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バイデン大統領訪問のベルギー王宮の警備でも活用されていたドローン迎撃バズーカ砲

佐藤仁学術研究員・著述家
ドローン迎撃バズーカ砲をかかげる王宮の警備(ダグ・ミルズ氏のツイッターより)

電波妨害のジャミングガンも

NATO首脳会議に出席するために2021年6月にアメリカのバイデン大統領がベルギーのブリュッセルを訪問していた。その際にバイデン大統領がベルギーの王宮を訪問してフィリップ国王に面会した時にニューヨーク・タイムズのカメラマンのダグ・ミルズ氏が撮影した、王宮の警備の写真を自身のツイッターで紹介していた。

王宮の周辺ではドローンによる上空からの攻撃を防衛するために警備員らがドローン迎撃用のバズーカ砲を所有してガードしていた。

ダグ・ミルズ氏の写真では左の警備員が保有して肩にかけて上空を向いているドローン迎撃用バズーカ砲は英国のOPENWORKS Engineeringという企業が製造したSkyWall Patrolで、上空のドローンを発見すると人間がドローンに焦点をあててバズーカ砲を放ち、ネット(網)が出てきて上空のドローンを包んで墜落させる。

また真ん中の女性の警備員が保有しているのはオーストラリアの企業のDroneShieldが開発・製造したジャミングガンで、電波を妨害することによってドローンの動きを封じることができる。

実際にはドローンによる上空からの攻撃はなかったので、このドローン迎撃用バズーカ砲もジャミングガンも使用されることはなかった。

▼ベルギーの王宮の警備で使用されていたSkyWall Patrolの紹介動画

▼DroneShieldのドローン対策のジャミングガン

▼ダグ・ミルズ氏のツイッターより

学術研究員・著述家

グローバルガバナンスにおけるデジタルやメディアの果たす役割に関して研究。科学技術の発展とメディアの多様化によって世界は大きく進化してきました。それらが国際秩序をどう変化させたのか、また人間の行動と文化現象はどのように変容してきたのかを解明していきたいです。国際政治学(科学技術と戦争/平和・国家と人間の安全保障)歴史情報学(ホロコーストの記憶と表象のデジタル化)。修士(国際政治学)修士(社会デザイン学)。近著「情報通信アウトルック:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)「情報通信アウトルック:ビッグデータが社会を変える」(同)「徹底研究!GAFA」(洋泉社・共著)など多数。

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