ソフトバンク近藤健介、三冠王への「逆転ノルマ」は? 現在二冠、最難関は首位打者
ソフトバンク・近藤健介外野手に三冠王獲得の可能性がある。
10月1日の試合を終えたところで、近藤は全139試合にフル出場して打率.299(481打数144安打)、25本塁打、85打点の成績を残している。
本塁打は楽天・浅村栄斗内野手、ロッテ・ポランコ外野手、日本ハム・万波中正外野手と同数。4人が並ぶ大混戦の中でリーグ1位に立っている。
そして打点は、同僚の柳田悠岐を「4差」で上回り単独トップ。つまり近藤は現時点でパ・リーグの打撃二冠王となっている。
本塁打と打点はトップ、打率が2位
バッター最高の勲章と言ってもいい三冠王まで、打率部門を残すのみ。
現在、打率はリーグ2位の成績。パ・リーグの首位打者にいるのはオリックス・頓宮裕真で打率.307(401打数123安打)だ。その頓宮は先月23日に「左第4中足骨疲労骨折」していたことが球団から発表されており出場選手登録を外れている。今季レギュラーシーズン中の復帰はない見込みだ。
ソフトバンクのレギュラーシーズンは残り4試合。近藤が打率で逆転して、首位打者に立つためのどんな条件をクリアすればよいのか。
残り4戦で「頓宮超え」の条件は?
仮定の話となるが、近藤はここまで139試合で481打数を数えており、1試合平均にすれば「3.46打数」となる。
そこで単純計算だが、残り4試合で14打数が加算されるものと考えた場合、何本のヒットが必要となるのか。
頓宮の打率は厳密には「.3067」。
近藤は残り試合で14打数8安打を打てば、495打数152安打で「.3071」となり、逆転首位打者に浮上できる。
また、さらに仮の話だが7安打の場合は11打数7安打で打率「.3069」となって逆転可能。9安打すれば17打数9安打で打率「.3072」でやはり上回ることができる。
パ19年ぶりの偉業なるか
いずれにせよ、残り4試合の中で相当な固め打ちをしたうえで打率5割以上を残さなければならず、容易にクリアできる数字ではない。
だとしても、12球団随一の好打者である近藤ならば不可能とは言い切れない数字ではなかろうか。
三冠王の誕生となれば、プロ野球では昨季の村上宗隆(ヤクルト)に次いで2年連続だが、パ・リーグに限れば2004年の松中信彦(ダイエー)以来でじつに19年ぶりとなる。長いプロ野球史の中でも過去に8人(12度)の達成者しかいない大記録に名を刻むことが出来るか。順位争いがし烈な中で、シーズン最終盤の大きな注目ポイントになる。
<パ・リーグ打率>
1位・頓宮裕真(オリックス).307
2位・近藤健介(ソフトバンク).2993
3位・柳田悠岐(ソフトバンク).2986
<パ・リーグ本塁打>
1位・近藤健介(ソフトバンク)25
1位・浅村栄斗(楽天)25
1位・万波中正(日本ハム)25
1位・ポランコ(ロッテ)25
<パ・リーグ打点>
1位・近藤健介(ソフトバンク)85
2位・柳田悠岐(ソフトバンク)81
3位・浅村栄斗(楽天)75