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小室哲哉、最新ジャンルをプレゼンテーションする『EDM TOKYO』完成!

ふくりゅう音楽コンシェルジュ
小室哲哉

小室哲哉が、新作ソロアルバム『TETSUYA KOMURO EDM TOKYO』を4月2日(水)リリースした。

安室奈美恵「You're my sunshine」、globe「Judgement」など、自身の過去作品のリプロダクション音源に加え、玉置浩二(!)などゲスト・ボーカリストを迎えた新曲や、キリンのサッカー日本代表応援キャンペーンCMで誰しもが耳にしたことのあるNick Woodの「Passion」、敬愛するプログレッシヴロック・バンドEL&Pの「Jerusalem」のカバー、そして耳馴染みのあるクラシックナンバーとのマッシュアップなど、違和感なく洋邦やジャンルの壁を超えた全10曲の最新型ポップチューンを収録。ストレートなタイトルには、“小室哲哉がEDM(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)を東京で制作した”という意味がこめられている。

先行でYouTubeにアップロードされた玉置浩二をフィーチャリング・ヴォーカルに迎えた「EDM TOKYO 2014 feat. KOJI TAMAKI」が話題となっていたが、本作は1958年生まれで同世代である玉置浩二との共作であり、間奏での自由なるシャウト、そしてサビの日本語による美声はダンスミュージックが持つ享楽性と、そして日本語が持つせつなき言葉の美しさの両面を表現した2014年の空気感を見事にあらわした傑作ナンバーだ。

<小室哲哉によるコメント>

21世紀のダンスミュージック、EDM(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)の入門編として、日本語とか英語とか言語は関係なく楽しんでもらえる楽曲。その想いをこの楽曲だったり、アルバム自体のタイトルにも込めた。それを的確に伝えてくれる存在で、声の力を持っているのが玉置さんだと思っている。イントロの歌声に、同じく1958年生まれのアーティスト"PRINCE"のような雰囲気を感じた。ROCKだけでない、R&BやFUNKだったり、過去の偉大なミュージシャンがルーツになっていると感じさせる声。シンプルに、綺麗な言葉(例えば「花」など)を伝えるのは難しい事なのに、玉置さんの場合は自然と耳で受け入れる事ができた。先日、玉置さんのソロアルバム「GOLD」を、玉置さん自身の解説付きで聞かせてもらった。コード進行がどうとかそんな事は関係なく、言葉に音が後から付いてくる感じがして、めちゃくちゃ良かった。洋楽のアーティストに近い作り方。ぜひ今度1曲、いや何曲かプロデュースしてみたい。

出典:小室哲哉オフィシャル

小室哲哉と玉置浩二
小室哲哉と玉置浩二

本作は、海外のステレオタイプなイメージのパーティーチューンなEDMだけではなく、シンセサイザーを弾き倒してきた、1984年デビューのTM NETWORK時代より、歴史を刻んできた自身のアイデンティティである、ロックテイストを現代の最新テクノロジーに再構築したかのような“エレクトロニック・ダンス・ミュージック”をやりきった1枚に仕上げているのが印象的だ。EDMをテーマにしつつも、そこはブレることなき、TKならではのオリジナリティに注目して欲しい。

なお、EDM界のスーパースターである、アフロジャックの5月21日発売最新アルバム『フォーゲット・ザ・ワールド』日本盤には、小室哲哉がリミックスした「ザ・スパーク」が収録されている。2人は、昨年4月『ハシエンダ大磯フェスティバル』で出会い、音楽を通じて2人は意気投合。アフロジャックは「日本のミュージック・マスターに出会った!」と興奮を隠さず、小室も翌日ツイッターにて「素敵な時間を過ごさせてもらって。才能を素直に感じたな」と投稿されていた。それがきっかけとなりアフロジャック側が小室哲哉側にアプローチし、今回のリミックスが実現することになったという。

小室哲哉
小室哲哉

惜しくも実現しなかったが、昨年には同じくEDM界のスーパースターZEDDとの対談も行われようとしていたように、現在進行形なEDMシーンとの接点を持つ小室哲哉による最新テーマがEDMであることは興味深い。それこそ、今年で30周年を迎えるTM NETWORKでは、1984年にプログレッシヴロックやエレクトリックポップをルーツとしてデビュー。その後、MTVムーヴメントからの影響を日本でいち早く取り入れ、ニューウェイヴ〜ニューロマンティック〜ヒップホップなどをポップシーンで具現化し、その後ファンク〜ユーロビート〜ハウス〜ジャングル〜トランスなど、時代のサウンドにいち早く敏感に対応してきた小室哲哉だ。

本作『TETSUYA KOMURO EDM TOKYO』初回限定盤のスリーブでは、アートワークに今春発売されたばかりの伝説のシンセ&リズムマシーン、TRの最新版であるARIAシリーズと共にたたずまれているのも印象的だ。小室哲哉は、1984年から“エレクトロニック・ダンス・ミュージック”という、歴史の積み重ねなのだろう。

iTunesのエレクトロチャートで予約受付の段階で1位を記録していた本作『TETSUYA KOMURO EDM TOKYO』の動向に注目をしたい。

itunes store『TETSUYA KOMURO EDM TOKYO』

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音楽コンシェルジュ

happy dragon.LLC 代表 / Yahoo!ニュース、Spotify、fm yokohama、J-WAVE、ビルボードジャパン、ROCKIN’ON JAPANなどで、書いたり喋ったり考えたり。……WEBサービスのスタートアップ、アーティストのプロデュースやプランニングなども。著書『ソーシャルネットワーク革命がみるみるわかる本』(ダイヤモンド社)布袋寅泰、DREAMS COME TRUE、TM NETWORKのツアーパンフ執筆。SMAP公式タブロイド風新聞、『別冊カドカワ 布袋寅泰』、『小室哲哉ぴあ TM編&TK編、globe編』、『氷室京介ぴあ』、『ケツメイシぴあ』など

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