを全部可視化することが人事制度の1つの役割だと考えています。

■人事制度を早めに導入したほうがいい理由

倉重:改めてまだ人事制度がないスタートアップの方に伝えたいことをお願いします。

金田:人事制度は早めに入れることが結局自分たちのためになると思います。先送りすると、後からさまざまな問題が起きて足をすくわれることがあります。

 経営者の方は事業のミッションに興味があり、人事にはあまり目を向けないかもしれません。

 それはそれで構わないのですが、その場合、人事の責任を持てる人を早く採用したほうがいいと思っています。人事は経営そのものなのです。

 経営として社長自らが責任を持つのか、持たないのであれば経営層で誰が人事の責任者になるのかを早めに明確化したほうがいいです。

倉重:新しく人事担当になった方に対して、「人事とはこういうものだ」と伝えたいことはありますか?

金田:人事は中長期的に業績に大きなインパクトを与えることが、やればやるほど分かってくると思います。短期的には出ないので、ROIでもすぐは測れません。

 効果測定は難しいのですが、自分が制度を1つ変えることによって組織の動き方が変わってくることが実感できます。「経営の1レイヤーになれる」という気持ちで関わると、学ばないといけないことがたくさんあります。

倉重:人事制度導入をやりきったら相当な経験になりますし、どこでも転職できますよね。

金田:制度設計できる人は少なく希少なのでチャレンジすることは非常に価値のあることなのではないかなと思います。

倉重:スタートアップでも人事戦略をしっかりと持って、事業戦略につなげていく会社さんが増えてほしいなと思いますね。最後になりますが、金田さんの夢をお伺いしたいです。

金田:スタートアップの人事責任者を増やしたいと思っています。人事の経験がない方と伴走しながら、その人の成長を支援していくことも最近は意識しています。

 もしコーポレートの人が新たに人事担当者になったら、僕は「最低でも10年はやってほしい」と伝えます。人事は10年やってようやく1歩目が見えてくると思います。

すぐには成果が出ないので、承認欲求が強い人は向いていません。

 いろいろと反対意見もある中で、「自分はこの会社が伸びるためにやっているんだ」という気概を持てる人ではないと、すぐジョブチェンジしてしまいます。

倉重:オーケストラで言ったら人事は低音楽器です。土台を担う非常に重要な役割ですから、そういう人が増えてほしいと思います。

■リスナーからの質問

倉重:観覧の皆さんからご質問をお願いします。

A:今人事の仕事は10年くらいかかるというお言葉を聞いて、上司にもそういう目線を持ってほしいと思いました。自分がそう思っていても、上司が「まだこの制度の成果が出ないの」とか聞いてくるので。

金田:僕もクライアントさんには結構言われます。例えば評価シートなどにコメントを書くのはみんな大変です。今までやっていなかったフィードバックをしないといけないので。「費用対効果はどうなんだ」ということも言われます。

倉重:どうやったら分かってもらえるのでしょうか?

金田:何でも合理的に考える会社さんだと難しいと思います。人事制度は1対1の対応で因果関係は取れません。何でも合理的に考えすぎてもうまくいかないと思います。

倉重:長期で見れば、制度を入れたほうが結果的には高いところまで行っている可能性のほうが高いわけです。どの期間で見るかで変わってきますよね。

A:もう一つ聞きたかったことは、労働人口が減ってきていますが、時短社員や全リモート、子育て中の母親のような働き手はスタートアップでも増えてきているのでしょうか?

金田:増えていると思います。スタートアップが採用で訴求できるポイントに「働き方」があるので。小さなお子さんのいる方でもハイスペックで仕事ができる人はたくさんいるので、そういう人たちを必要とする事業があれば問題なくやっていけるはずです。

 少し昨今のトレンドとはずれてしまうかもしれませんが、スタートアップにはある程度まとまった働く時間が必要です。僕が見ているスタートアップで成長している会社は、みんなが労働時間を無視して働いていた時代があります。それが上場の準備で整備されて急激にホワイトになったりするんです。そういうタイミングの問題はあると思います。

A:特殊な働き方をする人のために、別の評価制度を作るわけではないのですね。

金田:基本的には国籍も年齢も一切関係ありません。先ほど言っていたバリューと成果の2軸できちんと会社に対して貢献できる人かというところを見ていくだけです。

A:人物面の評価はどうしていますか。例えば素直に行動できるかどうか、非常に定性的でどこまで落とし込めばいいのか悩んだことがありました。

金田:会社のバリューの中で、それがなぜ大事なのかをきちんと説明できる状態であれば、その評価基準を人事制度の中に織り込むことはあります。

 あとは経営者の人たちが人物面をどのように捉えているのかも重要です。伸びる会社の経営者は、「素直なことは大事だよね」とみんな普通に思っています。

 エンジニアがチームで仕事をする上で、「謙虚であること、相手を尊重すること、信頼すること」を表すHRT(Humility Respect Trust)もよく使われる言葉です。

エンジニア文化が強い会社には「HRTが大事だよね」というのが根底にあります。

倉重:ありがとうございます。他に質問はありますか?

B:2つお聞きしたいことがあります。人事制度導入時に、不要だと思う人たちに対してはどのようにお話をされているのでしょうか。

金田:まず前提として「人事制度が必要ない」という方に対して「絶対に必要だ」というスタンスは、自分にはありません。「なくてもやっていける」もしくは「ない方がよい」と場合、それで進めればいいと思います。

 その上で、必要性を説明する際は、「なぜこの制度を今のタイミングで入れるのか。その制度を入れることによってどのような効果があるのか、何のためにやるのか」という目的を伝えることが大事だと思います。その目的とは、報酬決定です。

 あと、「人事制度を入れたけど前職で炎上してしまった」という方には、「多分こういう制度だったと思うけれども、次に作る制度はこうですよ」と説明すると賛同してもらいやすいです。違いを丁寧に説明すれば、理解を得られる場合もあります。

B:ありがとうございます。この数年で「人的資本経営」など人事に関するさまざまな言葉が出てきましたが、企業の中で人事に対する考え方などは変わったでしょうか。

金田:僕が見ている感じだと、あまり変わりません。人的資本経営って、わかっている人にとっては何十年も前からわかっている話で、今更言われても「・・・」という感想です。言われてできるほど、人事は簡単な領域ではないと思います。だから、差別化できる領域でもあると考えています。

倉重:人事制度導入に理解のある企業が増えていくことは結果的に日本経済のためになるので、もっとそういう企業や導入できる人が増えてほしいと思います。きょうはお時間ありがとうございました。

(おわり)

対談協力:金田宏之(かねだ・ひろゆき)

組織・人事コンサルタント。株式会社インプリメンティクス代表取締役

組織人事コンサルティングファームのクレイア・コンサルティングにて大規模組織の人事制度設計や会社合併に伴う人事制度の統合、監査法人や大学法人など、様々な組織の人事制度設計を手掛ける。

制度設計の他に、プレミアムブランドを支える人材の採用・教育研修・評価・報酬決定などの人事マネジメント全般の仕組みづくりにも従事。

2014年、スタートアップの組織・人事コンサルティングに特化した株式会社インプリメンティクスを創業。スタートアップのMission実現に向けて、ゼロイチフェーズの人事制度設計から、組織拡張期に及ぶ人事制度の運用・改善までハンズオンで支援する。

成長著しいスタートアップでの長期的なコンサルティング経験を通じて、制度運用現場で起こる様々な課題を見据えた実践的かつ汎用性の高い人事制度と運用手法の設計・開発に取り組み、日々ブログ「kaneda3.com」を通じて発信中。著書に『スタートアップのための人事制度の作り方』がある。

弁護士(KKM法律事務所代表)

慶應義塾大学経済学部卒 KKM法律事務所代表弁護士 第一東京弁護士会労働法制委員会副委員長、同基礎研究部会長、日本人材マネジメント協会(JSHRM)副理事長 経営者側労働法を得意とし、週刊東洋経済「法務部員が選ぶ弁護士ランキング」 人事労務部門第1位 紛争案件対応の他、団体交渉、労災対応、働き方改革のコンサルティング、役員・管理職研修、人事担当者向けセミナー等を多数開催。代表著作は「企業労働法実務入門」シリーズ(日本リーダーズ協会)。 YouTubeも配信中:https://www.youtube.com/@KKMLawOffice

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