【太宰府市】静寂の中の佇まいと国宝の仏像群に悠久の歴史を体感できる「観世音寺」
大宰府政庁跡と同じ政庁通り沿いにある「観世音寺」は天台宗の寺院で、天智天皇が発願したという歴史あるお寺です。
入口にある立派な寺標が目印です。ここから本殿まで長い参道を歩きます。
参道に足を踏み入れた途端、空気が違うんです。他に参拝者がおらず、静寂の中に自分の足音だけが響き、異世界へ向かっているよう。
80年もの年月をかけ、746年に建立された本堂は、歴史の重さが伝わってくるようです。
こちらが菅原道真公も漢詩に詠んだ国宝の梵鐘…と思ったら、ない!
九州国立博物館に展示中でした。道真公は「都府楼はわずかに瓦色を看る 観音寺はただ鐘声を聴く」と詠まれましたが、私は音どころか姿さえ見られず…。
本堂の右側に、仏像好きな方には有名な「宝蔵」があります。宝蔵には平安時代から鎌倉時代にかけて作られた仏像16体をはじめ、多くの重要文化財が保管されています。
撮影禁止のためお見せすることができないのが残念ですが、高さ5m前後の巨大な仏像は鳥肌が立つほどの迫力。他にも毘沙門天や石造狛犬など、国の重要文化財が並んでいて、料金を払っても観覧したのは正解でした。
暑い街で有名になってしまった太宰府ですが、広い境内を通り抜ける風がひんやりとして心地よく、ゆっくり散策をしました。
散策中に出会った1羽のキジ。日本遺産の観世音寺で国鳥に出会うという素敵なサプライズでした。
【観世音寺 宝蔵】
住所:〒818-0101 福岡県太宰府市観世音寺5丁目6−1
電話:092-922-1811
開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)