【目黒区】チーム防災めぐろが5月15日(日)に、配慮が必要な方の立場に立った避難訓練を実施
このところ地震が続き、不安な気持ちになっている方も多いのではないでしょうか。実は私の実家、福島県の桑折町では2022年3月16日(土)に起きた福島県沖地震で甚大な被害を受けました。
家具は倒れ、キャビネットの中のものはすべて床に落ち、壁には亀裂、床のフローリングはゆがみ、屋根瓦は一部落ちるなど被害は深刻です。
庭にあった2つの蔵も倒壊寸前。蔵の一つは2階の床が抜け落ちて町から全壊判定を受けました。
母屋の屋根瓦は崩れ落ち、給湯器のパイプは破裂、サッシは外れて窓ガラスも割れ、壁が崩れ、東日本大震災の時よりも被害が大きかったです。
同じ桑折町にある家はそのままでは住めなくなった家がたくさんあり、町全体ががらんとしています。
東京でもかなりの揺れを感じましたが私自身、なすすべもなくぐらぐらと揺れるTVモニターやPCを眺めるばかりで何一つ行動することができなかったです。
家族の話を聞きましたが、立つのもままならないので、逃げることもできなかったとのこと。何度も大きな地震を体験している人であっても、なかなか適切に対処することは難しいというのが実情です。
日頃から避難訓練に参加していたとしても、いざというときに本当に役に立つのか、自分が行っている備えで十分なのか不安になりました。
目黒区の有志で立ち上げた「チーム防災めぐろ」
チーム防災めぐろとは、目黒区在住の有志が集まり結成した防災コミュニティ団体。モノだけではなく、防災に関する「情報」の共有・備蓄を行い、自分たちの街や自分自身、家族を自分たちで守っていこうというと考え、活動しています。
2020年に目黒区教育委員会主催で行われた「防災時でも慌てない!~都市に暮らすために~」という講座に興味を持ち、受講したメンバーが中心になり、立ち上げた団体です。
コロナ禍で活動が制約され続ける中、防災情報の発信や非常事態の備え、防災クッキングなどさまざまな情報を定期的に発信。2022年度からは目黒区より「まちづくり活動助成金」が交付され、本格的な活動をスタートさせています。
チーム防災めぐろ主催で「要配慮者目線で考える避難訓練」が開催されます
今回、チーム防災めぐろが5月15日(日)に開催するイベント「要配慮者目線で考える避難訓練」では、中目黒スクエア2階から中目黒公園までの避難訓練を体験し、自らの避難行動に見落としている点がないかを確認しようというもの。
また、要配慮者が避難する際にどのような難しさがあるのか、何を配慮したらいいのかを実体験できるよう「要配慮者模擬体験セット」を用意するそうです。
「要配慮者模擬体験セット」とは、重りのついたサンダルやベスト、バンドなどを身に付けることで歩きにくさ、動きにくさを疑似体験できるセット。イヤーマフで音を聞こえにくくしたり、視覚を遮るゴーグルもあり、高齢者など配慮が必要な方がどのように見えているのか、感じているのかを体験することができます。
実際に「要配慮者模擬体験セット」を身に付けることで、思うように動けないことや、視野が狭くなっている状態でのリスクについて、実体験から学べるような内容になっています。
私たちの防災意識に足りていないもの、それは自助や共助という視点
日本人の特性として、災害は国や行政が何とかしてくれるものと思いがち。自分たちで自分たちの身を守る「自助」、ご近所さん同士で助け合う「共助」という視点が欠けているといわれています。
実際に避難所まで足を運び、安全に避難できるかどうか確認したという方は意外に少ないのでは?
大雨で浸水の可能性がある場合、一番近い避難場所が川の向こうだったら橋を渡ることが出来ないかもしれません。
今回の避難訓練は目黒川沿いを歩くということは無いですが、ご自宅から避難してくる際に、目黒川沿いの歩道を歩こうとすると夜は真っ暗で道はぬかるんでいるし、植え込みの木は倒れているかもしれないなど、いつもとは違った景色になっているかもしれません。
災害を実際に体験し、経験があってもなかなか思うように行動できないのが実際のところ。ご家族が妊娠中や高齢者がいるという方、ぜひ参加して避難ルートを実際に確かめてみてはいかがでしょうか。
どんなところに危険が潜んでいるのか、いざというときにどう行動すればよいのか実践的に学べますよ。私も当日訓練に参加し、またこちらで訓練当日の様子お知らせできればと思います。
要配慮者目線で考える避難訓練の概要
【開催日時】2022年5月15日(日)13時~17時
【開催場所】中目黒スクエア他
【問合せ先】チーム防災めぐろ
※参加希望の場合は、Facebookのイベントからも申し込みできます。
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